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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: とみっしぇる


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61 卵泥棒と茹で卵

マコトはバニョレージランク3ダンジョンの3階で卵を手に入れた。


まだ5段階も上のニワトリ卵があるというのに、味が良すぎた。なので卵探しをすることにした。


肉や魔石エネルギーは二の次。


マコト&ソフィーは次の獲物を求めて3階西の壁際からプレハブ転移を敢行する。


実際にはダンジョンに東西南北はないけど、理解しやすいダンジョン地図を作る関係上、1階入り口を『南側の壁』と定めるのが常識となっている。


「行くよソフィー」

ふたりでダンジョン3階西の壁から、壁の向こう側に抜けた。


ソフィーとダンジョンに入ったのは2回目。クリア後に言われてマコトが知ったのは、ダンジョンの壁抜けは自分だけしかできないこと。


どおりで過去のデータがないと思ったから自作メモ書きを見返すと、新たな規則性を見つけた。


今、壁の向こう側に行って新たな階層に出た。何階か分からないけど30分探すと、またもニワトリのつがいがいた。


草むらに巣と卵も見える。


「やっぱり仮説は正しかったかな」


ランク1ダンジョン1か所、ランク2ダンジョン2か所で壁抜け転移をしたとき、入った場所と出た場所の魔物のレベルが違っても、種類は一緒だった。


ポルペインのプラドダンジョンでは鹿エリアの1階から、大鹿が待つダンジョンボス部屋に送られた。


ダンジョンが1つの部屋から増殖したのか、蛇腹のようなものが広がったのか、異次元のことだしマコトには分からない。


同じ種類の魔物が出るダンジョンの層は階層が違っていても空間的には隣り合わせである。


ま、調べようもないが正解である。


マコト達が出た場所の候補は13、22、34、41、46階のどこか。ニワトリは2・2メートル。


「30万ゴールドもするダンジョンガイドは詳しいな。2・2メートルなら41階に出るそうだ」


ニワトリのレベルは66でトサカを鋭利にして飛ばす。


レベルはソフィーが37、マコトは35だけど、1度だけソフィーが討伐にトライした。


ミスリルホイルに魔力を込めて一気に滑らせたけど、軽く避けられた。武器は強力でもレベル差が30ほどあると正攻法では太刀打ちできない。


雄が避けると同時に、雌がトサカを飛ばしてきたのでマコトがソフィーをつかんでプレハブ避難。


「ソフィー、俺らの今の地力じゃ普通に戦ったら死ぬね」

「だな。マコトが避難させてくれなかったらお陀仏だった」


「じゃあ、卵泥棒して逃げようか」


マコトは瞬時にプレハブ小屋から出ると、揚げた魚肉ソーセージ20本を広範囲にばらまいた。


するとニワトリ2匹は卵を守ることも忘れ、巣とは反対方向に飛んだ魚肉ソーセージを追った。


「でかい卵ゲット。よし次に行こう」

「なるほど卵泥棒だな。あはは、でたらめだ」


結局、2日をかけて壁際からプレハブ転移で潜りまくった。3階↓41階↓34階↓22階↓46階↓13階と移動。


初日最後の34階でレベル上げ。レベル48ニワトリをバックアタックしまくりで計6体討伐。ふたりしてレベルを44に上げた。


魔石エネルギーも1匹につき29d得たけどマコトがMP切れ。


ソフィーをプレハブ小屋に1回入れるたびにMP10を消費。


危険な相手だから、ソフィーと一緒に1~2回攻撃したらプレハブ退避。ヒット&アウェーを繰り返すうちにマコトのMPが40を切った。


なので16時間ほどプレハブ小屋で休憩。


目的の卵は全種類が手に入った。全6種類を並べていくと下層の物ほど大きくなる。


卵は3階で硬球ボールくらい。46階の卵でプリンスメロンくらいある。


初日に手に入れた3階、41階、34階の卵はすでに2回の倍々複製を終えている。


◆◆

現在は41階。この階で壁転移から出た場所は、目視できる位置にダンジョン転移装置がある40階への昇り階段があった。


マコト的に倒せる条件が揃っているはず。だからフロアボス討伐を行い、40階転移装置を開いて地上に出る。


フロアボスは幻影魔法と水魔法を使うレベル65のハーレムクジャク。雄だ。危険すぎて正面から戦う選択肢はなかった。


ただし、レベル60のメス5匹を引き連れていた。夫婦の絆に裏付けされた連携プレーが厄介だという。


マコトはフロアボスに向かって、焼きマヨたっぷりの魚肉ソーセージ3本を投げた。


1本が絶妙な飛び方で、雄クジャクの頭の飾り羽にペトリ。


すると、メス5匹は鋭い嘴で雄クジャクの頭を攻撃し始めた。


「ゴエーー!」

「ケーン!」


「グ。グゲ、コゲ~~?」


ソーセージ自体は誰かが食べた。マコトはソーセージ追加。


血みどろの争いを演じ続けるクジャクを見て、ソフィーは呟いた。


「魚肉ソーセージにかかっては、鳥の絆なと役に立たんな…」


最後は重傷のボスにプレハブ利用のバックアタックしまくり。1時間近くかかったけど、大物食いに成功した。


「くくく」

「どうしたソフィー」


「マコトはダンジョン攻略法でも楽しませてくれるな」


2人で笑いながら40階転移装置に乗った。


◇◇

地上に出る前に、プレハブ小屋に戻って卵の試食会。3階と13階の卵をゆで卵にして食べ比べてみる。


ちなみに魔石エネルギーはクジャクが51dと大きく、ダンジョンで魔物14匹しか倒してないのに計422d。マコト&ソフィーのレベルは54に上がった。


ふと考えると、魔の森で拾った大熊の魔石エネルギーは52d。

ぼそっ「俺、よく生きて森を出られたよな…」



さてゆで卵タイム。卵はそれ自体が大きいから13分、16分、20分とゆで時間を変えた。


時計を持っていないので、プレハブ小屋のキッチンに増設されたオーブンのタイマーを利用。


ゆで卵の殻も13階のやつは硬い。鉄の玉にぶつけて、ようやく割れ目が入った。


生卵に抵抗がないマコトは3階、13階のどちらも13分ゆでを食べた。大きな13階物は黄身がトロトロ。


あえて調味料なし。


「うはぁ…13階の卵は予想以上。黄身が濃厚すぎ」


ソフィーは親子丼で半熟卵の味を知ったから、16分ものに挑戦。それでも卵が大きいから、かなり黄身の中央はトロトロである。


割った卵の黄身を恐る恐る口に入れて、猫目が縦になった。


「知らない旨みと甘さだ…マコト、この卵ってホントに味付けしてないのか…」


頬を紅潮させるソフィーを見て、次は何を食べさせるか思いついた。


さっそく地上に帰って調理である。

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