花の強さ
皆、格闘技やら、筋トレやら、金稼ぎに勤しんでいるが、花だけは、事務所にも来ず、働くこともせずに暇を持て余していた。戦まで3日を切った時、久しぶりに花が事務所に来た。
「花や、皆、自分のやるべき事をやっておる。すまんが、組に貢献をしていないと見たら、ワシは容赦無く切るぞ」
「じいさん、ごめ、僕もやるべき事をやってる途中なんだよね。」
「はて?それはいつ分かるのかの?」
「そりゃぁ戦の時さ。あ!あと、じいさん話あんだけど来てくれない?」
「最近の若者は、敬語も使えんのか…」
2人は人のいなそうな所へ、場所を変えた。
「その話とは…人に聞かれたらまずいのかの?」
「あー、その話っていうのはな。」
花はポケットから何か取り出そうとしたが、人の足音が聞こえ、取り出すのを辞めた。
「ちょっと〜、誰よ、こんな所で話してんのは…って花じゃないの。久しぶりじゃない。何してたのよ。事務所にも出ずに…」
「なんだよ。久しぶりっつっても3.4日ぶりぐらいじゃない?」
「いちいち揚げ足取らなくていいでしょ。ほら早くこっち来て格闘技の練習しなさい。ほら親分もサボらない。」
そう言い捨ててまた戻って行った。
「じいさん、7日で格闘技が身に付くとでも?」
「やらんよりマシじゃ、こういう小さい積み重ねが勝敗を分けるのじゃよ。」
「武器は?」
「明日じゃよ。ほれ!、下っ端が気にすることではなかろうに、はよう格闘技練習に帰れ。お前の同期はすごいぞ。」
「話が長いな。」
親分に連れられ、渋々練習のしている外へ向かうと、久しぶりに見る顔があった。
「立てってまだやれるだろ!ほら!気合いも何もかも足りないぞ!」
「ハー、ハー、私、もうキツイですぅ。少し休憩を…」
近づくと相手から気づきて来た。
「お前、見ねぇ顔じゃねぇか、」
「お疲れすぅまです!僕は東海大凱旋、第一幹部、周防 花です!よろしくお願いします!」
「おう、後輩か、幹部に上り詰めるとは流石やな。じゃあ練習すっか。」
「は、はい!」
「前立て。」
前に立つと急に足をかけられ、転ばされたあと腹を蹴られ手を踏みつけられた。
「俺の族の名前は東南大凱旋じゃ。あと幹部がこんな弱ええ訳ねぇだろ。」
「イン…テリ系で上り…詰めたんだ…よ」
「まだ嘘つくか。」
そして何発も殴られた。さっきまで共に練習していたであろう、下田がガクガク震えていた。
「下田さん続きに戻ろうぜ」
「うへっ、は、はい」
みんなが、拍子抜けをした顔でこっちを見てる。はぁ〜またバレた。これで何度目だ。僕が弱いってバレたのは。強くなれるなら、何でもする。だが何しても強くなれなかった。筋トレだって、喧嘩だってしてみた。だがいつも分かるのは自分は世界レベルの虚弱体質と言うこと。正直鳩一とかナーマが羨ましい。
「お前、一回ぐらいはやり返せただろ。まぁ、族も入ってたのも怪しいからな。」
「だって僕弱いんだもーん!嘘付かなきゃ組に入れなかったんだもん、」
「知ってるよ。久しぶりだな。逃げたんかと思ったぜ。」
「逃げるかも考えたよ。でも、男に三言は無いからな。」
「二言な。フザケられるのは、今日までだよ。明日からは拳銃の使い方も教わるらしい。まぁ来ればだが。」
「拳銃か、どうやって受け取るんだ?」
「明日の深夜、ここから一番近い港に密輸船が来るらしい。」
「何時くらいだ?」
「行きたいのか?3時だが」
「いや、気になっただけだ。」
僕はやはり逃げ腰らしい。




