表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: #とみっしぇる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/21

13 令和の物価と異世界の物価

マコトは自分の良心に従って、日本価格で4人の女性冒険者に物資を売った。


塩コショウ250グラム、砂糖1キロは、どちらも350円程度で買った。異世界の物価基準すら確認していないのに、そのまま350ゴールドで換算した。


価値観の違いから来る、特に胡椒と砂糖に対するマコトの扱いの軽さが、女の子4人を驚かせている。


彼女らはバルセロ村前から定期馬車便に乗り、現在は次の村で休憩タイム。端っこで、小さな声で話している。


普通の袋にマコトから渡された物資入りエコバッグを隠し、大事そうに抱えている。



◇◇Cランク冒険者メアリ18歳、レベル35◇◇


私達4人はマドリーの街にあるマドリー冒険者ギルドを拠点にする4人組パーティー。


今回は運も良くてランク2ダンジョン22階まで潜って金目の物も手に入った。


早めにバルセロ村の宿屋に入り、1階食堂で祝杯となった。


酒のつまみを頼もうとすると、馴染みの女将さんが、高いけど珍しい食べ物が手に入ったと言う。


貴重な胡椒と色んな味が染みこんだ干し肉に驚いた。



翌朝、食堂で待っていた。

顔は特徴がないけど、肌がキレイで黒髪さらさらの男の子が現れた。


光沢がある黒い服を着ていた。持っていた茶色い袋、布で作られた靴も、シンプルだけど上質のものだ。


その少し前、朝イチで宿屋に現れた村の子供に、マコトさんは魔の森の最深部を見てきた人だから刺激するなと言われていた。


オーガのような男が現れると思っていたら真逆だった。オーラも感じない、いや抑えているのか? 恐らく特殊スキル持ちか、一流の暗殺者だろう。


女将さんに見せてもらった不思議な透明袋に入った干し肉を私達も買いたいと言った。


駆け引きせず、お金も贅沢品で使えるギリギリの値段を提示した。


「なのに、1袋分と考えてた8万ゴールドでも、お金出し過ぎって…」

「街で買い物して吹っかけられたことはあるけど…」


「逆は初めてだね…」

「それも一人5000ゴールドだけくれって…」


オマケまでくれるから、ひとり1万ゴールドを受け取ってもらった。そしたら、追加で4人全員が干し肉2袋、砂糖2袋を貰ってしまった。


それもまた上質な布の袋入りだ。


食べ物の方は試食もさせてくれた。


信じられないのは、彼が貴重な品々を簡単に開封したことだ。


干し肉は木の皿にざばっと出した。上質の紙に入れられたワインなんて3本も開封して女将さんも入れて5人に飲ませてくれた。


茶色いはずの砂糖が白いから、マコトさんが上質の塩と間違って出したのかと思った。そしたらマコトさんは、1袋を開けて中身を舐めさせてくれた。


ホントに甘かった。


試食の余りは透明の袋に入れて渡された。この人は感覚がおかしい。気前が良すぎる。


船と魔法を利用した運搬法で胡椒と砂糖が以前より流通している。


それでも、茶色い砂糖1キロが50万ゴールド以上で取引されている。それも、商人が持ち込めた時だけ。


欲しい貴族がたくさんいても、常に品薄状態なのだ。


胡椒は今の相場が1キロで50~80万ゴールド。いまだに私達の口に入らない値段で取引されている。


その胡椒も手に入った。


ガラスのようなのに柔らかい不思議な入れ物に入った塩コショウには、塩3、胡椒1の割合で入っているそうだ。


これも新品を開封して試食させてくれた。なぜか一緒に布袋から焼きたての肉を出した。


私達、子供と女将さん、マコトさんの分で10枚も肉が出てきた。


マコトさんが肉に塩コショウを惜しげもなく振り掛けた。特殊スキル持ち確定と思うと同時に、私達の目は肉に釘付けになった。


胡椒がかかった肉は美味しすぎた。この塩コショウの余りもくれた。


ギョニクソーセージは、外で食べると争いが起きると言われた。


透明な魔法の袋は、各地の錬金ギルドで研究している、スライム錬金術で作ったんだろうか。


マコトさんに聞くと「あ、ああ、それだね?」と否定しなかった。


彼は超一流の錬金術師と確定した。


そこに密封された物は、日に当てず開封しなければ2年くらい腐らないそうだ。


「可愛いクマの絵が描いてある袋だけでも1万ゴールドじゃ買えないよ。砂糖だって200万ゴールド分くらいある気がするし…」


「ねえ、あの袋から、おかしいくらいの量の物を出してたよね」


「多分、あの人って、すごい空間魔法の使い手だよ。さらに一流の錬金術師」


「最後に食べさせてくれたプリンってお菓子、美味しい上に冷たかった」

「逆に、お肉は熱々。熱も収納から出し入れできるやつだ」


マコトさんが収納袋を私達の目の前で使ったけど、適当だから黒い渦が袋の外に現れる時があった。


あれはマコトさん自身の収納魔法だ。


「大容量、体から離して使える出し入れ口、熱も保存できる機能」


「敵に回してはいけない空間魔法使いだよね」


「きっと桁違いに強いから、細かいことに無頓着なんだろうね」


かつて、この国では便利な能力を持つ空間魔法使いは、貴族に捕らえられ奴隷のように使われていた。


しかしある時、ひとりの空間魔法使いが反撃に出た。自分から離れた場所に火が付いた材木や石を投下し、貴族軍と戦ったという。


射程距離は百メートルを越え、捕縛に来た兵士は負傷者だらけになったらしい。


空間魔法は、付加能力次第で武器になることを知らしめた。


戦いの原因は、空間魔法使いに言うことを聞かせるため、貴族が魔法使いの妻をさらおうとしたこと。誘拐は阻止したが、妻は足を折られた。


空間魔法使いは、その報復に1つの貴族軍を負傷者だらけにした。その後は妻と共に、どこかに消えた。


私達には、そんな話が伝わっている。


「マコトさん、しばらく気楽な旅をしたいって言ってたけど、無理だよね…」

「気前も良すぎて、格好も目立つもん」


「この国の貴族って横暴の一途だし。あんなにポンポン砂糖なんて出してたら絡まれるよね~」

「けど、簡単にやっつけちゃいそう」



「ところで、別れ際にシュークリームってのもらったよね」

「早く食べろって言われたね」


「食べてみようか」

「同時に、ぱくっといこう」


「!」「!」「!」「!」


4人して、にんまりしてしまった。



子供達の話だと、ギョニクソーセージは、これ以上の美味しさだという。


早く街の拠点に帰って食べてみたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ