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異世界でプレハブ小屋をもらうとチート機能が付くようです  作者: #とみっしぇる


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11/21

11 3000ゴールドと3000円

マコトは、異世界の子供4人とのファーストコンタクトに成功した。


4人は魔の森を涼しい顔で抜けてきた男の子の怖さより、甘い物への欲望を優先した。


質問と同時に食材を出した。


彼らの麦の粉に塩に混ぜて焼いただけの平たいパンに、どっさりと砂糖を乗せてあげた。


魔法のことを聞いた。


「甘くて美味し~。必ず誰でも魔法適正があるけど、普通は火、水、土、風のどれかですよ」

「強さは人それぞれですね。あむあむ」


「聖、闇、空間はレア魔法だよね」

「強くなるまではレア魔法を隠す人が多いんだって。砂糖が溶けてきたら、もっとパンがおいしくなってる~」


シュークリームを渡し、調味料のことを聞いた。


「ふわふわだ~」

「この辺に塩はたくさんあるけど、砂糖と胡椒は街にも少ししかないって大人が言ってた」

「なに、このクリーム! 船で胡椒を運んで来るけど、砂糖の方が少ないんだって」


「あまい~、おいし~。マコトさん、街では砂糖を盗んで殺された人もいるそうですよ」


どんな金属が出回っているか聞こうと思って、魚肉ソーセージを2本ずつ渡した。


「…」「…」「…」「…」


逆効果だった。4人はソーセージを無言で食べている。それも一口ずつ味わうように。


「魚肉ソーセージは異世界人も虜にするのか…」


早急に知るべき、空間術のレア度と、手持ち物資で出してはいけない物のヒントはもらった。


収納の魔道具はあるそうなので、これからはエコバッグから物を出す。


あとは村や街を巡りながら、色々と確かめる。


「ごちそうさまでした~」

「ホントに、そんな薄いパン4枚と引き換えでよかったの?」


「夢中で食べたけど、すごく高いんじゃ…」


マコトは久々に人と会って、嬉しくてサービスした。けれど魔石エネルギーに換算すると1dにも満たない。痛くもかゆくもない。


「ところで、4人は薬草も採ったんだよね。どうするの、売るの?」


「回復ポーションの材料になるから、交易品にできるんです」


50キロ離れたマドリーの街から定期的に行商人が村に来る。村々を回ってハンターが捕まえた魔物、動物の肉や毛皮、果実などと必要物資を金銭取引か物々交換してくれる。


「へえ~、ところで魔石って売ってたりするの」

「あの石って、外に置いておくと壊れるから、みんな捨ててますよ」

「へ?」


魔石は空間収納でしかストックできない物だった。魔石は3センチ大の魔力の結晶。魔物の体内から抜け落ちると、4~5日程度で魔素を拡散させて崩れるそうだ。


街に魔石が売っていれば、魚肉ソーセージと交換して大量ゲット。そんなマコトの目論みは外れた。


「そうだ、そろそろ帰らないと」


「マコトさんも村に来ませんか?」

「入れるのかい?」

「門番さんはいるけど、怪しい人しか止められないよ」


「村に一軒だけ冒険者向けの宿屋があるから、そこに泊まるといいよ」

「女将さん、優しい人だから行ってみてよ」


マコトはプレハブ小屋があるから宿泊施設のことを考えてなかったけれど、異世界の宿屋には興味がある。

 


村に到着した。門番さんに挨拶したら、すんなり通してくれた。


宿屋に連れて行かれて未亡人な美人女将に紹介された。1泊で3000ゴールドだそうだ。


精神年齢が33歳のままのマコトは、34歳の女将さんの笑顔にドキッとした。


「お金がないのかい。苦労してるんだね。よし、仕事を手伝ってくれたら、1日くらい泊めてあげるよ」


「あの、物資はあるんですが、これは宿代の代わりになりませんかね」


マコトは空間収納を隠す気もないけど無用のトラブルは避けたい。エコバッグの中から物資を出したふりをした。


「これでどうでしょう」


勝手に3000ゴールドは3000円と換算した。なので日本で3000円で買った分の食べ物を用意した。


紙パックワイン500ミリリットルで1000円くらい、ビーフジャーキー150グラムが2000円くらいだった。


魔石1dで3セット複製できたから、1泊させてもらえるなら、追加で1セット出してもいい。


ワインとジャーキーの試食用を出した。魚肉ソーセージを出すと収集がつかなくなる気がした。


女将さんにワインとジャーキーを渡した。子供4人にもジャーキーを手渡すと、モシャモシャと食べている。


「なんだい、このワイン。甘くて美味しいじゃないか! 干し肉にかかってるのは胡椒じゃないかい! アンタ、これが幾らになるか分かってるのかい!」


「!」だらけの女将さんは考え込んだ。


「この不思議な袋に入った胡椒付きの干し肉、ひときれ2000ゴールド、いや3000コールドで食堂で出しても飛ぶように売れるよ」


1枚が小さいタイプだから平均で25枚入っている。


実際に客に売れた訳ではないけど、この街の東西にダンジョンがあって、宿屋に来る客は羽振りがいい。


珍しい食べ物にも簡単に飛びつくらしい。


いずれにせよマコトは、胡椒がかかった上に、味が染みこんだビーフジャーキーも値打ち物だと知った。


「マコト君だったよね。こんな貴重品、宿屋の宿代がわりにしちゃいけないよ」

「まあまあ、代わりにこの周辺のことを色々と教えてください」


優しい女将さんに恐縮されたが、1階の部屋で1泊させてもらうことにした。


厨房の奥を見ると陶器製の鍋、木の食器類があった。


今のマコトには宝の山に見える。


◆◆

夜になり、女将さんが自分の部屋に戻ったのを確認。プレハブ転移で厨房に忍び込んだ。罪悪感バリバリのマコトだが、物資の複製を始めた。 


材料の石と泥は夕方に川辺で採集して、空間収納に入れている。


女将さんは睡眠時間を入れると10時間くらい厨房を離れるはず。


複製時間の8時間は稼げる。


大、中、小と三種の陶器の鍋、木の皿とスプーン、木製の調理器具も複製した。


包丁は手持ちの鉄がないから諦めた。もちろん、盗むなんて考えていない。



朝になったら、マコトは女将さんに何かあげようと決めている。


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