第3話 『夜の黒猫』
そろそろ彼女が登場?
スーパーで食材を買ってから帰宅した。
家には誰もいなかった。
両親は海外で働いているのだ。
そういう訳で家事は全て晶斗がこなしている。
鞄を2階の自室に放り投げ、封筒を麗奈という少女から貰ったのを思い出した。
封筒を開けると、思った通りキーホルダーが入っていた。
黒猫と小さな三日月が付いている。
「黒猫、ね…。」
黒髪の少女のことが思い出された。
キーホルダーを机に置き、夕飯を作ることにした。
「完成っと。」
出来た夕飯を食卓に運ぶ。
一人暮らしということもあり、晶斗は料理の腕もなかなかだ。
しかし、1人分の食器では食卓は埋らず、何とも淋しい。
「いただきます。」
テレビをつけると、夏らしく心霊スポットやらの番組をしていた。
幽霊やらは信じない晶斗からすれば、馬鹿らしい限りだが、何となく気になったものもあった。
「黒猫は不幸を運ぶ、か。まさかね。」
キーホルダーを思い出しながら、夕飯を食べ終えた。
食器を洗い、風呂にも入った。
まだ2学期も始まったばかりで、課題も出されていないので、寝るまで自由だ。
一階の明かりを全て落とし、自室への階段をのぼる。
ドアノブに手をかけたところで、、扉の隙間から光が漏れていることに気づいた。
「あれ?消したはずだけど…。」
不審に思い聞き耳をたてると、何やら気配がする。
もしや泥棒か、と思うと動悸が激しくなってきた。
手が震え、ついドアノブを回してしまった。
ガチャリと扉が開く。
焦って室内を見渡すが、人影はないく、窓も閉まっている。
ただの明かりの消し忘れだったのか…。
ホッとして机に向かうと、
「にゃ〜。」
黒猫が座っていた。
もしかして朝の猫かと思ったが、どうやら違うようだ。
朝のはまさしく野良猫だっが、この猫は飼い猫らしさというか、上品さが漂っている。
「なんで猫が…?」
そういえばあのキーホルダーは…?
そう思い、黒猫の付近を机を見ると、
猫の足元にキーホルダーが置かれていた。
黒猫はこちらを見て微笑んでいるようにも見える。
猫を追い出すべきなのかとも思うが、どうも普通の事態には思えない。
窓は閉まったままでガラスも割れていない。
扉から入ったとも到底思えない。
仕方がないので、ミルクでも与えようかと考え、一階に降りていく晶斗の性格はなんとも優しいのであった。
―ねえ、はじめまして、晶斗さん―
目の前には美しい黒髪の少女が立っている。
―私はあなたのことが―
少し首を左に傾け、微笑むと共に、ツインテールが揺れる。
―好きになってしまいました―
初めましての方は初めまして。
お久しぶりの方はお久しぶり。
今作を読んでいただきありがとうございます。
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次回は謎の黒猫と少女について迫ります!




