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不死身の賢者  作者: @Tomo
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【調停者】と【調律者】

古代竜と出会ったウォルフ。


古代竜はウォルフに運命を語る。



俺の身体が竜の魔力に包まれる。


「「ウォルフッ」」


「ウォルフさん!」


「呼ばれてるみたいだ…転移させられてる」


クリス達の前から転移させられた先には巨大な黒い竜がいた。


『ふむ、確かに人間の姿だが…魔力はあのダークエルフに近い様だな…』


「初めまして…で良いのか?」


『我のことは解っている様子だな』


「ローレンスの記憶に間違いが無いなら…ね」


『あのダークエルフの名前か…』


「名前も確認せず別れたみたいだな」


『我にとって個体の名称等は意味を持たんからな』


尊大ではあるが、敵意は感じない。

まあ、俺を認めるというよりは…人間が子犬に対して敵意を持たない程度の扱いだろう。


『懐かしい魔力を感じたが、あのダークエルフが既に消滅していたとはな。それも…新たな【調律者】によってか…』


「【調律者】?」


『我等【調停者】は大きな災厄に対して世界を護る任を負う』


「………」


『しかし、世界の歴史が動く時、その動きが悪い方向に向かぬよう…世界に影響を及ぼす存在が神に選ばれる』


「………」


『貴様は【神仙術】のスキルを持っているな?』


「このスキルのことを知っているのか?」


俺自身にも効能が解らないスキルのことを、この古代竜は知っていた。

それ以上の情報も知っている様子だな。


『【神仙術】は【調律者】の持つ固有スキルだ』


「……正直、このスキルの効能が俺には解らない」


スキルの効能について話して貰いたいので、正直に言うことにした。


『残念だが、それについては我から教えることは出来ない』


「【調停者】として教えることが出来ないのか?」


『そうだ、【調律者】は自身の考えで世界に干渉しなければならぬ』


「【調律者】なんて引き受けた覚えはない!」


『貴様は…この世界に産まれたこと、人間として産まれたこと…そういう事柄も自身で選んだとでも言うつもりか?』


「それは……」


『貴様が望もうが、望まなかろうが…【調律者】として生きていくことに変わりはない』


「俺に…何をさせるつもりだ?」


『先程申したであろう。【調律者】は自身の考えで行動する者だ。世界はそれに合わせて変動するだけだ』


「世界が俺に?」


『そうだ、【調律者】が時代を動かしていく。それが…どの様な結果になろうとな』


衝撃で俺は固まる。

俺自身は劣等感の塊みたいな人間だ。

そんな俺が世界の動きを決める存在になる?

今では伯爵家の人間ですらない平民だぞ!

そんな俺が?


『動揺している様だな』


「…………」


『心配することはない。貴様に世界の行く末を選択させる訳ではない』


「どういうことだ?」


『貴様は、貴様の思う様に生きて行けば良いだけだと申しておる。世界の動きなど…その結果に過ぎん』


「それが…悪い方向に向かわない保証はないだろ!」


『人間の一生など…我等からすれば瞬き程に過ぎん。貴様の一生で興ることなど歴史の中では僅かなことだ』


「なら、何故【調律者】などという存在が?」


『歴史の転換期が来ているだけだ…』


全く理解出来ない…

俺に【調律者】なんて役割を押し付けて…気にせず思う通り生きて行け?


『我は…あのダークエルフが【調律者】になると思っていたが、違う型でそうなった様だな…』


「ローレンスが?」


『これも運命なのであろう』


「………………」


『………………』


沈黙の後、俺を魔力が包み込む。


「待て、まだ聞きたいことが…」


問答無用とばかりに、俺はクリス達の元に転送された。


「「「ウォルフ」」」


「…………」


「何があった?」


俯いて黙っている俺にマークが聞いて来る。

クリスとユリアは心配そうな表情で俺の言葉を待つ…


「古代竜がいた…」


「「「…!!!」」」


「古代竜はローレンスのことを覚えていたから、その魔力を使う俺に興味を示したみたいだった」


「それで?」


「古代竜は俺と戦う気はない様だな…」


「………」


「とにかく、今日は家に帰ろう」


俺達は【ハルムント】郊外に転移した。

ギルドに八階層の詳細を報告した後、素材の買い取りをして貰う。

八階層の詳細な地図はギルドの資料としての価値が大きく、その素材から魔物の詳細が立証されたことで報酬も予想外な金額になった。

同じ魔物でも下の階層に降りる程、魔力が多く…必然的に強力な個体となる。

素材を持ち帰ることでその階層の魔物の強さが解るのだが、普通なら魔石の他の荷物を増やして戻ることが難しいため、深層にいく程詳細の解析が難しい。

魔道具である収納袋は貴重で数が少ないため、これを持つ冒険者はギルドで重宝される。

勿論、冒険者個人の稼ぎも素材全部を売ることが出来るので跳ね上がる。


そういった事情で俺達【黒狼】の稼ぎは、設立間もないクランでは考えられないレベルになる。

クランの立ち上げ時に拠点として郊外にある二階建の家を買えたのも収納袋のおかげだ。

俺自身は【異空間収納】も使えるので、更に多くの素材を持ち帰ることも可能だけど、これはクラン以外には隠している。

お読み頂きありがとうございますm(__)m


やっと、主人公の設定に関わる部分まで話を進めることが出来ました。


ここから、話が動き出す予定ですので、今後も宜しくお願いしますm(__)m

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