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平凡な男の平凡な転生  作者: みけ
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ハチドアへ向かう道

お待たせしました!

「へぇ〜それは、かなり大変だったわね。お姉さんが慰めてあげるから、今日泊まっていかない?」


土産話を聞いたプレラの誘いを断って、太郎とピノはいつもの宿に向かっていた。


もう日がとっぷりと暮れ、そこかしこから夕食の美味しそうな香りが漂っている。

魔法の街灯が柔らかな光を道に投げているので暗くはない。


二人は、賑わう大きな道から、細い路地を抜けて、路地裏的な狭い道を突き当たりまでいくと、猫があくびをしているような看板の宿屋歌う猫亭にたどり着いた。


「おかえり、また二部屋でいいかね」


ドアをあけると眠たげに店番をしている猫耳おやじが声をかけてきた。


驚くべきことに、一度でも泊まったことのある客は、おかえりと迎えてくれる。


一部屋に泊まることを主張するピノを押さえて別々に部屋を取る。朝食付きで5銀貨シルだ。

明日の早朝にハチドアへむけて出なければならないと伝えると、出発前に朝食を準備して、さらにお弁当を用意しておいてくれる代わりに、手紙の配達を頼まれた。

ハチドアの冒険者ギルドで娘さんが働いているらしい。


もしかして、あのグラマーな猫耳少女さんかな?


「もともと、ハチドアのギルドに勤めてたんだが、帝国に追われてこっち来ててな。連中が逃げ出したとたん飛び出しやがって便りの一つもよこさねぇ。すまねぇが頼むは」


頭を下げるおやじに二つ返事で引き受けて、明日に備えて早々に休むことにした。


こんな時に、ゆっくり風呂に入れないのは不自由でしかたがない。


翌朝、夜明け前眠たい目をこすりながら、朝食をたべおやじから弁当と手紙をうけとり王城へ向かう。


山のように積まれた木箱や樽を一気にアイテムボックスにいれて、来た時と同じメンバーで王都を出発する。

今回も、太郎はフライボードでレトリーにひっぱってもらう形でついていく。


朝日がようやく昇ろうかという早朝にもかかわらず、何組かの冒険者や隊商を追い抜いていく。

2時間走っては、休憩というペースで走り、夕暮れ前に野営することになった。


今回も、見張りは騎士団でやってくれるというのでゆっくりテントで休むことにする。

どうやら、今回は夕暮れ間際になって、ハチドアからやってきた干し魚や塩漬けの魚を積んだ隊商と合流したようで、すこしにぎやかな夕食になる。

隊商の人たちも、騎士団と野営できて安心できるお礼に酒や魚を提供し、思わぬご馳走となった。


「レトリー、敵襲だ!起きろ!」


夜もすっかりふけて、テントの中で熟睡していた太郎の耳に鋭い声が聞こえた。

馬のいななきやざわめきも聞こえ騒がしい。

睡魔の誘惑にあらがいテントから出ると、騎士たちが松明を持ち走りまわっていた。


松明の炎に照らし出されたのは、地を這うようにうごめく薄い緑色がついた半透明のなにかだった。

粘着質なせりーのようなそいつは、ぶよぶよとうねり近づいてきては、松明に追い払われている。


「スライムだ!数が多い、レトリー焼け!」


ラッシュの指示が飛び、レトリーの魔法が飛ぶ。

レトリーの火矢にあたったスライムは、水が蒸発するようにあっけなく消えるが、数が多く苦戦している。


「スライムは、弱いけど集団で襲ってくるし、普通の攻撃だとなかなか死なないし武器や鎧が傷むんだよ。足が遅いからあたしなら、走って逃げちゃう」


いつの間にか起きだしてきた、ピノが解説してくれる。

敵はスライムだったのか、スライムでも某有名RPGのようにティアドロップ型なら簡単な雑魚なんだろうけど、アメーバ型だとけっこう難敵だな。


「手伝います!火矢よ!」


いまこそ、無双する時と思い、レトリーが攻撃していない方向のスライムにむけて火矢を放つ。

一発の火矢でスライムは簡単に蒸発するようだ。しかも、動きがそれほど速くないので狙いやすい。


気を良くした太郎は、火矢を10本展開して周囲に浮遊させ標的を狙い一気に放ち倒していく。

結構外れてもいるが、夜露に濡れた草は延焼することはなかった。


ふと、思い立って火矢が敵を追尾するホーミング機能をイメージして起動してみる。

すると、神の眼のサポートがはいり、まるでロボットアニメのバイザーから見ているように、狙いをつけたスライムに赤いちいさな丸印が付くようになった。


「ロックオン!発射!」


20本近い火矢を一気に展開し、某ロボットアニメのファ○ネルよろしく浮遊させ一斉に発射する。


ぽ~ん♪「狙撃」スキルを獲得しました。

ぽ~ん♪「狙撃」スキル使用時に神の眼によりターゲットスコープを発動します。


火矢の複数起動で薙ぎ払うようにスライムを駆逐する太郎の活躍により、スライムはほとんど被害をもたらすことなく駆逐された。


「タロウさん、複数起動をあんなにたくさんして、しかも、的に当てるなんてすごいっす」


あとには、太郎の魔法に驚き、実力の差を感じて落ち込みしょんぼりとうなだれるレトリーが残された。






ファン○ルって版権ついてるのだろうか?

お読みいただきありがとうございました。

来週は、所要により更新をお休みします。

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