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ひみつのお姫さま  作者: 朱音小夏


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episode44

「コッチコッチ!パスパース!」


なんやかんやで始まった球技大会。あれから不審な手紙は届いていない。若葉はチア衣装に身を包みながら体育館でボーッとしていた。


「ちょっと佐倉君!ボーッとしてないで、応援応援!」

「あ...ごめん...」

「佐倉、なんかおかしくね?大丈夫か?」

「う、うん。大丈夫!心配かけてごめんね!」


若葉はそう言うと無理矢理笑顔を作り立ち上がった。そしてポンポンを持つと応援をし始めた。すると、突然体育館の入り口の方がざわめき始めた。若葉はそれに気がつくことなく応援を続けていた。次の瞬間だった。急に誰かに抱きつかれたのだ。


「?!な、なに?!」

「ワカバー!朝ぶりデース!」

「ダ、ダニエル?!え、なんで学校に?3学期からじゃ...」

「今日は見学デス!それにしてもワカバ、そのcuteな格好は...」

「こ、これは...」


若葉とダニエルが話している時だった。試合を見学していたクラスメイト達が試合そっちのけで2人の元へと押し寄せてきた。


「佐倉君!このイケメン外国人は何?!」

「抱きつかれちゃってるけど、どんな仲?彼氏君は?」

「ちょ、ちょっと皆落ち着いて...彼はダニエル。ダニエル・クロスロード。3学期から来る留学生。中学の時からの知り合いだったんだ。」


「へぇー」と皆が関心していると、ダニエルが周囲(警戒し始めた。


「ダ、ダニエル?どうした?」

「ワカバ、油断は大敵デス。いつストーカーが見てるか...」

「ちょ、ダニエル!」

「「ストーカー?!」」


ダニエルの言葉に周囲のざわめきは強くなった。そして心配をする声が続々と寄せられた。


「佐倉君、大丈夫なの?ストーカーって何されたの?」

「いや...まだ、手紙が来ただけで...」

「その手紙が問題ナンデス!盗撮らしきものだったデス!」


ダニエルがそう言うと、クラス委員長がバサッとジャージを肩にかけてきた。


「?委員長?どうしたの?」

「ごめんね佐倉君。こんな格好してたらなおのこと狙われるよね。でも、なんで教えてくれなかったの?」

「...それは...」

「ワカバは人に迷惑とか心配かけることを嫌いマス!だからワカバを責めないでくだサイ!」


ダニエルは委員長に頭を下げると、クラス委員長はダニエルに「頭を上げて」と言った。


「ダニエル君。私達は責めてるわけじゃないのよ。心配はしてるけどね。佐倉君、変な男に狙われやすいから...」

「安心してくだサイ!学校でも家でも私がワカバを守りマス!」


ダニエルは胸をドンと叩くと「任せてくだサイ!」と言った。

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