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(25)クッキング&ギブアップ

あらすじ***魔王と勇者入れ替わり。クエスト対応する魔王(IN勇者)。そろそろ何かしてる勇者(IN魔王)。※勢いで書いてるので設定間違いや違和感を感じたら気軽にご報告お願いします。

★勇者(IN魔王)サイド★


俺はゲッソリしていた。他人の、俺の?

ああなってこうなるものを見てしまった。

ちょっと・・・泣きそう。

クリスタルが後ろから肩をそっと叩く。

「第3回魔王のすべて講座、ですよ。」

慰めてはくれないらしい。


毛の本数はあとは地道に増やしつつ練習することになった。

今度は魔王城の中枢を見せるということだ。

さっそくなにもかも忘れて移動しようとすると

ぐぅぅぅ


振り返ると顔を赤くしたルミヤとアリアが立っていた。

クリスタルが連れてきたらしい。

人間はお腹が空くのだ。そういうのも忘れてた。

俺は何も見てない見てない。


クリスタルに優先順位を変えてもらい

転移して研究室に移動する。

アリアはルミヤと支えあうようにしてあとをついてくる。

並び順はクリスタル→俺→二人 だ。

武器とかないはずだけど襲われたりしたらどうしよう。

魔王の体だから大丈夫か。俺が何回スキルを使っても

どっか暇そうな顔してたもんな。


研究室の隣には厨房があった。

最初は資料室だったが、檻に人間が増えすぎたため

簡単な食事を出す場所に改造したそうだ。

ついでに何かの実験にも使っているという。

何か混ぜてる・・・のか?こわい

クリスタルは二人を厨房に案内し自分で作るよう言い渡した。


残念だが、アリアは料理できません!!

魔王討伐時代は、森の手前までは国王から派遣された料理人がいた。

森に入ってからは誰も料理ができないと判明し

狩ったモンスター肉を俺が料理していました。パーティ全員分。

俺は勇者兼料理人として・・・

大事にされてたし!パシリとかじゃねーし!

頭を過る数々の料理のパレード。

頭を振って記憶を振り払い、ルミヤを見るが

ルミヤもどうしようみたいな顔している。


「この中で・・・料理できるものは・・・?」

「刺激物入りのものならわたくしが・・・

「俺が作る!!いやぁ〜、なんか料理とかしてみたくなったわ〜。」

冷ややかなクリスタルの視線をガン無視して俺は出張った。


魔王☆数分クッキング

とりあえずすぐ使えそうな、安全そうなものが

何かの肉と少しの野菜だったので肉野菜炒めを作った。

檻の人間用にごはんはある。


「いただきます。」

「・・・ます。」

二人に振る舞うと丁寧に食事を始める。


「あら、これいい味してるじゃない。

これから魔王様に人間用の食事を用意してもらおうかしら?」


無理!絶対無理!!ブンブン顔を振る。

女の子に作ってあげるのと野郎にエサをやるのは全然別だ。

そっちは変わらずクリスタルにお願いしたい。

面倒そうな顔をしているが、知っている。

厨房には黒くて縦長の影のようなものが

代わりに料理を作っていることを。

人が入ってくると消えるんだなこれが。

手つきが怪しくていろんなものを入れてるのが見えた。

あれらは一体なんだろう。


「お代わりをよそってあげるわ。」

クリスタルが嬉々として皿を回収する。

非常に怪しいのだが、ここで止めると

俺がへんなものを仕込んでるみたいで嫌だ。

不審な目で見ていたが特に変わったところもなく

二人もお代わりを普通に食べた。


「・・・クリスタル様、ありがとうございます・・・。」

おや、ルミヤの様子がなにか・・・?

トロンとした目になっている。アリアは普通だ。

クリスタルががっかりした顔をした。

「やっぱり私にしか反応しないのね・・・。がっかり。」

「お、おい。何か入れたのか?!」

「私じゃないわよ?・・・聖女にはきかないのね。興味深いわ。」

影か!あの影か!!

「おかしいわねぇ 女の子なら男に反応するかと思ったのに。」

「えへへ〜クリスタル様ぁ最高です〜。」

ルミヤが壊れてしまったようだ。


ただし相手は俺ではない。

俺では、ない。

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