episode49
お泊まりと言っても、家には若葉の両親とダニエルもいるので、夕飯や風呂を済ませると若葉と新の2人は若葉の部屋で2人きりの時間を過ごしていた。
「それにしても良かったな。味方になってくれるような人達がいてくれて。」
「うん。安心した。...新もありがとう。」
「まだ油断は出来ないからな。気を引き締めていこう。」
新はそう言うと、若葉をそっと抱きしめた。
「あ、新?!」
「せっかく2人きりなんだから、これくらいは許して?」
新に抱きしめられて若葉は顔を真っ赤に染め上げたが、おずおずと新の背中に手を回した。そして若葉は新の胸に耳を当てた。
「若葉...?」
「こうしていると凄く安心する。新の心臓の音を聞いていると。」
「そう?それなら良かった。...なんだか擽ったいけれど。」
「ふふっ。...新、そばに居てくれて、好きになってくれてありがとう。」
「どうしたの?急に。」
「別に?伝えたくなっただけ。」
「ハハッ。そっか。...若葉。」
新は若葉の名を呼びそっと頬に手を添えると、静かに口づけをしてきた。そして何度も何度も啄む様な口づけを繰り返すと、今度は舌を入れてきた。
「んっ...ふ...んン...」
「ハァ...若葉。大好きだ。」
「うん。...オレも。」
そう言い合うと互いの額をくっ付け合せ笑いあった。
「これ以上は我慢がきかなくなるから。そろそろ寝ようか。」
「...うん。そうだね。」
そうして2人は「おやすみ」と言い合うと眠りについた。
翌朝、若葉は目を覚ますと、新が目の前にいる事に安堵する。そして現状に驚き、動揺を隠せないでいた。なんと、気が付かない内に若葉は新に抱きしめられる形で眠っていたのだった。若葉は昨晩の出来事を思い出し気恥ずかしくなると、その恥ずかしさを紛らわせるかのように、新をポカポカと叩き起したのであった。
「ん...若葉?どうしたの?」
「どうしたの、じゃないよ!なんで、いつから抱きしめて寝てたの?!」
「抱きついてきたのは若葉からだよ?」
「?!う、嘘だ!」
「嘘言ってどうするのさ。本当の事だよ?」
新のことばに若葉はボンッと音が鳴るくらい顔を真っ赤にした。新はそんな若葉に「可愛いなぁ」と呟くと、抱きしめた腕に力を込めた。
「新?!」
「もう、本当に可愛いんだからなぁ。若葉は。」
2人は若葉の母が起こしに来るまで、こんなじゃれ合いをしながら過ごしたのであった。




