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後悔
薄曇りの空はまるで俺の心を投影しているかの様だった。『箱』が置かれた朝、俺は学校を出ると行き先も決めずに街を彷徨っていた。昼過ぎにはコンビニでパンを買い、いつもの河川敷で座って食べた。空気の匂いはすっかり冬のもので、楽しい気分には到底なれない。俺は覚悟を決めてある場所へ向かった。
ガードレールに腰掛けて、三時間は待った。辺りはすっかり暗くなっていた。冷めてまずくなったコーヒーを啜っていると、車椅子に乗ったヤツが姿を見せた。
「……尾下?」
その声を聞くだけで、俺の心は締め付けられたように痛む。
かつて心の底から憎んだ声。
「……」
松原真に、何て声をかけたらよかったのか。ーー何と言うのが正しいのか。わからなかった。




