episode23
「新、これからウチ来ない?ウチの両親、オレらのこと心配してくれててさ。」
「え、いいのか?」
「うん。むしろ来て欲しい。」
若葉がそう言うと新は笑みを零し、「分かった」と応えた。その返事に若葉は安堵すると、新の手を取った。新は取られた手を握り返し、若葉に笑いかけた。
「おじさんとおばさんに若葉をもらいますって挨拶しなきゃいけないもんな。」
「そ、そんね嫁にもらいに来るみたいな事を...」
「ん?オレはそのつもりだよ?そのくらいオレは若葉にゾッコンってこと。」
「...ゾッコンって死語じゃね?」
「細かいことは気にしない!ホラホラ!行くぞ!」
2人は手を取り合って若葉の家へと帰る。帰路に着いている最中にも、離れていた時間を取り戻すかのように色々な話しをした。
「そっか。若葉のクラスメイトはいいヤツばっかりなんだな。」
「でも、たまに体育の授業から教室に戻ると、制服が女子用にすり替えられてたり、悪ふざけするヤツもいるけどね。」
「...そういうときどーすんの?」
「オレも開き直ってその制服着て次の授業受けたりもするよ。結構な頻度だから先生達もオレのことを女子生徒扱いしてくるよ(笑)」
「...進学校ってウソだろ...」
「勉強には力入ってるよ。宿題も毎日出るしね。」
そんな話しをしているうちに2人は若葉の家へとたどり着いた。
「うー。久々すぎてなんだか緊張してきた...」
「大丈夫だよ。特に母さんは新に会いたがってたし。」
若葉はそう言うと玄関のドアを開け「ただいま」と家の中に声をかけた。すると家の中からパタパタという足音が聞こえてきて若葉の母が姿を現せた。
「おかえりなさい若葉...って!新君?!まぁまぁ!久しぶりね!イケメンになっちゃって!身長も伸びたわね。今何センチ?」
「お久しぶりです。ありがとうございます。今は...175cmくらいですかね?」
「ほ、ホラホラ!立ち話ししてないで家に上がろうよ!ね?」
新と母が久々の会話に玄関先で花を咲かせようとしたので、若葉は「早く家に上げて」と言うのであった。
「それじゃあ、新君。改めていらっしゃい。若葉の部屋に行くよのよね?お菓子とジュースを持って行くからゆっくりしていってね?」
母にそう言われ、若葉と新は若葉の部屋へと向かった。
「お父さん。若葉が新君連れて帰ってきましたよ。」
「おぉ...仲直りしたのか。」
「そうみたい。、、、まるで美男美女カップルのようでしたよ。」
母がそう言うと、父は飲んでいたビールを吹き出した。




