表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不死身の賢者  作者: @Tomo
66/251

鉱山跡


「何か釈然としなかったことが有ったんだけど、ようやく思い出した!」


鉱山跡が近くなった頃、何の前触れもなくマークが言い出した。


「ウォルフ、この前ホリーの治療をした時、時間が止まってる結界の中でお前の時間が止まってなかったのは何でなんだ?」


いきなり何を言ってるんだ?


「俺の周りに結界を張ってた」


「時間停止結界の中で、時間停止を無効化する結界を張ってたのか?」


「それ以外ないだろ?」


そうしないと、俺まで時間停止してしまうだけんだけど?


「時間停止、時間停止無効、二重の結界、治癒魔法……」


「とんでもない魔法の五重展開ですの!?」


「【大賢者】ってスキルはそんなに凄いの!?」


「化け物かよ……」


あの時は、ホリーの治療のことしか頭になかったけど……

言われてみれば凄いな俺って……

いや、俺じゃなくて、グラディアス様の祝福が!


「それよりも、今更なんだけど……ドゥニームが殆ど年を取ってなかったことが気になるな」


「エルフだからじゃないのか?」


「俺と出会った時のローレンスは老齢って言っても差し支えない見た目だったんだ。それと比べて、余りにも若過ぎるんだよドゥニームの見た目は……」


「グラディアス様達から警戒されてることと関係がありそうですわね……」


「ヴェレダ達が老衰してくれてたら楽だったんだけどね」


軽口でそう言ったが、俺の中にあるローレンスの記憶がそれを許す筈はない。

ドゥニームと相対した時に、ローレンスの記憶が俺の感情と直接繋がってしまうことを理解したからだ。

自分の手で決着をつけたいというローレンスの感情は、俺の感情に直接影響を与えていた……



そうこうしている内に、かつて坑道であったであろう洞窟にしか見えない穴に着いた。


「魔法の触媒になる鉱物ってどんなのなんだ?」


探索前に、当然な質問だな……


「魔法によって変わるから一種類とは限らないんだよ。最近、採掘した跡を探すのが現実的だと思う」


「いつも通りの編成で探索ってことで良いですか?」


「うん、俺とマークが前衛で入ろうと思ってる」


ダンジョンでないが古い坑道だ。

普通に魔物の巣になっている可能性が高い。


魔力探索で坑道の中を探った結果、やはり魔物が住み着いているようだった。

少し距離があると思っていたが、俺達が坑道に入る気配を感じ取ったのか、かなりな速さで魔物は坑道奥へと逃げていく。


「奥に逃げるって行動とスピードで考えると、虫型の魔物かもしれないな……」


「奥にかなりの数がいるか、蜘蛛の巣みたいな罠があるってことだな……」


マークの言う通り、虫型の魔物の場合はそこを警戒する必要がある。


「数の場合はどう対処しますか?」


クリスの疑問もベテラン冒険者並みになってきたな。


「炎で焼き尽くすのが早いけど、こんな坑道で大きな魔法を使ったら坑道が崩れる可能性があるから魔法は使えないんだよね」


「剣で斬り伏せ続けるしかないってことですわ!」


「ここはハズレかもしれないわね……」


「何でだ、ユリア?」


「あのエルフが採掘してたら、魔物なんて邪魔だから討伐してる筈でしょ?」


「普通ならそうだけど、奴らは魔物を操って他のエルフの村を壊滅させたりしてるから、番犬代わりに魔物を置いている可能性があるんだ」


「それって、その気になれば……魔物の群れで色んな国を襲うことも出来るんじゃ……」


「可能だろうね。でも、古代竜に襲われてから千年以上経ってもそれをやらないってことは、やれないってことかもしれないな……」


会話をしながらも慎重に坑道を進み続ける。

既に外の光は届かないので、ホリーが魔法を使って俺達の周囲を照らしてくれている。




「止まれ!」


マークが全員の歩みを止めさせる。


「蜘蛛だな……ウォルフ、魔力探索に反応は無いか?」


蜘蛛型の魔物は糸で罠を張って獲物がかかるのを待つが、待っている間は完全に気配を絶つ。

魔力探索の精度を上げると、微かな魔力の反応があった。


「流石マークだな。その先の曲がった坑道の天井に貼り付いて待っているみたいだ……」


「習性とはいえ、殆ど魔力を消してますわね……」


ホリーでも、殆ど魔力を察知出来ないみたいだ。


「ここまで隠密性のある魔物は初めて見るな……」


「ローレンスの記憶にもないのか?」


「大森林にも蜘蛛型の魔物はいたが、ここまで魔力を消して隠れる魔物はいなかった」


「小さな魔物だから魔力が小さいってことは?」


「魔力を抑えているだけで、小さい訳じゃない……」


足元に張り巡らされた糸の太さ、強度を確認すれば、大型の魔物だと解る。

しかし、こんな魔物はローレンスの記憶にすらない。


「新種か……当たりだったか?」


ドゥニームの番犬ならぬ番蜘蛛の可能性が高い。

予測が当たっているなら、この蜘蛛型の新種はかなり手強い能力を持つだろう……

お読み頂きありがとうございます。


表現力、文章力の問題で一話あたりの文字数を増やしたいと思いながらも、毎日更新させて頂けるペースを優先させて頂いていますので、なかなか文字数が増えないことに焦りを覚えています。


それでも、皆様のPV、評価、ブックマークを励みに更新を続けて行きたいと思っています。


よろしければ、評価、ブックマークをお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ