マル暴
若頭に言われるがまま、3人は車に乗り込んだ。
「え?なんで僕が運転?こういう時は若が運転でしょ?」
「みんな準備はいいか?よし!出発だぁ!」
掛け声の後車は出発した。そして、若頭から詳しく聞くに、居酒屋帰りに商店街で海星組と出くわしてそのまま喧嘩に発展したらしい。
「でもそれって、いつもやってない?僕が商店街歩いてる時いっつもヤクザが喧嘩してたよ?」
「今回はわけが違うんだ、お前らが入る前に海星組から果たし状はを受けてたんだ。」
「なんで?」
「親分が何故かそれを教えてくれない。まぁ、多分縄張り争いとかだろうな。」
そして商店街に着くと、車をおり喧嘩の場所へ向かった。そこには資料で見た、恩星組だと思われる、組員が転がっていた。
「おいおい…こんな人数なんて聞いてないぞ…」
「2.30はいるな。」
「30って…えぇ?喧嘩じゃなくてリンチじゃん。もう俺たちの組の人数超えてんじゃん。入る組間違えたかなぁ」
「んなこと言うんじゃねえ。もう入ったんだから腹くくれ。」
「でも盃………っておい鳩どこ行くんだよ」
「ぶっ飛ばしに行くに決まってんじゃねぇか」
「おいおい、やめとけって、ボコボコにされてはい終わりだからさ。若もなんか言ってやってや。」
若もなにか言おうとしたが、そんなのを聞く気はない。早い話、全員を潰せばそれで終わりだろう。
「おい、」
「あぁ?なんだオメェ?やんのかゴラァ!」
顔面がダンプで轢かれたくらいに思いっきり殴ると、周りの連中は少し怖気付いていたが、一斉に殴りかかってきた。そんな殴りかかってきた者を片っ端から殴り返す。
そこに格闘技の技術は微塵も無く、ただ拳に力を入れてそれを相手の腹や顔に押し付けるだけだ。
「おいおい、なんなんだあの新入り、一人でやりあえてるぞ…」
それを見ていた花も、呆気にとられ、口をあんぐり開けていた。
だが1人無双はそう長くは続かなかった。5分ほど経ち、疲れが見え始めた頃、ある1人が隙を見て、空手を使い、投げられた。投げられてからは、蹴られ踏まれの集団リンチだった。
「こりゃマズイね、いくらなんでも死にかねねぇ、」
花は携帯を取り出し電話をしようとした。だが若頭に止められた。
「警察なんかに連絡すんじゃねぇ!あそこでくたばってる、仲間も捕まるかもしれねぇじゃねぇか!」
「それがどうした?あいつ死ぬかもしれねぇんだぜ?それともアンタ、一人の新入りなら見殺しにしてもいいと言うんですかい?」
「クソッ…!そんなわけじゃねえんだ…!もう俺が助けに行ってやる!」
そして立とうとした瞬間、肩を叩かれた。
「安心しな、アイツは俺らが助けてやるよ、法の下でだがな」
「四課…?新入り!通報したのか!?」
「してねえって誰かが先にやったんだよ」
そして警察が前に出ると海星組の奴らは蹴るのをやめ、四方八方に逃げていった。
「よぉ、久しいなクソ野郎、お前を逮捕しに来たぜ?」
鳩一が顔を上げると、懐かしくも因縁の相手の顔があった。
「よぉ工藤また虐められに来たんか?」
「あんなに虐められてたのに元気そうじゃねえかよ。まぁ、 署へ同行願おうか」




