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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: #とみっしぇる


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19 ランク2ダンジョンと神速の攻略者

マコトは、商業ギルドを出て1時間後にはランク2のプラドダンジョンに向かっている。



商業ギルドで物資を売ったあとは、街を見物しようと思っていた。 


しかし貴重な砂糖をビーフジャーキーのオマケで出したことが、マコトの大きな声のせいでギルマス以外の人に筒抜けだった。


その場にいた商人は、即座に子飼いの人間を動かした。


マコトの捕獲、腕力交渉、恐喝、ろくでもない目的で何人かの男が尾行している。


「砂糖や胡椒で争いが起きるって聞いたけど、当事者になると怖いくらいだな…」


物資だけが原因と思っているマコト。なぜが魔法やビニール袋に関しては無頓着だ。


商業ギルドにペラペラのエコバッグ1枚を持って入り、中からビーフジャーキー40袋と砂糖3キロを出している。


「エコバッグは収納の魔道具って言ってあるし、大丈夫だよな」

そんな袋自体も狙われているとは考えていない。


なんにせよ、日本の対人関係で心を病みかけたマコトは、今は追われるのも期待されるのも嫌。


欲を言えば、気に入った人間だけと過ごしたい。


放っておいてほしいから、プレハブ小屋転移で街を出た。

◆◆


マドリーから東に10キロ、プラドダンジョンに入った。


人がやたらと多い。人気ダンジョンだ。


入ると通路。道幅、高さがどちらも10メートルの回廊型。熊、鹿、イノシシの魔物が多い。全30階で魔物のレベル帯は15~40。


1階はレベル15の2本角の鹿が出る。


歩き出して20分。マコトは袋小路に入った。


ダンジョン地図を買ったくせに、2番目の曲がり角を右でなく左に曲がった。


まだ魔物とも遭遇していない。たまたまだけど人もいない。


「引き返す前に、プレハブ転移を利用して壁の向こうに潜ってみるか」


ここから、何階のどこに繋がるか決まっている。ただし、1度は行ってみないと、行き先が分からない。


壁際からプレハブ小屋に帰還。下から壁の向こうに抜けると、回廊ではなく丸くて大きな部屋に出た。


マコトが魔の森のダンジョンで壁抜けしたときも行き先が部屋だったけど、またも部屋だった。


違うのは、今度は出入り口が閉じている。扉はあるが開いていない。


少し怖いが安全は確保できる。


マコトは思い切って部屋の中に出てみた。


部屋の閉じた扉の反対側の床が光り、体高2メートル越えのヘラジカが実体化した。ランク1ダンジョンでもボス部屋のボスは同じ現れ方をした。


ヘラジカの角は左右とも3つに枝分かれし、みんな先が尖っている。その両サイドに普通サイズのオオカミも出てきた。


マコトはレベル22、ステータスはオール220。


このダンジョンで発見されている魔物は最高でレベル40。物理攻防力も240以上はいないと聞いている。


目の前のヘラジカは、魔の森の黒熊なんかに比べると弱そう。マコトは討伐にチャレンジした。


マコトがプレハブ小屋に隠れても3分以内にフィールドに出れば、魔物は消えない。


バックアタック敢行。


最初はヘラジカの後ろに出て剣で斬った。マコトの技術不足もありお尻に傷が付いただけだった。


なのでエコバッグに、バカみたく硬いアダマンタイトを入れて振り回した。


これが正解。マコトはパワーだけはある。


ごぎっと派手な音がした。遠心力を使って、ヘラジカの後ろ脚の左膝に横からアダマンタイト入りエコバッグをヒットさせた。


ガクンと仰向けに倒れてきたヘラジカの顔面に縦回転のエコバッグ一撃。


ぺきっ。「ぺき?」。ヘラジカの眉間の急所が砕け、1分でケリが付いた。


オオカミはボスが倒されると消えた。


「おお~、アダマンタイトって意外と使えるんだな」


吞気なことを呟くマコトの頭の中に、大きな音が響いた。


『ダンジョン初侵入からダンジョンボス討伐までの記録を大幅に更新しました』



『神速の攻略者の称号を手にしました』



「え、ダンジョンボス?」


そう。このダンジョンは、1階の袋小路が異空間でダンジョンボス部屋と繋がっていた。


ダンジョンができて400年。最初の頃は『最初のダンジョン侵入者』など多くの称号があった。


各国の記録にも残っている。


神速の称号は400年間破られなかった。この世界にダンジョンが生まれた日、最初にダンジョンに飲み込まれた人が記録を持っていた。


彼は造形中のダンジョンの奥へ奥へと送られ、生まれた瞬間のダンジョンボスの上にボディープレスして倒した。


その時のタイムは1時間12分。マコトは28分。新たなる『神速』になった。


称号は『ランク1ダンジョン最初の攻略者』『ランク2ダンジョン最初の魔物討伐者』などがある。現在では手にすることが不可能なものばかり。


ここ100年ほど称号をもらった人間はいなかったが、マコトがやってしまった。



称号には特典がある。


「ん?何か箱が落ちてる」


箱を開けると、白銀に淡く輝く金属の腕輪が入っている。


今度こそマコトはミスリル銀だと思った。


鑑定代わりになる空間収納に金属を入れて結果を待つと……


『ミスリル銀製10メートル収納腕輪◇サイズ調節機能◇不壊◇時間停止』


待望のミスリル銀だ。早速、ビール缶の材料にしようとした。



しかし不可能。だって神の力で不壊だからだ。


「ビール缶の材料にならねえなら別の機能にしてくれよ。なんで俺の唯一の能力と被るんだよ!」 


ダンジョン初回クリア特典は、単独だからハイポーション10本。これも30万ゴールドで買ったポーションと被った。

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