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刑事の俺と小人の君  作者: 颪金
刑事編 第九「集中できない事件」
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残された二人

仲西さんと二人きりになり、とても気まずい空気が漂っていた。

お互いに一言も話さず、黙ってデスクに座っている。課長は席を外していて、他に人はいなかった。


そもそもどうしてこうなったかと言えば、怪我をしている赤石さんや仲西さんのために、運転などを代行しようとしたが仲西さんに拒否されて……ということは、私は悪くないということ?

いや、そういうことじゃない、私は後輩として、仲西さんをサポートする必要があった。拒否されたからって張り合うんじゃなくって、違う言い方をして……でも、それでも拒否される気がする。仲西さんの今の状態では、運転なんてとてもさせられないし……。


「照井さん」

悶々としていると、仲西さんが声をかけてきた。

「すみませんでした」

そして、頭を下げた。

「僕は、自分の状態も、照井さんの気持ちも、わかってませんでした。自分のやりたいことばかり優先して……先輩や二宮さんにも迷惑をかけました。言い訳をすると、焦っていたんです。本当に、申し訳ありませんでした」

「……私の方こそ、意地になってました。申し訳ありません」

私も頭を下げた。

「それで、その……車の運転、私に任せてもらっても?」

「はい、勿論です、お願いします」

とりあえず、和解はできた。

「先輩への連絡、します?」

「今は聞き込み中かもしれないので、後にしましょう……ところで、どうして、仲西さんは、赤石さんを先輩と呼んでいるんですか?」

「え、だって、先輩じゃないですか」

先輩だから。それだけらしい……あまり突くのは止めておこう。

「照井さんにとっても先輩のはずですよ、先輩って呼ばないんですか?」

「私はちょっと……名字呼びでいいです」

「そうですか」

その時、私の携帯が鳴った。相手は赤石さんだった。

「はい、照井です」

「照井、犯人逮捕できたぞ」

「そうなんですか? では、こちらに戻って来るんですね」

「ああ、そうだが……スピーカーにしてくれるか? 仲西にも訊きたいことがある」

「はい」

仲西さんを呼び、スピーカーモードにした。

「先輩、仲西です」

「その様子だと、和解できたみたいだな。こちらも犯人を逮捕できた。それで、訊きたいことなんだが……」

悩んでいたのか、少し間を置いて言った。

「君達、次という漢字の部首を知っているか?」

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