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平凡な男の平凡な転生  作者: みけ
42/44

帰還

お待たせしました。

どうにも筆が進まず短めの更新です。

弘法筆を選ばず、というが選ばないときと、選んだ時の差がないわけではない。


恐らく鋳造のなまくらシャムシールを振るっていても真維はそれなりに強かったが、壱花を手にした今、まさに水を得た魚といった様子で抜群の強さを発揮していた。


鞘割りを振るって太郎も奮戦していたが、太郎が一匹仕止める間に、真維は縦横無尽に駆け回り5匹は余裕で倒している。


やがてすべてのアーミーアントが黒い残骸になった。太郎は、ほっとしたあまり緊張がとけ、その場に座り込んでしまう。


「あ〜しんどかった」


太郎は鞘割りをアイテムボックスにしまい大の字になる。


「片付いたちあ、さて、おまんはいったいなにものがか?こん刀、小林派の斬鉄剣じゃろ?誰が鍛えたがか?」


真維は、大の字の太郎に顔をのぞきこむようにたずねた。


「私は、田中 太郎。おまえのお爺ちゃんだよ」


猛烈に襲ってくる眠気に耐えながら答える。


「馬鹿なこというなち、たろ爺は3年もまえになくなったがよ。あしはいまわのきわにゃまいわなんかったが、お通夜にでたし、野辺送りにもいったぜよ」


真維は顔を赤くして怒り始める。


「よっこらしょ、話せば長くなるんだけどね」


太郎は、どうにか体を起こしながら言う。

信じてもらえないか、まぁそうだよなぁ〜。

かなり若返っているし、さて、どうしたものか?


体を起こしたまま、太郎はしばらく考えこんでしまう。


「じゃき、おまんは、いったい何者がちあ!」


しびれを切らしたのか、真維は刀を抜いて太郎につきつけた。


「タロウ、大丈夫?もうすぐ援軍が来るよぉ~もうちょっと頑張ろう」


その時、フラフラになりながらピノが戻ってきた。


「めえちゃん、話はあとだ、とりあえず街に戻ってからにしよう」


太郎の顔をみて安心したのか、倒れこむピノを抱き起しながら太郎がいった。

回復魔法を使いたいが、まだ、魔力が心もとない。

気を失ってしまったピノを背負うと、使えるものなのかわからないが、アーミーアントの残骸をアイテムボックスにしまう。


「ちゃ?ちゃっ?あしはごまかされんぞ?」


真維は、展開についてこれずきょろきょろしている。


「ここで、悠長に話をしていたら、またあの蟻がぞろぞろ出てくるかもしれないだろ。街に帰ってからちゃんと説明するから」


太郎は有無を言わさぬような口調でいうと街にむけて歩き出した。


砂原がきれるあたりで、ハチドアの方から10騎ほどの一団がやってくる。


先頭にいるのは、なんと鍛冶師のウェットだった。


金属の鎧にラージシールドそれに小型で片手持ちのうオーハンマーを背負っている。


「おぉ!タロウ!無事だったか!ピノちゃんはどうした?」


馬から飛び降りたウェットは、体当たりするような勢いで太郎に駆け寄るといった。


「助けにきてくれたんですか?ありがとうございます。ピノは疲れて気をうしなっているだけです」


太郎はその勢いに少し驚きつつ答えた。


「それはよかった!怪我はないか?ヒーラーもつれてきてるから治してもらえるぞ」


ウェットは太郎の肩や腕を叩きながらいう。


「おかげさまで、この娘が援軍にきてくれたんで、疲れてるだけです。ヒーラーがいるならピノをお願いできますか」


「そりゃ〜よかった。とりあえずハチドアに帰ろう。最近、なにやらモンスターの動きが活発になってるらしいからな。お〜い、ピノちゃんをみてくれ!」


ウェットが呼ぶと、柔らかい革の鎧を身につけて大きなバックバックに円盾を二枚もった体格のよい男性がすすみでる。


「ヒーラーのナインだ。下ろしてもらえるか?」


ナインは、背中からおろしたらピノを手早く診察しはじめた。


ヒーラーというと、華奢なイメージをもっていたが、よくよく記憶をたどると軍医殿したには、ごつい助手ばかりいたことを思い出した。


「過労だけみたいですね。大きな怪我は無いようだし、魔法で回復させるより、このまま運んだほうがよさそうだ」


ナインは、バックバックの中から、紐を組み合わせたものをとりだしピノに装着すると、バックバックを下ろしてピノを背負った。


紐はどうやら手を使わずに背負うための紐のようだ。

自分のバックバックは馬の鞍に手早くくくりつける。

かなり手慣れた動作だった。


「魔法には限りがあるし、モンスターに追われたりまだ戦闘中に離脱することもあるんでなれたものですよ」


ナインはごっついからだに似合わない爽やかな笑顔でこたえてくれた。


「太郎と嬢ちゃんは、後ろに乗ってくれ」


ウェットは手早く指示をだして、真維と太郎は冒険者たちの後ろに乗せると出発する。


簡単な試し切りのはずが、危うく命を落とすところだった。


油断があったのかもしれない。他にも仲間を増やしたほうがいいにちがいない。


そんな反省しながら、太郎は馬の背に揺られながらハチドアに帰還した。

お読みいただきありがとうございました。

おかげさまで、ブックマークが150件になりました。なにやら、スランプぎみですが今後ともよろしくお願いします。

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