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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: とみっしぇる


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48 初めてのアレと初めてのフランスパン

夕飯を美味しく頂いたあと、マコトはソフィーとプレハブ小屋に入った。


消費MPは10。


前の日は一緒に出掛けて10回もソフィーをプレハブ小屋に出し入れした。その消費MPは100。


攻撃魔法などでMPを使わないマコトだけど総MPは340だから、地味に消耗する。それを気にしていてはソフィーと旅をしにくくなる。


MP回復力は24時間でゼロから満タンになる仕組み。総量が1440あれば1分に1MPが回復する。


今までは必要性を感じなかったレベル上げをやろうと思った。



ソフィーをプレハブ小屋に呼んだのは、インナー型の防具・ミスリルボディースーツを作るために体の採寸をするから。


その前に、ミスリルワンピースの活用方法を教えた。


「ソフィー、猫型になってよ」


猫ソフィーになった。収納腕輪も体のサイズに合わせて縮んだ。


着ていた服に左前足を当てて腕輪に収納。子猫だと、仕草が愛くるしい。


「な、にゃ」

(それでどうするにゃ?)


「ミスリルワンピースを収納腕輪から出しなよ。そんで中に入って人型に戻って」


言われた通りにすると、猫ソフィーはワンピースを被った状態で人ソフィーになった。


中身はノーパンだけど肩紐付きのワンピースを羽織って人型に戻れた。


これで、子猫変身するたびに服や持ち物がなくなっていたソフィーの悩みも解消された。


「おおお、こりゃいい。ありがとうマコト」


くるりと1回転すると、スカートのフレアが広がって、プリンとしたソフィーのお尻が見えた。


ドキッとしながらも、マコトは次の作業。ソフィーの身体の採寸をやらねばならない。


ミスリルホイルでボディースーツを作る。こちらは適当サイズにするわけにはいかない。


全身タイプで前面に首からへそ下までのチャックを付ける。


チャックはダウンジャケットから取り外す。スライム糊を使って接着できることは実験済み。


「次は何をすればいい」



「ソフィー、服脱いでよ」



「……え」



マコトはメジャー代わりの紐を数本出して並べようと思い、採寸の準備をするため反対側を向いている。


シャツや上着を脱いで下着だけになってと言ったつもり。だけど、肝心なことを忘れている。


今のソフィーは子猫化から人間体に戻ったばかり。ミスリルワンピース1枚で下着は着けていない。



「マコト…。分かった」



「じゃあさ………」

振り向いたマコト絶句。


ソフィーはミスリルワンピースを脱ぎ落とし、すっぽんぽんで顔を俯かせている。


「…初めてなんだ。優しくしてくれよ」


ゆっくり近付いてきて、首に手を回された。


至近距離。好きな女が裸で真っ赤な顔をしてる。理性なんて保てない。


この日が2人の記念日になった。



余談だが、ソフィーは妊娠出産に関しては恐らく猫獣人寄りだとのこと。


発情期はないけど、半年の間に1か月排卵しまくって、ピタリと終わる。


なにはともあれ、男女の関係になった。

◆◆


次の日の午前中、孤児院のシスターアンジェラに呼ばれてパン工房に行った。


ドライイーストだけ提供して、ケビンとマリアに講師も丸投げの状態だったけど、早くも新しいパンが形になった。


ドライイーストはマコトが日本から持ち込んだ物。1袋に3グラムのスティックタイプが10本入っていて、包装はミスリル銀。


『切り口』と指示してある場所を引っ張ったときだけ、日本の技術で開封できる。


6日前に試作品を食べたシスターは、大きな可能性を感じた。子供たちと一緒に試行錯誤。膨らむ粉を安価なリンゴを使って増やしては、どんどんパンを焼いている。


とりあえずスティック10本入りドライイーストを20袋渡していたのに、まだ3グラムのスティック1本しか使っていない。


マコトは日本製とはいえ、そこまでポテンシャルがあるのか疑問だけど、聖属性のシスターが回復魔法をかけてみたら発酵、増殖が進んだそうだ。


マコトは考えるのをやめて、受け入れることにした。


「さあマコトさん、試食をお願いします」


手頃な値段で手に入るバター少々に塩味だけのフランスパン。


試食のホットケーキは美味だったけど、材料が高価だし手に入らない。


マコトが去ったあとも作り続けることをテーマに、ごくシンプルに仕上げた。


運用としては、材料費が高い小麦粉パンはオーダーがあった時だけ作る。安価なライ麦と大麦のパンが孤児院の商売のメインとなる。


麦は安物だけどリンゴとドライイーストを使うと食感と味が、格段に良くなった。


マコトは小麦のフランスパンをかじった。

「では遠慮なく」


焼き立ての香ばしい匂いと、一口噛んだときの表面のカリッとした食感。中はしっとりふわふわで、わずか6日で作り上げたとは思えない味だ。


「うまい~。いいねえ、この味が欲しかったんですよ」


ソフィーも味見した。

「こんな美味いパンなんてあるんだ、マコトの錬金ってすごいな~」


こちらもご満悦である。



予備のドライイースト500袋を劣化収納腕輪に入れて、シスターに渡した。 


ついでに砂糖なども入れておいた。


驚かれたが、神事に使う道具に偽装して持っていてくれと託した。


フランスパンはレシピを聞いて、自分でも焼く訓練をすることにした。


最初、1本貰って複製と思った。しかしマコトの複製は必ず冷蔵庫か冷凍庫に元になる物資を入れなければならない。


目の前の、熱々状態をキープできない。


カレーなどは冷凍複製して温めても美味しかった。パンも同じ手順でも美味しいだろうが、味落ちは間違いない。


複製もするけど、将来はパンを焼く研究もしてみたいマコトだ。

 


いずれにせよ、食べたかったパンは現地調達できた。

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