episode59
なんやかんやあったが、若葉達はリビングでそれぞれの宿題をし始めた。1時間が経過すると、新が「もうダメだ...疲れた...」と言ったため、休憩をする事にした。新がペンケースの蓋を開けるとダニエルは目敏く蓋に貼られたプリクラを見つけた。
「アラタ、そのシールはなんデスカ?」
「?あ、コレ?プリクラだよ。」
「ちょ...、そのプリクラってまさか...!」
若葉がバッとペンケースを取り上げると"桜ちゃん"として行ったデートで撮ったプリクラであった。
「ちょっと新!なんでこんなの貼ってるのさ!」
「?この女性は?まさか...!アラタ、浮気デスカ?!」
「違う違う!それ若葉だから!」
「...そう言われて見るとたしかにワカバ...デスネ?そう言えばこの間、チアガールの格好してましたネ!」
「ダ、ダニエル!シッ!」
「...若葉さん?どういう事デスカ?」
「球技大会で、その...。クラスメイトに頼まれて仕方なく...。」
若葉がもごもごと説明すると、新は「何それ、見たかった...!!」と項垂れるのであった。
「う...そ、それはそうと!なんでプリクラ貼ってるのさ!恥ずかしいから取ってよ!」
「えー、ヤダよ。せっかく可愛いんだからさ。ほら、ダニエル。この若葉可愛いだろ?」
新はそう言うとクリアファイルにしまっていたプリクラを取り出しダニエルに見てきた。
「oh...これはcuteデスネ!」
「だろう?ダニエルなら分かってもらえると思ってたよ。」
新はそう言うとダニエルと肩を組んだ。
「若葉の女装は本当にクオリティ高くて...。下手な女の子より可愛いんだよね。オレの友達も若葉の事女の子だと思ってるよ。」
「何もしなくてもワカバは可愛いデス!」
2人に可愛い可愛いと言われ、若葉は段々いたたまれなくなってきた。恥ずかしさのあまり、唇を噛み締め、目を潤ませた。その顔を見られたくなくて、宿題のプリントで顔を隠そうとしたが、その手を新に取られてしまった。
「!...離して!恥ずかしくて死ぬ!!」
「ごめんごめん。若葉があまりにも可愛くて少しイジワルになっちゃったかな?」
「...もうしない?」
「しないしない。でもプリクラはオレにとってお守りだから許して、ね?」
新はそう言うと若葉の頬にキスをした。ダニエルの見ている前でしてきたので、若葉は顔をこれ以上なく赤くし、ダニエルは新の大胆な行動に「ヒュー」と口笛を吹いた。
「アラタ、男前ですネ!見直しマシタ!」
「フフッ。ありがとう。...見直すってなに?」
呆然とした若葉をそのままに新とダニエルは"可愛い若葉談議"を続けたのであった。




