episode46
「アラタ...でしたっけ?なんでココにいるんデスカ?」
「恋人の迎えに来て何が悪いのかな?」
新とダニエルの間はバチバチと火花が散っていた。若葉は「犬猿の仲だな...」と思うと2人の手をとり「ホラ、帰るよ!」と言い歩き始めた。
「新、オレ親と警察に言うよ。校長先生にも言われたし...。」
「それに...」と若葉は少し言いずらそうに言葉を紡いだ。
「新、喜多川が釈放されたらしい...」
「ハァ?!あんだけの事しといてか?!」
「保釈金が支払われたらしい。」
「...あれだけの豪邸の持ち主だから金だけはある、か...。でも、おじさん達海外行くんだろ?いくらコイツがいても心配なんじゃ...」
「それもあって早めに警察に、ね。」
「なるほどね...」
すると突然ダニエルが「大丈夫デース!」と声を上げた。
「何?ダニエル。」
「私こう見えてジュードー黒帯デース!」
「ハァ?!お前それ早く言えよ!」
「ダニエル...たしかに昔に比べて筋肉ついたと思ったけど...」
「頑張りまシタ!」
「...心強いよ。」
若葉はダニエルのまさかの経歴に驚きながらも安心した声を出した。そして若葉の家に着くと、若葉は「新にも一緒にいて欲しい」と言って3人で家の中に入っていった。
「ただいま、母さん。父さんもいるんだよね?」
「おかえりなさい。あら、新君いらっしゃい。」
「お邪魔します。」
「お父さんなら荷造りしてるわよ。どうかした?」
「うん...。2人に聞いて欲しいことがあって...。」
そう言うと母は「お父さん呼んでくるわね。」と言ってリビングから出て行った。若葉は緊張で身体を強張らせていたが、新が手を握ってくれたので安心して新を見つめた。そして母が父を連れてリビングへと戻ってきたため、ストーカーらしき手紙のこと、喜多川が釈放された事を話した。すると2人は険しい顔つきになり、母は「もしかして、これも...?」と一通の手紙を差し出してきた。その封筒は昨日の物と一緒で、若葉は背筋を凍らせた。
「とりあえずこれは開けずに昨日の手紙と一緒に警察に持っていきましょう。...子供達だけ残して海外に行くなんて不安だわ...。」
「母さん。でも父さん生活能力皆無だから1人で行かせるのは不安だよ。オレなら大丈夫。ダニエルが校長先生に話してくれてたみたいで、先生達にも周知してもらえる事になったし、警察に行けば対応してもらえるだろうし。」
「...そうね...。じゃあ、善は急げね!早速警察に行きましょう!お父さん、車出して!新君とダニエルはお留守番しててくれるかしら?」
「いえ、若葉が心配なので良ければ一緒に行かせてください。」
「私もデス!」
「分かったわ」と母が言うと5人揃って警察へと赴いた。




