42.家族って良いね
アディとレタを部屋に残して俺は奥の部屋の扉に手を掛ける。
念のために宝物庫から盾を数枚程取り出していつでも防げる位置に展開しておく。
ふーーっ、よし!行くか!
俺は呼吸を整えてから扉を開ける。その瞬間に火の玉が飛んでくる!
盾で防げ!そう命じて火の玉を盾で防ぐ。続けざまに火の玉が複数打ち込まれるが、全て盾で防ぎきる。
「コージ君?どうしてここに居るんだい?アディは?」
奥にエナがベットの上で寝かされているのが見える。とにかく無事を確かめたいな…、
「…気になるなら自分の目で確かめて来たらどうです?」
その俺の態度をどう受け取ったか分からないが、クアイスの様子が豹変する。
「アディに何かしたのか!」
「さぁ?」
「っ!それにその左手の袋は宝物庫だろ!お前が蔵の大英雄か!」
あ。気づいてなかったのね?そしてアディは教えて無かったと…。
「そうかお前を消せばこのままエリアーナが手に入る!私の大事なアディの仇も取れて一石二鳥ではないか!」
「大事なアディ?大事ならアディの意思を尊重してやれよ!」
「アディの意思は私の意思だ!全ては白い獣を手に入れるために!」
本当にクソオヤジだな。こんな奴が親だったら俺だったらヤンキーになってるな。
「白い獣を手に入れたらどうするんだ?」
「白い獣を手に入れたら…手に入れたら?どうしたいんだ私は!」
知らんけど?何なんだこの人?目的もないのにエナを手に入れようとするなんて意味が分からん。
「本当にアディが何よりも大事なのか?自分よりも?」
「当たり前だ!だが白い獣を手に入れるのは絶対必要なことなのだ!」
言っている事が無茶苦茶だ。白い獣を手に入れてからしたい事がはっきりしないのに、自分よりも大事なアディの意思を無視するなんて訳が分からん。
「話は十分だろ!死んでもらうぞ蔵の大英雄!」
そう言ってクアイスは剣を抜き俺との間合いを詰めるが、
遅いな。アディとエナの方がよっぽど速いぞ?
クアイスの振り下ろした剣を盾で受け止めて弾き返しクアイスの体制を崩したところに盾をおもいっきり腹に叩きつける。
エナの蹴りを腹にもらっても意識があるような奴なので、俺の一撃では昏倒せずに地面に膝を折る程度だったがクアイスの無力化としては十分だった。
俺はエナに走り寄り安否を確認する。
「エナ!大丈夫か!何処もおかしいところは無いか!」
エナは反応しない。そ、そんな!外傷は何処にも無いのになんで!
くーっと寝息が聞こえた。寝てんのかい!寝顔がかわいいのになんかイラッとしたので、口と鼻を手で塞ぐと、
「ーーー〜〜〜!」
息が出来なくなり俺の手をバンバン叩く。起きたことを確認したので俺は手を離す。
「何すんのよ!DVよ!DV!出るとこ出てもいいのよ!?」
いつものエナで安心しました。いやぁ!良かった良かった!
エナの無事を確認できたので無力化されたクアイスのもとに近づき。宝物庫から鎖を取り出しクアイスを縛る。
「レタを元に戻して貰おうか?」
「そんなことは出来ない」
「はぁ?自分の状況を分かってます?」
「暗示を掛けることは出来るが解くことは出来ない。」
ふざけるなよ!レタはあのままなのかよ!俺にセクハラ紛いのことをするレタは戻ってこないのかよ!
あれ?レタのためを考えたら今のままで良い気が…、
「ご主人様?馬鹿なこと考えてないで早く戻す方法を考えて?」
エナが俺の考えてることを当ててくる。はい。ごめんなさい。
宝物庫を握りしめて暗示を解けと命じると、メトロノームが宝物庫から出てきた。
『催眠掛けるんです〜身体は自由に出来ても心までは屈しな…メトロノームには勝てなかったよぉ〜』…過去一長い商品名をありがとうございます。
アディのいる部屋にエナとクアイスを引きずって行く。
「兄さん!父様は大丈夫なの!?」
「そこまで痛めつけて無いよ。」
「良かったぁ。」
こんな奴を心配するなんてアディは甘いなぁ。
「レタ。これを見て?」
エナが鎖で縛られて転がっているレタの前にメトロノームを置いてしばらくすると、レタの顔色がみるみる悪くなっていく。
「レタ!大丈夫!?」
エナがレタを抱え上げた瞬間にレタは胃の内容物をエナに向かって吐いた。
「きゃー〜〜!レタ!?何するの!」
「お、おねぇちゃん。ご、ごめんね?」
エナに謝罪してから周りを見渡してレタの目が俺を捉える。
「あ、お兄ちゃんだ。」
どうやら暗示はしっかりと解けたらしい。
「お兄ちゃん…気持ち悪い。おぇーーっ!」
ねぇそれどっち?俺が?それともレタの気分が?俺を見て気持ち悪くて吐いたの?お兄ちゃん凄く不愉快。
エナの手の中でレタがまた吐いてエナが絶叫しているが気にしない。俺はアディに近寄って行った。
「兄さん!レタちゃんに見せたそれを父様にも見せてあげて欲しい!」
「?。良いけど。」
俺は宝物庫からもう一つメトロノームを取り出しクアイスの前に置く。そしてしばらく経つとクアイスも顔色が悪くなるが吐くのは堪えたようだ。クアイスはアディの方に顔を向けてこう言った。
「アマンディーナ…すまない。」
「父様!やっと僕の名前を…」
アディはクアイスの鎖を解き、感極まったように抱きつく。
こらこらアディ?そんなに強く抱きしめたらお父さんが苦しいだろ?なんなら吐きそうなくらい気持ち悪いって顔してるぞ?
「コージ君もすまなかった。何故かエリアーナ君を何としてでも手に入れろと強く誰かに言われている気がして、こんなことになってしまった。本当に申し訳ない!」
「アディのことを今はどう思ってます?」
「もちろん自分よりも大切だとも!かわいい女の子が生まれてきてくれて今は亡き妻と凄く喜んださ!だが、アマンディーナが3歳くらいの頃にこの真珠が家に届いてからアマンディーナが男の子じゃないのが凄く嫌になってしまったんだ。」
?。なんだそれ?その真珠が問題じゃないのか?しかも真珠が無かったら普通に良いお父さんじゃないか。
「その真珠預かっときますか?話を聞く感じそれが元凶な気がするんですけど?」
「お願い出来るのかい?蔵の大英雄の君なら持て余すことは無いだろうしお願いするよ!」
俺はクアイスさんから真珠を受け取り宝物庫に放り込んだ。
「アマンディーナ。私はもう自分の娘に顔を合わせることが出来ないことをしてたんだ。恨んで貰っても構わない。こんな父が許せないなら斬っても良い。アマンディーナの自由にしてくれ。」
「…今までのことを謝る代わりに抱きしめて下さい。…僕はこんなにも強くなりました。そのことを頭を撫でながら褒めて下さい。」
「…ああ!おいでアマンディーナ!」
「父様ぁ。」
いやぁ!良かったですなぁ!親子の感動のシーンって泣けると思いますよ?だからレタちゃん、そろそろ吐くのはやめようか?
アディの今まで溜まっていたであろう感情がクアイスさんにぶつけられる。それをクアイスさんは優しく受け止める。家族っていいね。
はぁ?そんなんじゃ許せない!と思ってる人も多いと思いますがこれが私の今の文章力の限界なんです。(許して?)
そのうち私が進化したら改稿するのでそれまではこの文章で許して下さい。お願いします。




