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ホルンの魔法  作者: spring♪
18/28

♪大切なこと


タンタンタタタッ タッタータッタターター

と明るく軽快なリズムが流れる。

アルセナールというマーチだ。

私はホルンパートの春山先輩と菜央実先輩に招かれ、2人の間でホルンの音を聞いていた。

優しい音色にうっとりしていると、須川先生の指揮が止まった。

すると溢れかえっていたマーチの音もピタリとやむ。


「1年生っっ!」

須川先生の声で1年生の肩がビクッとはねる。

「ぼさーっと見てるだけじゃダメでしょ?しっかり耳で聞いてっ!先輩の楽譜を目で追ってしっかりさらっておきなさい!」

「「「はいっっっ」」」

1年生の少し上ずった声が部室に響いた。


分かったら返事をする。

見て、聞いて覚える。

当たり前のことだが、とても大切なことだ。

大切なことだから先生も強く教えるのだ。

すごく礼儀正しくて、人間としてもしっかりしてるなーと思う。

きっとそんな部活の部長だから春山先輩は優れた人なんだろうなと思う。


そんなことを思っていたら春山先輩が、

「ちょっと見ずらいと思うけど…。」

と言って、譜面を私が見やすいように少し右にズラしてくれた。

そして私にほほえんでくれた。


その笑顔を見ただけで、私はなぜか安心出来た。

「ありがとうございます」と言って春山先輩に極上の笑みを向けた。


春山先輩の気遣いが嬉しくて心が踊ったのと同時に、春山先輩の人間性に感動した。

すごい人だなと心から思った。


また合奏が始まる。

高らかなマーチの音が響きわたる。

楽譜に目を向けつつも、私は春山先輩の顔を眺めていた。


この目には今、何が映っているのだろう?

この瞳いっぱいに私が映ったらいいなと思い、また楽譜に集中した。



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