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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: #とみっしぇる


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12 パックご飯と女冒険者

マコトと初の異世界人との接触から2日目、転移して14日目。


とうとう鍋を手に入れた。宿屋に泊まっていても、寝たのはプレハブ小屋の中。その中で歓喜の声を上げている。


やっとパックご飯を湯煎できる。


陶器鍋に水を張って火にかけた。沸騰したときにポリ袋に移し替えたパックご飯を投入。


200グラム完成。


はやる気持ちを抑えて計600グラムの熱々ご飯を作って空間収納に入れた。


キムチ3点セットとマグロ刺し身を出した。


何もない部屋に木の皿を並べて高らかに宣言した。


「いただきま~~~す!」


もちろん、木の皿をはじめ、食器類も複製している。


割り箸を構えた。


まず、醤油をたっぷり付けた中トロをご飯に乗せた。


そして一緒にすくって口に入れた。


「~~~~んん」


33年生きてきて、こんなに米がおいしいと思ったことはなかった。


キムチ白菜、白米、キムチ大根、白米、キムチキュウリ、白米、マグロ赤身、白米。


あっという間に最初の200グラムが消えた。


次の200グラムも食べ切った。達成感がすごい。


とりあえず陶器鍋などの複製をセットした。この2日間の魔石エネルギーの消費はすごい。


食品や服に比べて陶器の鍋などは重量がある。ワンセットで10キロくらい。魔石エネルギーを5dも消費した。


瓶、武器、防具の複製、プレハブ小屋の拡張で魔石が大量に必要になる未来が見えるが、今は考えない。


「うまかった~。次はガラス瓶の材料探しに海かな。いや念のための防具や包丁が欲しいから、先に街か…」



マコトの行動は早い。普通なら2~3日は休むだろうが、異世界転移して一昨日までプレハブ小屋の中で1日の大半を過ごした。


びくびくすることなく外を歩いて、北西にあるマドリーの街を目指そうと思っている。


そこから西に大きな海。マコトは説明を聞いていて、ヨーロッパの地図をイメージしてしまった。


簡単に書いてもらった地図では、地球のユーラシア大陸に似ている。マコトが転移した国は、地球の位置ならポルトガルとかスペインに当たる。


現在地は異世界の先進国でポルペイン。西に新大陸を発見したり、南東の国とのスパイス交易を狙っている帝国。


周囲も列強国が多く、その地域の総称はナーロッパ地方。


マコトが転移してきた魔の森は、北以外は山に囲まれた半径100キロの森だった。



お別れとお礼を言って宿屋を出ようとしたら、待ち人がいた。


ここに泊まっていた女子冒険者4人と、最初に出会った4人の子供だ。


冒険者は昨日、ビーフジャーキーを食べて虜になった。


お代わりをしようとしたら、他の客も頼んでいて完売していて泣いた。

  

なので、諦めきれない18歳のお姉さん4人がマコトを待っていた。余分があれば売って欲しいそうだ。


ちなみに女将さんはジャーキー1枚を2200ゴールドで出した。


マコトの頭には『ぼったくり』という文字が浮かんだけれど、冒険者女子によると、かなり安いらしい。


街の高級乾物屋ではマコトのやつより数段落ちる胡椒付き乾燥オーク肉を1枚7000~8000ゴールドで売っている。


4人は西のランク2ダンジョンで『魔鋼』を20キロ手に入れて懐が暖かい。


8万ゴールドでビーフジャーキー1袋を買いたいと言われた。4袋までなら買えると金を見せられた。


マコトは困った。そんなにお金を取りたくない。


プレハブ小屋と複製手段を持つマコトは物資を売って資産を作る気はない。


なので良心が痛まない価格にした。要するに宿代を払ったときと同じく、日本基準の値段設定だ。


「じゃあ、俺の国の価格に合わせるんで、2万ゴールド下さい」

「ひとり2万だね」

「いいえ、4人で2万なんで、1人頭5000ゴールド。それでも多くもらいすぎなので、サービス品を渡します」


「え?」「は?」「な?」「へ?」


エコバッグの中に出した空間収納の出口から、新たなエコバッグを出した。クマ紋というゆるキャラの絵柄が付いている。


その中にビーフジャーキー2袋、紙パックワイン1箱、塩コショウ1本、ハンドタオル3枚、砂糖1キロ、魚肉ソーセージ20本を入れて渡した。


「うわ~、そんなに?」

「4人で、どう分けようか」

「私、クマちゃんの絵が描いてある袋が欲しい」

「私も欲しい」


「待ってて。あと3セット作るから」


「へ?」と4人でハモった。


どうしてもこれだけはと言われ、マコトは小さな銀貨を4枚もらった。これで4万ゴールド。銀貨だけど、銀少々と銅の合金に見える。


彼女らはエコバッグを抱えて、嬉しそうに旅立っていった。



次は村の子供4人である。


なんと魔石を持っていた。美味しい物を食べさせてくれた礼だそうだ。


昨日、別れ際に話したことを思い出した。


『マコトさん、魔石が売ってるか聞いてましたよね。何かに使い道があるんですか?』


『あ、ああ、俺の魔法は少し変わっててね。花や木の蜜、キラキラの石、ウサギ肉とダークマターで甘い物、ソーセージ、透明袋を合成できるんだけど、十分なコスモエネルギーを得るには、魔力だけじゃなく魔石も必要なんだよ』


マコトよ、ダークマター、コスモエネルギーとは? 適当にごまかしたマコトだが、律儀な子供4人はお礼を考えていた。


4人は村の食肉解体スペースに行って、ここ3日間で解体した角ウサギやスモールボアの、形を保っていた魔石計8個を拾ってきてくれた。


角ウサギ5匹で10d、スモールボア3匹で12d、計22dが労せずして手に入った。


マコトは集めてくれた魔石エネルギーの半分11dで作れる、22キロ相当の物資を渡すことにした。


エコバッグ2枚に詰めた1人分。

ビーフジャーキー2袋、ハンドタオル5枚、塩コショウ3本、プリントTシャツ3枚、厚手の長袖シャツ1枚、砂糖1キロ、魚肉ソーセージ50本。


女将さんには、黙って鍋などを複製させてもらった。ついでに部屋の毛布と薄い敷き布団も複製した。お礼代わりにハンドタオル、紙パックワイン、ビーフジャーキー、塩コショウを各10セットをあげた。


5人ともすごく喜んでくれた。



プリン、杏仁豆腐を出して、みんなでお茶タイム。マコトは街を目指して気分良く旅立った。

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