episode45
球技大会、若葉のクラスは大健闘の末、総合3位で幕を閉じた。そのまま終業式となり、明日からは待ちに待った冬休み。終業式では、校長が「あまり浮かれすぎず、地に足をつけた行動をー」と発言し、次いで「3年生は受験に向けて気を引きしめるように。」と言っていた。その言葉に3年生の方からピリッとした空気が流れた。そして校長の話しが終わると終業式も終了となり、それぞれクラスへと戻っていった。そしてそのまま帰りとなるのだが、若葉は担任から呼ばれ、担任と共に校長室へと行った。
「いやぁ、すまないね佐倉君。帰る前に呼び止めてしまって。」
「いえ、大丈夫です。...それで、何か?」
「あぁ。入ってきてくれ。」
「ワカバー!」
「ダ、ダニエル?!うわっ、ちょっと!」
「やはり聞いていた通り知り合いだったんだね。」
「ワカバと私はソウルメイトデース!」
「ハッハッハ。それは何より。佐倉君、君に聞きたいことがあってね。」
「?何でしょう?」
「時間はあるかい?」と聞かれ大丈夫だと応えると校長は急に真剣な顔つきになり「実はダニエル君から聞いてね...」と話し始めた。
「なんでもストーカーにあっているとか...。以前の喜多川先生の件もあって、学校の代表として、大人として心配でね...」
「警察には行ったかい?」と聞かれ「いえ...」と応えると校長は険しい顔つきになり、「一刻も早く警察に行った方がいい」と言われた。
「で、でもまだ手紙が一通来ただけで...取り合ってもらえるかどうか...」
「実はね、喜多川先生が保釈金を払って釈放されたらしくてね...。彼は君に執着していたようだから心配で...それにご両親海外に行くんだろう?だったら...」
「親には知られたくないんです!もう心配かけたくなくて...」
「しかし...」
「校長先生!私がワカバを守りマース!」
「でもね、2人とも。子供が2人きりでいるのは危険なんだよ?君達が言いにくいなら先生が親御さんに話すよ?」
若葉は、校長の言う通りだ、それに喜多川がまたやって来たら...と思うと不安でいっぱいになった。
「...分かりました。でも両親にはオレから話します。喜多川先生が釈放された事も。それから警察に行こうと思います。」
「ワカバ...」
「そうだね、それがいい。私達教師陣にも周知させてもらうがかまわないね?」
若葉は「身の安全が第一か...」と思い了承した。
「これで話しは終わりだよ。時間を取らせて悪かったね。」
「いえ。...こちらこそありがとうございました。親に話す勇気が持てました。」
「早めに警察に行くようにね。」と校長に言われ「わかりました。」と返事をした。「ダニエル君も今日は帰って大丈夫だよ。佐倉君と一緒に帰ってあげて。」とも言われたため、若葉はダニエルを連れて校長室を後にし学校から出た。すると、校門には新が待ち構えていて、若葉の顔を見ると笑顔になったが、隣にいるダニエルを見ると嫌悪感を露わにしたのだった。




