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不死身の賢者  作者: @Tomo
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近衛師団長アルフレッド2

ウォルフを近衛師団に誘うアルフレッド。

それに対するウォルフの返事は…


「おっ、着いたか!」


約束していた料理屋の前でマーク達と合流した。

あまり高級では無いけど2階に個室が有り、冒険者への個人的な依頼等、他人に聴かれたくない話の時によく使われている店だ。


「先に入って待ってる方が良いかな?」


「お忍びってことだから、その方が良いだろうな」


こういった交渉の経験があるマークに確認して4人で店に入ることにする。

個室で待っていると、店員が3人の冒険者…に見えなくもない騎士風の男達を案内してきた。


「待たせたか?」


お忍びと言っても第二王子アルフレッドを相手に座ったままなんて出来るはずもない。

慌てて席から立ち上がる俺達を手で制しながら、穏やかな笑みで話しかけるアルフレッド。

テーブルに向き合った型で席に着き、お互いの自己紹介をする。

殿下に従っている2人は近衛師団の小隊長らしい。


「さて、早速だが、ウォルフ=スヴェイン…君を近衛師団に迎えたい」


「ウォルフ=マークスです……」


アルフレッド達3人とクリスが固まっている。

その横でマークとユリアは、諦めた表情でため息をついていた…


「………あぁ、近衛師団に入団するのに爵位を気にしてるんだな。その心配は無い。既にスヴェイン伯爵には説明したが、【リッチ】討伐の功で君には男爵位を与えることになっている」


「辞退させて頂きます」


「「「「ハアアアアアアッ?」」」」


料理屋中に響く声をあげるアルフレッド達とクリス…


「きっ、貴様、殿下の要請を断るだと?」


「貴様、なっ何を……」


御付きの小隊長2人が真っ赤な顔でテーブルを叩いた時…


「落ち着け!」


アルフレッドの声が響く。


「ウォルフ=スヴェイン、理由は聞かせて貰えるんだろうな?」


「殿下……俺はウォルフ=マークスです。スヴェイン伯爵家の人間ではありません」


「伯爵もそう申していたな。……なるほど、スヴェインではなくマークス男爵が望みか?」


「望みは無位無冠の冒険者です」


アルフレッドの顔が赤く染まって行く……

諦めきった表情のマークとユリア。

クリスは唖然とした表情で固まっていた……


「何故、爵位もいらないと?」


「面倒だから……ですかね?」


「「「何で、疑問型なんだぁ!」」」


テーブルの向こうの3人の声が揃っている。

さすが近衛師団ってところか。

クリスは完全に魂の抜けた状態でポカンと口を開けている…


「めっ、面倒だからだとぉ」


テーブルに両手をついて俯いたアルフレッドがプルプルと震えている。


「アッハッハッハッハッ……」


「「でっ、殿下?」」


突然笑いだしたアルフレッドと、それに驚く小隊長2人。


「なるほど、スヴェイン伯爵の言葉はこういう意味だったか。息子は平民と申していたが……」


「たぶん、そういうことです、殿下」


「フン、君の性格は兄達とはかなり違うな」


「あぁ、兄達は真面目ですからね」


「王国の危機を救った君は真面目ではないと?」


「結果論です。冒険者として…自由に動いた結果ですね」


「軍の指揮では力が出せないと?」


「スヴェインの剣でお役に立とうと考えるなら……軍でしょうが、俺が目指しているのは魔導師です。【リッチ】との戦いも魔導師同士の戦いでした」


軍隊では統制が最も重要になる。

突出した戦力は軍全体の戦力を落とすことに繋がることを理解しているアルフレッドはウォルフの考えを理解した。


「魔導師だと?」


「表に出ろ!魔導師の力を見せて貰う!」


小隊長2人が怒りの表情で席を立とうとするが、マークとユリアが慌てて止める…勿論俺を。


「ウォルフ!」


「ウォルフ、やめなさい!」


小隊長2人の背後で氷の槍が2人を狙っていた。

マークとユリアの視線を見た2人が背後を見て驚愕する。


「「なっ……」」


固まった2人とアルフレッド。


「魔導師の戦いってのは……こういうことです」


「卑怯な騙し討ちが魔導師の戦いか?」


小隊長2人が苦虫を潰した表情で俺に問う。

それに対して俺が答える。


「敵が自分と同じ条件でなければ戦えないとでも? 自分の望む条件で戦うことが近衛師団の戦いですか?」


「「………」」


「剣で戦いながら、魔法の攻撃をする。表に出ても結果は同じだと思いますよ?」


「「………」」


何も答えられない小隊長を庇う様にアルフレッドが答える。


「無詠唱で魔法を発動させる……か。出鱈目な話だ」


「そうですね。これが辞退させて頂く理由の1つです」


「確かに、こんな出鱈目な戦力が部隊単位で発揮出来る訳がないな。しかし、放置しておくには危険過ぎる」


「そこは、信用して頂きたい……としか答えられませんね」


「伯爵家を出た人間を信用しろと言うのか?」


「家は出ましたが、マーク達も俺もスヴェインの門弟ってことでは駄目でしょうか?」


「……君の扱いは、そのうち考えよう。残念だが、近衛師団への入団は諦めることにする」


ため息をつきながらアルフレッドは席を立った。






お読み頂きありがとうございますm(__)m


順調に増えるPVに感謝です。

拙い自身の作品をお読み下さる方がいらっしゃることにプレッシャーを感じますが、感謝の気持ちが上回ります。


これからも宜しくお願いしますm(__)m

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