↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シゴノセカイ《改訂版》  作者: 福乃 吹風
93/107

93話 秋に照らせ、春は汀④

 水の国では、青や水色系の和名で団を作り出し、それぞれと動いていた。僕たちの団は紺瑠璃の団としていろんな依頼を受けたり、他国の依頼も受けるようになった。

 僕が団長で、蓮が副団長をやりながら部下をまとめ、行動をしている。そんな時に、鳥が飛んできて僕宛だったらしく、それを受け取ると鳥はどこかへと羽ばたいて行った。


 誰だろうと言うまでもなく、この地に来た知人の知らせの手紙だ。一瞬浮かんでしまった人物たちであり、最悪な事態が起きる。それは何度かリヴィソウルというやつで、くーたんや艿花の日常を見ていたが、やっぱり当たっていたんだと知る。

 しかも二人はなぜか獄の世界の住民とあり、普通なら二人は天の世界に招かれるはずだ。どういうことだと思っていると、空から現れる白い団服を着た人が降りて来る。その人物に僕は殺意を抱き、蓮はなぜか僕の後ろへと隠れた。


「久しぶりだな、汀春」

「…義父さん」

「なかなか会いに行けなくてすまなかった」

「今さら何?僕をシロノ国に連行する気なの?」


 そのつもりはないと義父さんは言っていて、だったらさっさと帰ってくれないかなと、イライラしてしまう。そしたら義父さんは地に降りて、僕の前で土下座した。


「私は龍桜家として、役目を果たさなければならないと執着を持っていた。そのせいで汀春と冰春を引き離し、会わせてやることもできなかった。それと引き離したもう一つの理由」

 

 義父さんは顔を上げ、今まで隠し通してきたというような顔立ちだった。


「二人が生まれた直後、冰春の体内に奴が侵入した。寅萩家が封印した邪神が何者かによって壊され、冰春の体内に侵入し、引き離すことしかできなかった。邪神がいつどこで何をするのかわからず、結局冰春を閉じ込めた結果…冰春は邪神によって殺された」


 怒りがあっても義父さんの言葉一つ一つに嘘はなくとも、僕は義父さんを許せるわけがない。冰春がどれだけ心細かったか。この感情が溢れ出す前に、僕の前から消えてほしい。そう思った時だ。


「ふう、やっとお出ましか。出て来るのが遅えよ、辰則(たつのり)」

「春、なぜ貴様が?」

「なんででしょうかって話してる時間があまりない。宣戦布告に来た。辰則が来たってことは、つまり艿花を使って儀式始めるんだろ?現世ではいま大変なことが起きてるそうじゃねえか」

「それがなんだ?龍桜家はそういう」


 ほらみろと指を指して言う父さんであり、僕も父さんに同感と義父さんを睨む。義父さんはしまったというような表情をしていて、これじゃあ信頼を得るのも時間の無駄だ。


「父さん」


 そう呼んだら二人が同時に僕を見るから、義父さんじゃないと父さんの近くによる。


「ここにいたら敵襲だと思われる。すぐ帰ったほうがいい」

「ありがとな。だが俺は引かない。なぜなら」


 父さんが指を鳴らした瞬間、妙な魔物、通称、死屍(デッドルタ)が出現し、まさかと思ってしまう。これを出しているのは照秋。


「いやー優秀な子がいるんで、腐った連中の魂をもらおうか」

「こんなこと許されるわけがない」

「それはこっちの台詞だ!俺の子どもたちを殺しやがったくせに!」


 今までは僕の前では優しくて面白くて、誰よりも好かれてる父さんが、こんなにも怒り、憎しみ、悲しみという負の感情が地に溢れ出して地面が揺れ始めた。

 蓮が落ちそうになりキャッチしてあげて、まずは周囲にある死屍(デッドルタ)を倒すしかなさそうだ。ただ死屍(デッドルタ)は僕に攻撃はしてこなくて、義父さんのほうへとばかりいく。しかし義父さんは光魔導士でもあるため、一瞬で死屍(デッドルタ)は消えてしまった。


「何度やろうとも私には勝てない」

「いいや、あるね」


 義父さんが刺されその背後にいるのは、くーたんだった。ただ僕が知っているくーたんじゃないと知る。まるで猛獣を見ているかのようだった。


「玖朗、戻れ。今のお前じゃ限度があるだろ」

「足りない…足りない!こいつがいる限り!」


 僕は咄嗟にくーたんが持っているナイフを掴んだ。離せと言われても離さず、僕はここにいるからと昔やってくれたように、抱きしめてあげた。これ以上、罪を犯しては駄目だ。

 落ち着いてくーたんとやっていると、くーたんがナイフを落とし、くーたんの手が背中にのる。やっぱりくーたんのそばにいなくちゃ、このさき大暴れしそうな予感しかしないよ。


 やっていると蓮が震えた声で、汀春から離れてよと訴えているような目をしている。


「蓮、どうしたの?」

「…デステクライン使いは、ここにいちゃ駄目なんだ。だから用が済んだから帰って…ください。それと」


 義父さんのほうを向き、刺された義父さんであっても刺されたところが消え、起き上がった。義父さんはなにか言いたげそうな感じであっても、シロノ団を連れていなくなる。

 くーたんは僕から離れようとはせず、蓮が怒りそうになった時、桜の花びらが舞い、そして艿花が現れた。そしてそのまま僕とくーたんを包み込む。


「汀春にやっと会えた。いろいろと話したいことがあるんだけど、汀春の副団長が爆発しそうだから、くーたんを引き取る。それで構わないよね、蓮くん」


 艿花が来たことで蓮の震えは鎮まり、うんと頷いた。父さんは一度蓮を見て、くーたんと艿花を連れ行ってしまった。そこで僕は薄々感じ始めるんだ。蓮が冰春だということを。それでも僕は言わない。冰春は事情があって、花畑蓮とやっているのだから。

 帰ろうかと笑顔になれているか自信なくても、蓮もそう思ったのか微笑んで帰ることに。


 そこからは死屍(デットルタ)の数が増えていき、その対処に追われる日々が続いていた。僕がいろいろ考えた魔法が採用され、多くの人たちも扱えるようになったから、今までよりかはマシになってきていたと思ってる。ただ照秋がだす死屍(デットルタ)はやっぱり、感情がほんの少しあった。

 それと義父さんが言っていた邪神というのはどういうものなのか知りたくて、蓮がリディーと出かけている間に、王様に聞くことにした。


「時間を作っていただき、ありがとうございます」

「いいんだよ。それで聞きたいことってなにかな?」

「邪神についてです」

「ここでは話せないから、場所を変えようか」


 あまり他の人たちに聞かれたくはない様子で、王様が唱えた架空魔法で話すことになる。


「このことは口外しないと約束してくれるかい?」

「はい」

「邪神はどこにでも現れ、人の不幸が好物でもある。それによって、常に心は平常に保つ必要があるんだよ。こう捉えよう。光はポジティブ、闇はネガティブ。天秤にかけるように、どちらかが崩れてしまえば、邪神は侵入することができる。もちろん、魂には邪人と言ってね。一つ一つの魂に邪人が住み着いている。支配されてしまったら、邪神の思う壺になるわけだよ」


 考えたくもないことが頭によぎった。蓮、いいや冰春の心はすでに邪人によって支配され、邪神が操っているのだとしたらどうだろうか。


「あのご存じかわかりませんが、僕には弟がいて、名を調べても所在地がわからないんです。僕と引き離された冰春は、孤独に満ちていたと思う。もしすでに邪人に支配されていたら」

「…こちらとしてはどうすることもできない。すまない、汀春」

「そう…ですか。感謝します」


 王様は僕たちを見守ってはいるけれど、実際は邪人が現れないように見張っているんだと感じた。すでに支配されているとなれば、どうやって冰春を救えばいい。

 王様と別れた後、家へと向かっていたら、また義父さんと会うことになった。義父さんは僕にかけようとしたけれどやめ、シロノ団員と行く。おそらく関わりたくないオーラが出ていたに違いない。それに義父さんとこれ以上関わりたくなかったからと行こうとしたら、やっぱり義父さんに引き止められてしまう。足を止めたとしても振り向くことはしなかった。


「風邪、引くなよ」


 たったその言葉を残して義父さんたちは行ってしまい、今更父親づらしないでほしいよと、家に着いて自室に入り、そのことを父さんに愚痴った。


「父さん、あの人どうにからないの?」

『んー宣戦布告したはいいが、俺たちは長時間汀春がいる世界にいられないからな』

「あの人が今更父親づらするの、絶対父さんがいるからだと思う。はぁ、早く父さんや冬人兄さんたちがいる世界に行きたいよ」

『まあなんとかこっちも、汀春をこっち側にいさせられる準備はするから、待ってろ。それと一つ確認したいことがあるんだが』


 汀春帰ったのーと蓮の声が聞こえ、父さんはまた今度話すよと言われ、通話は終了した。部屋から出ると泣きそうな顔立ちで、リディは少々きれている。やっぱり喧嘩して蓮が負けたんだと思いながらも、大人でありながらも今日は一緒に寝よっかと誘った。

 そしたら私も混ぜてくれと言うものだから、断っといた。


 その夜、寝る準備を済ませた僕たちであり、蓮は少し機嫌がよくなってほっとした。


「ねえ蓮」

「ん?」

「お兄ちゃんってどんな人だった?今度もし会えたら挨拶したくて」


 聞いてみると蓮の瞳は懐かしそうでも、どこか寂しげな瞳をしている。すると蓮は苦笑いをして、話してくれた。


「実はあまり会えてなかったから、どんな人って言われても答えられない。ごめんね」


 完全に確信が持ててしまい、思わず冰春と声を出してしまった。そしたら蓮はびっくりしながら、そっと布団に潜ってしまう。

 冰春って呼ぶと冰春じゃないと布団の中で回答をして、それじゃあと蓮って呼ぶと少し布団をずらしてこっちを見ていた。そして再び冰春って呼んだらまた潜る。仕方がないと笑みが溢れてしまい、頭の部分を撫で伝える。


「僕は冰春に会うために、努力をしてきた。もちろん、辛い経験とかはあったけどね、冰春の幸せを望んでたよ。それに今更になってだけど、すぐ会いに行けなくてごめん。義父さんに逆らってまで会いに行けばよかったって後悔があった。ただこの世界に来て、冰春とこうして生活できることが、ものすごく嬉しいよ」

「だから僕は花畑蓮だってば。違う人だよ」


 これ以上冰春いじりをしてしまったら、冰春は僕と真正面に向き合ってくれそうにない。


「わかったよ、蓮。それ以上は言わないから顔出してよ」


 本当とまた顔を少し見せてくれて、もちろん言うと顔をちゃんと出してくれた。蓮は嬉しそうな表情をしていて、寝よとお互い就寝することにする。


◆


 春様と冬人様がいろいろと調査していて、僕はというと次々と新種の死屍(デッドルタ)を考えていた。まあこういうのは得意なほうで試しに作って実験したりとしていると、春様たちが帰ってきたようだ。


「おかえ…り。あれ?艿花ちゃんは?」

「奪われたせいで、玖朗が外で暴れてるから止めに入る。伝えてあった死屍(デッドルタ)はできてるか?」


 春様に言われボンッと死屍(デッドルタ)を出してみる。やっぱり凄いな、照秋と春様は喜んでくれる。


「よしじゃあ、玖朗止めに入ってくるから、待ってろ」


 そう言って春様は一度、家を後にし、冬人様にあることを聞いた。


「冬人様、今やること、王様は何か仰ってました?」

「この世界が分裂された意味を知って、やるとしても王様はただ見守るだけらしい」


 本当に好き勝手していいものなのか正直言うとないけれど、春様と冬人様はやる人でもある。だから僕や父さんは支える側としてそばにいるんだ。


 僕は生まれた時から父さんがいて、その隣には春様や冬人様たちがいた。すくすくと育てられた僕は、紅葉川家の役目を簡単に教わりつつ、春様に遊んでもらってたりもした。

 けれど僕が五つになった時、春様は不慮な事故で亡くなった。当初は理解ができなかったけれど、春様は何者かによって殺されたと聞いてしまってショックが大きかった。下町に人気者の春様がなぜ亡くなってしまったのか。いくら探してもきっとその答えは見つからない、と思っていた頃。

 下町に住んでいる蛇見家の者が話しているのを盗み聞きしてしまう。


「龍桜さんに頼まれて、寅萩家の当主を蛇で殺せるとは、はあ忌まわしい寅萩家の当主が亡くなって本当によかったよ」


 僕は怒りが収まらなかった。犯人がいるのに捕まえることができなかった。なぜならそこに葉桜家がいたから。


 もし玖朗さんに邪人がいたとしたら手遅れな可能性があると、待ってはいられず様子を見に行くことにした。外に出るとどこにいるのかわかって、その方角へと急ぐ。なにかとてつもないことが起きるんじゃないかって、心が騒ついていた。

 住民たちは玖朗が暴れてるぞと叫んでいて、みんなは逃げていくなか、僕は真っ先に玖朗さんの元へ行く。


 そこには白虎を従えている春様がいて、玖朗さんは無鉄砲に魔法を出していった。あのまま行けば玖朗さんの魂が危ない。どうしたらいいと考えている暇はなく、魔法が僕に向かってきた。

 照秋、なぜ来たと春様に叱られながらも、僕は玖朗さんを救いたいという思いが強かったことで、眩い光が光り出す。数秒後、透明だったデステクラインから、金箔が散りばめられていた。咄嗟に僕はとある魔法を唱える。


「カステクライン!透、紅葉の川!」


 紅葉の葉が多く現れ、川のように流れ、玖朗さんを流し出す。その瞬間、邪人が飛び出してきて、僕はそのまま邪人を倒すことに。やっぱり、玖朗さんに邪人がいた。

 春様は倒れている玖朗さんに呼びかけていて、これで一件落着なのだろうか。あんなあっさり邪人は倒せるももなのかと疑問に抱いていると、背後から拍手がくる。振り向いてはいけないようなそんな感じがするも、振り向いたら宙に座っていた。髪の色は銀色のような色をしていて、黒と銀色を組み合わせた袴を着ている。瞳は灰色に近い色をしていた。


「憎しみ、怒り、が強いから邪人を忍ばせていた。やはり人の想いは興味深い。助けたいという想いが強ければ強いほど、魂は強くなっていく」

「あなたは…邪神様ですか?」

「あー皆からそう呼ばれているが、実際は違う。獄の世界を監視する神でもあり、負の感情を与える神だ。貧乏神とは違うからな」


 宙に座っていた邪神様は立ち上がって、玖朗さんの近くに行こうとするから止めに入った。


「何をする気なんですか?」

「何もしない。それに一つ教えといてやるよ。虎神が認めた寅萩家、寅萩春。お前の息子、次男冰春が死んだ理由を明かそう」

「てめえが殺したんじゃねえのかよ!」

「あぁ、もちろん。冰春の負は我にとって好物だった。憎しみ、怒り、絶望、嫉妬。あそこでは負に満ちた部屋に閉じ込められ、冰春には窮屈すぎた。だからもう一人の負を利用して殺した。まあその挙げ句、冰春はこっちに来なかったのが残念だったがな」


 そんな理由で殺すだなんて僕の怒りより春様の怒りの方が強くて、今にも邪神様に飛びかかろうとしたから、僕は春様を掴む。


「照秋、離せ」

「駄目です!このままいけば邪人に体を乗っ取られます!」

「さすがは紅葉川照秋。我に近づけば、それを利用して新たな邪人を入れていた。まだ答えてはいないが、冰春を殺した人物を知りたくはないか?」


 教えてもらわなくていいと春様にしがみつこうとも、春様が行こうとしていて、僕の力じゃ春様を止められない。そう思った時のことだ。

 春様が僕から離れて邪神様に挑もうとしたら、その間に入ったのは冬人様。


「冷静になれ!ずっと言われていたはずだよ!邪神の言葉に耳を傾けるなと!僕が呪いを受けたのは、邪神が関わってる!目を覚ませ!」


 その言葉で春様の怒りは多少消えたとしても、邪神様はそれを利用しようと触れようとしたから、もう一度唱えた。


「カステクライン!透、紅葉の川!」


 二人をこちら側に来させ、邪神様はほうと口角をあげている。悪いと謝る春様であり、冬人様はしっかりしてとビシッと背中を叩かれていた。

 僕たちで邪神様を倒せるのかと思っていても、やるしかないと思っていたらピカンと大きな光が現れる。眩しすぎて何が起きているのと思っていると光が止み、目を開けた。そこにはみより様のように美しい女性がいる。


「勝手に魂と接触しないのがお決まりなのに、何してくれてるの!このバカバカ!」


 太鼓のように叩く女性であり、邪神様は面倒な奴が来たという表情をしていた。


「後で怒られても私、庇いきれないよ!いつもいつもそう!なんで人前に出ちゃうの?」

「うるせえ」

「うるさくない!私は今、天の世界で忙しいんだから、余計なことしないでよ」

「だったら来るなよ。暇だからこうやって」


 女性は頬を膨らませて邪神様を睨んでいるも、どこか可愛らしい怒り方だった。それに負けたような邪神様は僕たちにまたなと言っていなくなる。

 一件落着なのかは不明だけれど、女性がこちらに着て謝罪をした。


「本当にごめんなさい」

「いえ。えっとあなたのことなんと呼べば?」

「んー天ちゃんでいいよ。名前言うのめんどくさいから」


 えぇそんなんでいいんですかと困ってしまうも、邪神様について聞くことにする。


「邪神様が先ほど、獄の世界を監視する神と言ってたんですが」

「まあそんな感じかな。本当はね、二つの世界を創りたいわけじゃなかったの。現世の世界では今もなお戦争が続いているのはわかっていて、それと災害もあるでしょ?その原因がこの世界と共鳴しているからなの。春、そろそろ教えてあげて。そうじゃなきゃ、みんな動けないぞ」


 春様はなにかを知っていたとしても、いつもと変わらない春様だったから気にもしなかった。春様は少し躊躇するも、僕と冬人様に打ち明けてくれる。


「冬人たちが来る前、大きな戦が起きてた。それは龍桜家と寅萩家の戦。ほとんどの魂は消滅し、俺と辰則だけが残ったんだ。それが現世にも影響が出てる。何度か地震が起きただろ?その時は戦がこっちであったからなんだよ。だから汀春と照秋がこっちに来てすぐ世界が二つになったのは、戦に終止符を打つため…だったんだけどな」


 春様は少し悲しそうな瞳をしていて、今度も僕たちは戦をしなければならない理由ができてしまった。それは艿花ちゃんを救うための戦。


「艿花ちゃんを使って本当に地震は治るんですか?」

「今も生贄を使って神に祈る人もいる。そうしてほしくはないのに、私たちは受け入れ、手助けをしてるのは事実よ。災害を止めるにしても、止めることができない。多少助けられる時は、助けてあげられるけど、自然は私たちも防げないの。だから可能なら、艿花を救ってあげてほしい。それができるのはあなたたちだけ。そろそろ行かなくちゃ」


 天ちゃんは手を振って、健闘を祈ってると言いながら光となっていなくなってしまった。艿花と寝言でいう玖朗さんであり、僕たちは艿花ちゃんを絶対に救う準備をすることに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。