少女は、 【中編】
好き勝手に、自分の頭の中にある物語を書き出してます。誤字脱字あったら、「あっ、間違ってるなぁ」と思いながら、温かい目で見てください。
※こちら、中編となっております!前編から読まないと、分からないことがあると思うので、前編を読んでから、中編を読むことをオススメします!
前回までのあらすじ。
桜、ヘッドショットされる。
「びっくりした、急にヘッドショットされたのかと思った」
「間違いなく、頭に撃たれてたな」
「桜ちゃんッ!大丈夫!?」
「この帽子、ヘルメットでもあるから大丈夫!」
「今すぐ俺達も、それが欲しいな」
「柊優さん。これがフラグ回収ってやつですよ」
「あーあ。柊優がフラグ立てたから」
「えっ!私のせいなの!?」
システム室までの道のりである廊下を塞ぐように立つ警備メカニカル達は、物陰に隠れて騒ぐ桜達が身動き取れないようにする為か、ビームライフルを打ち続けてくる。
「警備メカニカルがいるとは聞いてたけど、あんな数いるとはねぇ」
「この先も、大量にいるだろうな」
「帰っていいですか?」
「今から活躍してもらうんだから、駄目に決まってるでしょ!」
帰りたがる零を止める柊優の横で、帽子を被り直した桜は杖を構える。
「さて、じっとしてるのもなんだから、突破しようか!」
「だな」
将風は、鞄から自作の青い魔石を出す。
「これ使うから、あいつらが怯んだ瞬間に、攻撃して突破しよう」
「そうしよう!」
桜が元気よく答えると、将風を初め、全員は自身のゴーグルを着ける。
将風は、警備メカニカル達に向かって青い魔石を投げた。
青い魔石は、警備メカニカル達の打つビームに当たった瞬間、爆発と共に大量の煙が出て辺り一帯を包み込んだ。
警備メカニカル達は、警報音を鳴らしながら攻撃を止める。その隙を着き、桜と将風がメカニカル達に真っ先に突っ込んで行く。
桜は、高くジャンプすると、メカニカルの顔面に勢いよく着地しながら周りのメカニカル達を魔力が込もった杖で殴って壊していく。
その後ろで、将風は、桜が倒しそびれているメカニカル達を彼女と同様、魔力が込もった刀で切り裂いていく。
二人の様子を後ろで見守る零と柊優。
「なんか、メカニカル達が可哀想に見えてきますね」
「う、うん。まぁでも、しょうがないね・・・」
「とりあえず、僕たちは、気をつけながら着いていきましょうか」
「そうだね」
壊れたメカニカル達を踏まないように避けながら、桜と将風の後をつけた。
「(・・・警備システムの作動の仕方が、AIぽくないんだよなぁ)」
零は、密かにそう思った。
ようやく、警備メカニカル達が居なくなると、彼女達よりも大きい、扉の前にたどり着いた。
「やっと途切れた!」
「想像以上にいたな・・・」
「ここは、どの辺だろう」
零が地図を確認すると、システム室の前の場所だとわかる。
「この扉の先が、システム室みたい」
「お!じゃあ、行ってみよう!」
彼らは、周りを警戒しつつ扉を開けた。
中は真っ暗になっており、誰かいる気配もない。
桜は、杖の先に浮く星を自身の前に出し、ライト代わりにすると中に入っていった。
「誰もいないどころか、真っ暗だ」
かなり広い部屋になっているようで、部屋全体が見えるように、星を天井高く上げ、明かりを強くする。丸い部屋全体が見えるようになると、施設のシステムを操作する機材を見つけた。
「あった!」
桜が中に進むと、続けて将風達も中に入る。
「あまり、中に入りたくないけど、入るしかないですよね」
「そうだね・・・」
「入らないと、何も始まらなさそうだしな」
全員が入った瞬間、扉はガシャンッと大きい音を立てて閉まってしまった。
扉が閉まると同時に、部屋全体の明かりがつき、壁一面のモニターが赤く光ると共に警報音が大爆音で鳴り響く。
『強い魔力反応を探知ッ!!緊急警備システム発動ッ!!警備メカニカルを起動します!!』
「ピャーーッ!」
「バカうるさいんだけどッ!?」
「仕方ないッ旧式なんだろッ」
「耳がッ!!」
桜の叫びを初め、全員が文句を言いながら耳を塞いでいると、床に大きな魔法陣が赤く光る。
先程、廊下で相手した警備メカニカルの二倍以上の大きさの、警備メカニカルが二体、召喚される。
「うわぁ・・・これはまた、面倒な個体だなぁ・・・」
「桜、俺あのメカニカルのパーツ欲しいから、木っ端微塵にはしいでな」
「言うと思ったよッ!」
大きい警備メカニカル二体を前に、桜が溜息をつきながら杖を構えている横で、静かにワクワクしている将風は、刀を構える。
「デッカイ奴らは、私と将風でなんとかする!零ッ!システム何とかしといて!」
「柊優は、零の事よろしくな」
そう言い残して、二人はメカニカルを倒しに駆け出した。
「二人ともッ!気をつけてねッ!」
柊優が二人に向かって叫んでいると、隣にいた零がベルトに付けていたコンパソを開く。先程よりも大きく広げ、いくつものモニターが出てくる。
モニターとなっている壁に、そのパソコンを専用のコードで無理やり繋げると、一を呼び出す。
『出番か!』
「そうだよ」
零が耳の辺りを指二本で叩くと、彼の両耳に白いヘッドホンが出てきて装着される。
「護衛は任せて!零くんは、そっちに集中してね!」
「はい。お願いしますね、柊優さん」
ニコッと笑う柊優に、零も微笑む。早速作業に取り掛かる。
そんな二人がやり取りしている一方、桜達は警備メカニカルと戦っていた。
先程、相手をした奴らよりもデカイ個体で、02と刻まれた個体は槍を、03と刻まれた個体は斧を武器にしていた。
02が桜に向かって斧を振り下ろす。彼女は、斧が床に着く前に、その場から高くジャンプをして避けると、杖を構え、02の斧を持つ方の腕に向かって振りかざす。
それを防ごうと、03は桜に向かって槍を投げようとするが、飛んできた将風の刀にによって阻止される。魔法の糸で将風と繋がっている刀は、すぐに彼の手元に戻る。
桜は、02の腕に杖で攻撃をするが傷一つ着かずに終わってしまい、02の肩を踏み台に飛び、将風の横に着地する。
「やっぱり、二体とも魔法が使えるみたいだね」
「あぁ」
「大きい魔法使いたいけど、それじゃあ施設ごと飛ぶし・・・」
「とりあえず、魔石が埋まってるはずだから、それを壊さないとッ」
「そうだねッ」
そんな会話をしていると、02が飛ばしてきた槍が桜に向かってやってきて、それを杖で弾き返す彼女。
03の元に槍が戻ると、再び02・03が二人に向かって攻撃をしてくる。それぞれ、その場から高く飛び回避する。
桜は空中で杖を振り、いくつかの星を出すと、星を02・03に落とし反撃をする。少々傷がつくものの、大ダメージとはいかないようだ。
「(倒す方法はあるけど、建物内だからなぁ・・・。今回は、私一人じゃないし)」
彼女は悩みながら着地すると、また警報音が鳴り響く。
床にまた魔法陣が出ると、廊下で倒した警備メカニカルと同個体が数体か出てくる。
「ッ!」
将風の目の前にも一体でてくるが、彼はすぐに真っ二つに切る。
02の近くにいたメカニカル二体が、バズーカ砲を撃つ。
先には、零がいた。
零は、すぐに気づくが身動きが取れない状態だった。
そこに、柊優が零の前に立ち、自身と同じ大きさのハンマーで、弾を勢いよく打ち返した。
「零くん!大丈夫?」
長い髪を靡かせながら振り返り、こちらの安否を心配そうに確認をする。
空色な綺麗な瞳をした彼女に、零は見惚れるが、すぐに意識を戻した。
「大丈夫です」
「良かった!」
ニコッと笑った彼女は、警備メカニカル達の方に向き直す。
「そのままシステム解析してて大丈夫だからね!零くん宛ての攻撃は、私が全部跳ね返すから!」
「はい。よろしくお願いします」
彼女はそのまま、警備メカニカル達との戦闘を開始する。
そして、零はシステム解析を再開する。
『やっぱり、そっちの方に影響出たか?』
「あぁ。警備メカニカルが増えた。僕に攻撃が集中してる」
『じゃあ、さっさとこじ開けないとな』
一は、全てのシステムを管理する部屋に入る為の扉を開けようと、扉に手を当てて、鍵開けの魔法を使っていた。
『でも下手したら、またそっちの攻撃が増えるよなぁ』
「そうだな。今、扉をこじ開けようとした時に発動するシステムを一通り確認できた。ワンチャン、施設ごと吹っ飛ぶ」
『マジかよ』
「マジだ。だから・・・」
システム空間にいる一の手元に、一本の短剣が出てくる。
それを、一は受け取った。
よく見ると、短剣の刃物部分は黄緑色の魔石で出来ていた。
「システムごと、その扉を壊す剣が、今出来た。使えると思う」
『おぉ!この短時間で!さすが零!』
短剣を構えた一。
『さぁ、開け!』
そう叫んで、短剣を思いっきり扉に向かって振り下ろした。
扉には、バチバチッと火花を散らしながらヒビが大きく入っていき、崩れ落ちて壊れた。
『よっしゃ!開いた!』
一が喜びながら部屋の中を見ると、中心には、全てのシステムの命とも言われている、ダイヤ型のシアン色に輝く宝石があった。
そして、それを守るように、宝石と同じ色の瞳・髪色をした、長髪の少女がいた。
『いた!』
「やっぱり。警備システムの発動の仕方が、AIぽくなかったわけだ」
少女は、ムッとした表情で、一を見ていた。
『ねぇ!君が警備システムを管理してる子?』
彼は少女に問いかけるが、答えは返ってこない。
『・・・だよね』
一は困った顔をしていると、少女は、大量の0と1が連繋した紐状となっているものを、彼に向けて撃ち始めた。
『ぎゃーッ!』
叫びながらも、何とか避ける。
『攻撃してきたッ!!』
「だろうね」
さてどうしようか。と考えている間にも、少女は、逃げ回っている一に、大量の01で追いかけてくる。
「・・・一。その子を、なるべくお前に集中させて。可能なら捕まえて」
『おうよ!』
「殺すなよ?捕まえるだけにしろよ?」
『そんなもん、わかってるよ!お前も、あまり無茶はするなよ?』
一にそう言われながら零は、目を閉じた。
零から頼まれた一は、宝石短剣から木刀に変え、少女の元に飛び、思いっきり振り下ろす。
少女は、バリアを張り、木刀を受け止める。
『ッ!』
バチバチと音を鳴らしながら受け止めていた少女だが、一の力が強く、押されてしまい、バリアごと飛ばされてしまう。
飛ばされてしまった少女だが、飛ばされながらも、連繋した01で一を攻撃をする。
そんな戦いをシステム空間で繰り広げている一方、桜達は警備メカニカル達との戦いを続けていた。
身動きが取れない零を守っている柊優は、警備メカニカル達が零への集中攻撃が緩んだことに気づく。
「(攻撃が緩んでるってことは、零くん達が頑張ってるんだ!)」
おぉ!と感動している柊優。
「じゃあ、私も、もっと頑張んないとだね!」
そう言うと、警備メカニカル達の攻撃の間に、ハンマーを思いっきり床に振り下ろして叩く。そこに、空色の魔法陣が展開され、そこから凍った氷が床を張っていく。
氷は警備メカニカル達の方に向かって凍り、零と柊優に攻撃をしていた警備メカニカル達がどんどん凍っていく。
完全に凍った警備メカニカル達を、次々と叩き粉々にしていく彼女を遠くから見た桜。
「おぉ、相変わらず凄いなぁッ」
02と03の攻撃を跳ね返しながら、桜は彼女に感心していた。
「感心してる場合か?」
将風のツッコミに桜は、「そうだねぇ」とのんびり答える。
「随分のんびりしてるな」
「え?だって、将風はもう、アイツら二体を倒す方法わかったんでしょ?」
キョトンっとして答える桜に、将風はハッと笑う。
「そうだな」
「私は、どうすればいいかな?」
「アイツらの動きを止めてくれ。出来るだろ?」
将風の問いかけに、桜はニコッと笑う。
「お易い御用よ!」
彼女はそう言うと、杖をカツンっと鳴らしながら床を叩く。
警備メカニカル、02と03の下に大きな桜色の魔法陣が展開される。そこから、いくつもの長いツタが出てくると、02と03をその場に固定し、身動き取れないようにする。
「これでどうよ!」
「完璧だ」
将風は、刀から魔石弾が入ったリボルバーに変えると、02と03の腕と肩のパーツ部分の隙間を狙い、二発撃つ。
打たれた魔石弾は、隙間に入り、人間で言う心臓の場所にあった、メカニカルを動かす為の魔石に当たり、二体の魔石が粉々になる。
魔石が粉々になった02と03は、その場で部品がバラバラに崩れ落ちていき、桜の出した魔法陣とツタも消えていった。
「何そのリボルバー!カッケェ!」
「最近できた試作品」
「今度、私のも作って!」
「いいよ」
「わーい!」
のんびりムードになっている二人の横、システム空間では、少女が02と03が倒されたことに気づいたようで、一への攻撃に隙ができる。
一は、その隙を逃さなかった。
『余所見厳禁だッ!』
一は木刀を捨てて、少女に突撃する。
『ッ!?』
吃驚している少女を無視して、一は近くにあったシステムの壁に、少女の腕を掴み押さえつける。
『零ッ!捕まえたぞッ!』
『はいよッ!』
零の声が、システム空間内からすることに気づいた少女は、彼の声の方を見る。
黄緑色の瞳を光らせ、装着している白いヘッドホンをバチバチと鳴らし、片手には、一が使っていた短剣を握っている零は、シアン色に輝く宝石の上に立っていた。
少女は、瞬時に零が何をしようとしているのか理解をし、ジタバタと暴れて彼を止めに行こうとする。
『ちょッ!暴れるなッ、て言っても止めるわけないよなッ!』
あわあわと焦りながら、少女を何とか抑える。
零は、短剣をシアン色の宝石に振り下ろし、勢いよく、カーンッと音を鳴らしながら刺した。
シアン色の宝石は、黄緑色に変わり、元施設全体のシステムの主導権が、少女から零に変わった。
『はぁ、変わったか』
零は立ち上がると、自分の足が消えていることに気づく。
『あー、やっぱり長くは持たないか』
零は一の方を向く。
『一!その子と一緒に、モニターの所まで来いよ!』
『わかった!』
零は、そう言い残すと消えていった。
『戻ったか・・・さてと』
一は、チラッと少女の方を見る。
少女は、もう戦う気が無いようで、暴れることはなかった。
『・・・殺すんですか?』
『殺さないよ!?』
少女の言葉に驚き、すぐに返答する一。そんな勢いのある彼に吃驚したのか、少女はビクッと肩を揺らした。
『えっ、施設を壊しに・・・私を殺しに来たんじゃないんですか??』
『違うよ!ただ、俺らはカイヤナイトを取りに来ただけだよ!』
『カイヤナイトを?』
少女の言葉に強く頷く一。
とりあえず、そっと彼女の腕から手を離し、少し距離を開ける。
『えっと、色々と聞きたいことはあるんだけど、君、名前はある?』
困り眉をしながらニコッとしている一に、少々戸惑いながらも、少女は口を開いた。
『私は、【スイ】と申します』
『スイか・・・じゃあ、スイ』
彼は、スイに手を差し伸べる。
『その、一緒に来てくれるか?』
その、差し伸べられた手を見て、スイは、不思議と警戒心が無くなり、ゆっくりと彼の手を取った。
『・・・わかりました』
スイの了承を得た一は、少女の手を引いて、零達のいる場所に向かった。
本当は、2部構成予定だったんですが、想像以上に長くなってしまい、3部構成にしました!
続きは近いうちに。
また、桜達の姿のイラストも近いうちに出しますね( ᎔˘꒳˘᎔)




