SUPERHOT 〜これであなたもTASさんに〜
シングル専用のインディーズFPS。
1ステージは短く、5体程度の敵を全滅させるとクリアになります。
白い世界に赤いポリゴン人間の独特なビジュアルが印象的。
皆様「TAS」という言葉はご存知でしょうか。
ゲームプレイ動画の1ジャンルでして、おおよそ人間業とは思えないスーパープレイを行う動画です。
というか実際人間業ではありません。
TASの種をざっくりと説明しますと、ゲームに時間を操作する機能をつけているのです。
一時停止して判断する時間を稼いだり、巻き戻しで部分的にやり直すことで100%ベストな行動を作っているわけですね。
例1
敵を倒す
→時間を止めて次の行動を考える(この部分は動画に映らない)
→また次の行動へ
→天才的な動きをする動画が完成。
例2
FPSで敵をヘッドショット
→外したら1秒だけ巻き戻してやり直し(この部分は動画に映らない)
→百発百中のスーパープレイ動画が完成。
こんな感じです。
で、この「TAS」要素をそのままゲームに取り入れたのが本作『スーパーホット』です。
このゲームではプレイヤーが動かない限り時間が止まっており、歩いたり攻撃したりしている間だけ時間が流れます(厳密には止まっておらずスローで動いているのですが、まあゲーム中でも止まっていると言い切ってるので)。
時間を操れるゲームは数あれど、デフォで時間が止まっているのはなかなか珍しいのではないでしょうか。
そのため銃を持てば数秒かけて狙いをつけることができ、敵に囲まれた状況でも誰から順番に戦うかゆっくりと考えることができます。
ステージクリア後には時間を通常の早さで流したリプレイが再生されるですが、そこにはありえない早さでヘッドショットを決め、敵の落としたピストルを地面に落ちる前に拾って戦い、刀で銃弾を切り落とすアクションスターのような動きが写っています。まさにTASそのままですね。
こう書くとなんとも手応えのないゲームに見えますが、大いなる力とひきかえに製作者はかなりの無茶振りをしてきます。
背後に敵が出現したり、いきなり銃を持った敵が襲ってくるのに主人公は丸腰。
やっと手に入れた銃も1発撃ったら時間を流さないと次が撃てず、ちょっと撃ったら弾切れと苦難の連続です。
また、止まっているのではなく超スローで動いていると先述しましたが、銃弾はそれなりのスピードで飛んできます。
攻撃されているのにのんびり立ち止まっていると普通にやられますし、プレイヤーが動いた途端時間が流れるため闇雲な動きも自殺行為です。
銃弾の行く先を見据えて慎重に避ける必要があります。
一手一手、きちんと周囲を観察し適切な行動を取ることが求められる詰将棋的なゲームといえるでしょう。
自分が動いた時だけ敵も動くということで『風来のシレン』や『トルネコ』の不思議なダンジョンシリーズをFPS視点でやっているような感覚が強いです。
難点としてストーリーというか演出面が鬱陶しいです。
プレイヤーがパソコンでスーパーホットという謎のゲームを遊んだところゲームの世界に取り込まれてしまうお話なのですが、このPC風演出というのがレトロ趣味で昔の映画でしかお目にかかれないような真っ黒な画面に白文字が写っているのをマウスも使わず選ぶというものになっています。
開始画面のメニュー1つとっても、どこになにがあるのかわかりにくいです。
他にもこういった自己満足的な表現は随所に見られ、この点はかなりのマイナス要素と感じました。
チュートリアルすら世界観に沿って説明されており、PS4で遊んでいてもYボタンの入力を要求されます。
どうもスーパーファミコンと同じボタン配置なようですが、世代でない方はだいぶ混乱するのではないでしょうか。
タイトル画面からして丸を押せと言われているのにバツを押さないと進めないハードコアっぷりです。
お付き合い頂きありがとうございました。
おもしろかった、という方は評価か感想でリアクションいただけると幸いです。
一応これで完結ですが、我が家ではまだまだPS4現役ですのでまたおもしろいソフトに出会ったら追加するかもしれません。




