第三十七章
洞窟の入口は、うまく偽装されていた。
あまりにも、普通の盗賊団にしてはうますぎるほどに。
ラストが、ほとんど痛ましいほどの熱心さで案内していなければ、彼らは二十歩の距離を通り過ぎ、斜面にはただ低木と灰色の苔が茂っているだけだと思ったかもしれない。石は自然に転がっているように見え、木の根が縁を下り、乾いた枝が狭い通路を隠し、道にははっきりした足跡がなかった。
最初に足を止めたのはノエルだった。
彼女は地面に指を滑らせた。
「よく通っています。足跡を消しています」
メイが空気を吸い込んだ。
「人間の臭い。多い」
テリが静かに付け足した。
「中に空洞があります。大きいです。音が深く抜けています」
リニは杖に触れた。
「魔法はほとんどありません。弱い護符の痕跡だけです。おそらくアイクのものです」
ヘラは、偽装そのものが自分への個人的な侮辱であるかのような顔で斜面を見ていた。
「入口を焼くか?」
「駄目だ」
彼は言った。
「中に捕虜がいるかもしれない」
ラストはすぐアイリへ顔を向けた。まるで、彼女の許可だけが意味を持つかのように。
「捕虜はいます、奥様。左の枝道です。身代金まで、そこに置かれることがあります。時には……」
彼は言葉を切った。
アイリが彼を見た。
「言いなさい」
「時には、さらに売られます」
捕虜の声は震えた。
だが恥ではない。
彼女を不快にさせたかもしれないという恐怖で。
「中には大きな広間が一つ。皆そこにいます。寝て、食べて、戦利品を分けます。枝道が三つ。左は捕虜。右は宝物庫。奥はアイクです。彼は別に暮らしています。呼ばれずに近づく者はいません」
「人数は?」
彼が尋ねた。
「今ですか? 五十人ほど。もしかすると、もう少し少ないかもしれません。一部はドランと一緒に道へ出ました」
「ドランは、斧を持っていたやつか?」
「はい。待ち伏せ隊の上役でした」
「アイクは魔導士か?」
「いいえ。でも護符を持っています。それと剣を。とても速いです。前の頭目を、一息で殺しました」
「頭はいいか?」
ラストは少し青ざめた。
「はい。ドランとは違います。アイクは無駄に怒鳴りません」
彼は頷いた。
それは不快だった。
賢い敵は、強い敵よりいつも厄介だ。強い者は、拳で全部片づくと信じていることが多い。賢い者は、いつ背中を刺すべきか、いつ退くべきか、いつ捕虜を使うべきか、いつ出口に火をつけ、予備の通路から逃げるべきかを知っている。
「予備の出口は?」
ノエルが尋ねた。
ラストはすぐ答えた。
「細いのが一つ。宝物庫の裏です。そこから乾いた沢へ這い出せます。でも内側に格子があって、罠もあります。鍵はアイクが持っています」
ノエルが彼を見た。
「確認します」
「一人では駄目だ」
彼が言うと、メイがすぐ耳を動かした。
「私が一緒に行く」
彼は頷いた。
「早く。奥までは入るな」
二人は茂みの中へ消えた。
待つ時間は長くなかった。メイとノエルが戻ってきた時、ノエルの手には、細い針金の残りが絡んだ小さな鉄の鉤があった。
「出口はあります。罠もありました。もうありません」
「格子は?」
「内側から閉まっています。でも誰かが破ろうとしても、長くは止められません」
「よし」
彼は洞窟の入口を見た。
盗賊およそ五十人。
捕虜は別。
宝物庫も別。
アイクも別。
大広間には全員が集まっている。
正面から攻めることもできた。
ベラを前に、ヘラを隣に、メイとノエルを両翼に、リニとテリを後ろに、シリアンは影を使い、アイリは何か分からない手段で。彼らなら勝てる。おそらく。だが大広間で五十人の武装した人間を相手にすれば、個々は弱くても、戦いは汚くなる。誰かが捕虜の方へ逃げるかもしれない。誰かが背後を突くかもしれない。誰かが火をつけ、崩落させ、人質を取るかもしれない。
そして何より、なぜそんなことをする必要がある?
エシュタルの後で。
マルブルクの後で。
ラウレン遺跡の後で。
アイリが一目で捕虜を добров意の案内人へ変えた後では、盗賊たちと正面から名誉ある大乱戦をすることは、勇気ではなく、リスク管理の失敗に見えた。
彼は大きな戦いを望まなかった。
まったく。
「シリ」
女魔族が微笑んだ。
「ええ?」
「大広間の全員を中央へ集められるか? 速く。渦のようなもので。影でも圧でも構わない。重要なのは枝道に触れないことだ」
シリアンは目を細め、洞窟の中へ耳を澄ませるようにした。
「広間が一つで、枝道が細いなら、できるわ。床近くの空気と、彼らの下の影をまとめて取れる。どちらへ倒れるべきか理解する暇もないでしょうね」
「ヘラ」
女竜はすでに微笑んでいた。
「燃やすのか?」
「中央だけだ。シリが集めた後で。熱は内側へ。枝道へ広げるな。捕虜には当てるな」
「私は、人間が言葉を扱うより上手く火を扱う」
「つまり、できるな?」
「できる」
ベラが彼を注意深く見た。
「これは戦いではありませんね」
「ああ」
「処刑ですか?」
彼は考えた。
「脅威の掃討だ。隊商を襲い、捕虜を抱え、道を襲撃している盗賊団だ。見せかけの公平さのために、俺たちの誰かを殺す機会を与えるつもりはない」
ベラは頷いた。
嬉しそうではない。
だが受け入れた。
リニが静かに言った。
「一番大事なのは捕虜です」
「ああ」
アイリは洞窟の入口を見ていた。
「愛でも、できたかもしれないわ」
彼は彼女へ顔を向けた。
「できるのか?」
「たぶん。でも全員いっぺんには無理。そしてそれは……もっと間違っていたと思う」
シリアンが薄く笑った。
「自分でも分かるのね」
アイリは答えなかった。
そして、それが答えだった。
彼はラストを見た。
捕虜は女神のそばに立ち、痛ましく、幸福で、完全に壊れた崇拝を込めて彼女を見ていた。
美しく、恐ろしい。
まだ。
「始まったら」
彼は言った。
「お前はここにいろ」
ラストは頷いた。
「はい。あなた様の仰せのままに。奥様の仰せのままに」
アイリがわずかに首を傾けた。
だが黙っていた。
彼らは静かに入った。
一斉にではない。
シリアンが最初だった。
彼女は入口の影にほとんど溶け、洞窟の内側の闇そのものが、主ではなく、同類の力を認めるように彼女へ伸びた。その後ろにヘラ。人の姿ではあっても、彼女の吐息には熱が宿り、洞窟の湿った空気が乾き始めた。彼が続き、リニが隣に、ベラが通路を塞ぐ位置に、メイとノエルは左右の影に、テリは弦に矢をつがえた。アイリは半歩後ろ、ラストのそばに残った。
大広間は突然開けた。
焚き火と煙る灯りに照らされた広い地下の空洞。粗末な寝床、卓、箱、樽、壁際の武器、汚れた食器、毛皮、袋、骨。盗賊たちは座り、食べ、眠り、賽を振り、口論していた。装備を直す者もいる。ナイフを研ぐ者もいる。笑っている者もいる。
自分たちが安全だと信じている捕食者たちの、普通に汚い生活だった。
入口の動きに、彼らが気づいた。
一人が顔を上げる。
「おい、誰……」
シリアンが掌を開いた。
影が床から弾け飛んだ。
触手のようではなかった。
空気であることを教え忘れられた風のようだった。
それはあらゆる隅から、あらゆる卓の下から、足元から、背後から、洞窟の暗い襞の中から打ち込んだ。人々は浮き上がり、倒れ、滑り、転がり、叫びに溺れながら、何が起きたのか理解できなかった。卓、長椅子、武器、杯、毛皮。すべてが中央へ飛んだ。
彼女は形を完璧に保った。
捕虜のいる左の通路は清潔なまま。
宝物庫への右の通路も同じ。
アイクの奥の通路は影の壁で断たれたが、引き込まれなかった。
数秒後、大広間の盗賊およそ五十人、広間のあらゆるがらくた、彼らの武器、卓、樽、焚き火は、中央で巨大な塊へ圧縮されていた。
悲鳴が一つの音になった。
ヘラが手を上げた。
「大きな戦いは嫌いか、死すべき者よ?」
「今日はな」
「賢明だ」
彼女は指を鳴らした。
火は外側から燃え上がらなかった。
内側に生まれた。
白く。
密に。
最初、煙はなかった。
次に、広間の中央の空気が圧縮され、人、木、革、泥、武器、骨の塊が、内側に太陽を詰め込まれたように輝き始めた。悲鳴はほとんど瞬時に途切れた。静かになったからではない。叫ぶものが残らなくなったからだ。
熱が顔を打ったが、枝道には流れなかった。臭いは弱かった。
だが、あった。
リニは左右の通路の周囲に、薄い空気の遮蔽を保っていた。
テリは援護していた。
ベラは広間の入口に立ち、盾を上げていた。もし誰かがそれでも抜け出した時のために。
誰も抜け出さなかった。
ヘラが手を下ろした時、大広間の中央には腰ほどの高さの灰の山だけが残っていた。
灰色で。
ところどころ、赤く燻る筋が走っている。
五十人の盗賊、その粗い力、脅し、笑い、汚れた手、他人のものを奪う習慣は、名もない塵だけになった。
シリアンが息を吸った。
「早いわね」
ヘラは頷いた。
「清潔だ」
ベラが静かに言った。
「怖いです」
「ああ」
彼は答えた。
アイリは笑みもなく灰を見ていた。
彼女のそばで、ラストが震えていた。
自分への恐怖ではない。
彼女への恍惚と、彼らへの恐怖と、自分の世界が数息で灰になったことへの衝撃で。
彼はアイリを見た。
彼女は理解した。
捕虜へ向き直る。
「ラスト」
「はい、奥様」
「死になさい」
彼は微笑んだ。
幸福そうに。
ほとんど感謝するように。
「はい」
そして、ただ切れた。
殴られたように倒れたのではない。
痙攣もしなかった。
喉を鳴らすこともなかった。
目の光が消え、身体は力を失い、誰かがそっと置いたかのように静かに石の上へ崩れた。
シリアンはひどく不快そうな表情でそれを見ていた。
「もう一度言うわ。私の拷問の方が慈悲深いかもしれない」
アイリはすぐには答えなかった。
それから言った。
「彼は、私の願いを叶えたがったの」
「だからよ」
シリアンが言った。
ヘラは、敵意ではなく重い警戒を込めてアイリを見た。
「神々は、自分の願いが他者にとって法になることを、あまりに簡単に願いと呼ぶ」
アイリは視線を落とした。
「分かっているわ」
「分かっているのか?」
彼が尋ねた。
彼女は彼を見た。
そして初めて、美しい答えを見つけられなかった。
「ええ」
彼は頷いた。
それ以上は続けなかった。
ここではない。
今ではない。
「捕虜だ」
彼は言った。
「その後、アイク」
---
左の枝道で捕虜を見つけた。
七人。
女が三人、男が二人、少年が一人、それに年老いた御者。どうやら、彼の隊商が金をどこへ隠していたかを知っていたため、生かされていたらしい。全員が怯え、脱水していたが、生きていた。ベラとテリがすぐ世話を始めた。リニは魔法の印がないか確認した。ノエルは壁に沿って静かに歩き、罠や隠し穴を探した。
捕虜たちは、盗賊とほとんど同じくらい彼らを怖がっていた。
当然だった。
最初に広間で人々の悲鳴があった。
次に静寂。
その後、武装した見知らぬ者たちが来た。血のついた爪を持つ獣人の娘、竜の目を持つ女、闇の微笑を浮かべる灰色肌の美人、涙を流したくなり、同時に祈りたくなる白髪の少女、そしてその全員へ平然と命じる人間。
リニは捕虜たちに柔らかく話した。
テリはさらに柔らかかった。
ベラはただ水を渡した。
それはどんな説明より早く効いた。
「あなたたちは自由です」
ベラが言った。
「でも、今はここにいてください」
右の枝道は宝物庫だった。
大げさな言葉だ。
実際には、盗品の置き場だった。
金、布、食器、いくつかの小箱、他人の武器、硬貨の袋、教会の杯が二つ、装飾品、消えた荷車の積み荷の一部。道を恐怖に陥れていた盗賊団にしては、思ったほど多くなかった。五十人以上を食わせ、武装させ、買収するのは高くついたのだろう。戦利品の一部は、すでに売り払われていたのかもしれない。
「悪くない」
メイが言った。
ノエルは首を横に振った。
「この規模の盗賊団にしては少ないです」
「つまり、アイクは使っていた」
彼は言った。
「あるいは、別の隠し場所がある」
「あるいは後ろ盾です」
リニが付け足した。
それは不快だった。
だが今ではない。
奥の枝道はアイクのところへ続いていた。
長くはない。
狭い通路、曲がり角が二つ、ノエルがほとんど見もせず解除した罠が一つ。床には薄く砂が敷かれ、知らない足跡が残るようになっている。壁には単純だが賢い警戒糸。
「いつか来ると待っていたんですね」
ノエルが言った。
「つまり、完全な馬鹿ではない」
「はい」
通路の終わりには石の扉があった。
開いていた。
アイクは中に立っていた。
一人で。
住処は、汚い広間に比べればほとんど禁欲的だった。机、地図、数個の箱、武器台、寝床、灯り、小さな神のない祭壇。むしろ、戦利品を置く場所だ。机には紙、一覧、隊商の印が置かれていた。彼は何が起きたか理解していた。聞いたのかもしれない。感じたのかもしれない。ただ、広間が数秒で沈黙するなら、状況は最悪だと知る程度には賢かったのかもしれない。
アイクは巨大ではなかった。
中背で、引き締まり、肩幅があり、短い黒髪と落ち着いた目をしていた。顔は鋭く、髭はなく、唇を横切る細い傷がある。手には刃。粗末な盗賊の鉈ではなく、細く速い良い剣だ。首には護符。手首にも一つ。指には黒い石の指輪。
強い。
整っている。
愚かではない。
彼は全員を見たが、ドランのように女たちを欲望で見つめることはなかった。
それだけで、すでに違っていた。
「ドランは死んだか?」
アイクが尋ねた。
「ああ」
「広間は?」
「灰だ」
アイクはゆっくり息を吐いた。
「つまり、俺は読み違えた」
「何を?」
「王の官房が兵を送ると思った。あるいはギルドが、強い組を。怪物を連れたハーレムではなくな」
メイが牙を剥いた。
アイリがわずかに眉を上げた。
ヘラは、石すら意味だけで溶けそうな笑みを浮かべた。
彼は前へ出た。
「降伏するか?」
アイクはほとんど敬意を込めて彼を見た。
「しない」
「なぜ?」
「すぐ吊られるとは限らないからだ。あるいは、俺に金を払っていた連中へ引き渡される。あるいは、その連中が、俺は知りすぎていると判断する。それに、俺は膝をつくのが嫌いだ」
「誰が払っていた?」
アイクは笑った。
「勝て。紙を見ろ」
「生きていた方が役に立つ」
「死んだ方が俺にとって安全だ」
「奇妙な理屈だな」
「盗賊の理屈だ」
アイクは剣を上げた。
「お前が頭だ。なら、お前が相手か?」
背後でメイが静かに唸った。
ベラが動いた。
リニが何か言おうとした。
彼は手を上げた。
「俺がやる」
誇りではない。
証明したいからでもない。
ただ、アイクは彼を見ていた。女たちを獲物としてではなく。状況を理解していた。侮辱しなかった。人質を取ろうともしなかった。哀願もしなかった。汚い取引も提案しなかった。
彼は、速い終わりに値した。
そしてもう一つ。
これほど皆が周囲にいる中で、彼自身も時々、ただの指揮役ではなくあり続ける必要があった。ヘラやシリアンに命じる者であるだけではなく。
彼は前に出た。
剣を手に。
第二の源の指輪が静かに応えた。
アイクは警告なく攻撃した。
非常に速かった。
本当に速い。
ドランとは違う。普通の盗賊とも違う。彼は滑るような一歩で距離を潰し、剣は下から上へ走り、次の瞬間には角度を鋭く変え、脇ではなく喉を狙った。良い一撃だった。自分より強いと考える者を殺し慣れた人間の一撃だ。
彼は美しく受け流そうとはしなかった。
速さで競おうともしなかった。
ただ左手を上げた。
魔法の防御が、透明で密な層となって掌に乗る。
アイクの刃がそこへ打ち込まれた。
そして止まった。
滑らない。
斬り込めない。
そこにあるはずのない鋼の壁へぶつかったように、止まった。
アイクの目に驚きが走った。
一瞬。
十分だった。
彼の剣が右から左へ走る。
一撃。
アイクの頭が石の床へ落ちた。
身体はほんの短い間立ったままで、その後、隣へ崩れた。
沈黙。
彼は息を吐いた。
脇腹の古傷が引きつったが、危険ではなかった。
最初に口を開いたのはメイだった。
「速い」
「彼は速かった」
「主人の方が速い?」
「いや。俺は騙した」
ノエルが死体へ近づき、慎重に護符を外した。
「良い品です。安物ではありません」
リニはすでに机の上の紙を見ていた。
「隊商の記録があります。日付。税。名前」
ベラが眉をひそめた。
「後ろ盾ですか?」
「可能性はあります」
リニが言った。
「全部はまだ分かりません。持って帰る必要があります」
テリが顔を上げた。
「捕虜たちが、一部を証言できると思います」
シリアンはアイクの頭を見た。
「依頼の証明」
「ああ」
ヘラは卓の布を取り、余計な言葉もなく頭を包んだ。
「人間は証拠を好む」
「ギルドが好むんだ」
彼は言った。
「違いがあるのか?」
「時々は」
アイリは入口に立ち、彼を見ていた。
頭ではなく。
身体でもなく。
刃を止めた彼の左手を。
「あれは美しかったわ」
「実用的だった」
「それも美しいわ」
メイが目を回した。
「これから、彼女は何でも褒めるんだね」
アイリは穏やかに答えた。
「たぶん」
なぜか、それでメイは黙った。
---
荷車へ戻った時には、もうほとんど暗くなっていた。
空手ではない。
解放した捕虜たちを連れて。
アイクの頭という依頼の証明を持って。
頭より重要かもしれない書類を持って。
盗品の物資を持って。ただし、あの規模の盗賊団にしては、それほど大きくはなかった。
隊商長、オルヴェンという商人が帽子を脱いだ。
「これで……全部ですか?」
「アイクは死んだ」
彼は言った。
「盗賊団は壊滅。書類の一部を回収。捕虜を解放した。朝に出発する。道は安全になったはずだが、見張りは外さない」
オルヴェンは素早く頷いた。
「もちろんです。もちろんですとも」
誰も異論は唱えなかった。
焚き火のそばで捕虜たちに食事を与え、負傷者の手当てをし、アイクの頭を塩入りの別袋へしまった後、彼はようやく息を吐くことを自分に許した。
そして、自分の者たちのところを回った。
ベラには、隊商を保ち、護衛たちが恐慌に落ちるのを防いだこと。
「いい娘だ。大きな戦いがなくても、中心は保たれていた」
「ありがとうございます、マスター」
メイには、速い働き。
「いい娘だ。速くて静かだった」
「それに綺麗だった」
「それに綺麗だった」
ノエルには、左斜面、足跡、罠、予備の出口、書類のこと。
「いい娘だ。今日は、他の者が盲目になる場所で目になっていた」
彼女は視線を下げた。
「ありがとうございます、隊長」
テリには、リニと一緒に右斜面を処理したこと、そして捕虜のこと。
「いい娘だ。相手が考えるより早く聞いていた」
テリは柔らかく微笑んだ。
リニには、弓兵の静かな掃討、制御、捕虜、手紙に気を取られず、夕方の間ずっと形を保ったこと。
「いい娘だ。力より精密さが大事だ」
彼女は目を閉じた。
「ありがとうございます、師匠」
シリアンには、広間のこと。
彼は一秒だけ間を置いた。
「いい娘だ。完璧に集めた。捕虜には当てなかった」
女魔族は満足げに微笑んだが、以前のような毒はなかった。
「選んで壊すことを学んでいるの」
「怖いくらい正しい言葉だな」
ヘラには、火。
「いい娘だ。清潔で、速く、余計な火事なしだった」
女竜は顎を上げた。
「もっと美しくもできた」
「だから、やらなかったのがいい娘だ」
彼女はしばらく黙った。
それから、ほとんど分からないほど微笑んだ。
残るのはアイリだった。
彼女は焚き火の端に立っていた。白い髪は火の光を受けて輝き、目は注意深く、今日起きたすべての後にしては静かすぎた。
彼は近づいた。
「お前は……」
彼女はまっすぐ見ていた。
遊びもなく。
笑みもなく。
彼は彼女の頭に掌を置いた。
今度は意識して。
自動的にではなく。
「いい娘だ。今日は時間を救い、人を救った。でも、お前のやり方については、あとで話す」
アイリは目を閉じた。
一瞬、その顔は、褒美と打撃と約束を同時に受け取ったようになった。
「はい」
彼女は静かに言った。
それから目を開けた。
「愛しい人」
その言葉はまっすぐ響いた。
遠慮なく。
問いでもなく。
照れもなく。
他の言葉を探すつもりなどない、というように。
焚き火の周りが静かになった。
メイがゆっくり顔を向けた。
シリアンは、ほとんど脅しに見えるほど大きく笑った。
リニは赤くなったが、驚いたようには見えなかった。
ベラは視線を落とし、笑みを隠した。
テリは柔らかく息を吐いた。
ノエルは、こういう家族の形をまだ学んでいる者の興味を込めて見ていた。
ヘラが鼻を鳴らした。
「女神が言葉を選んだか」
アイリは視線を逸らさなかった。
「ええ」
彼は彼女を見ていた。
「アイリ……」
「いいえ」
彼女は落ち着いて言った。
「私は『師匠』とも、『主人』とも、『マスター』とも、『隊長』とも呼ばない。それは彼女たちにとってのあなた。私にとっては、愛しい人よ」
「早いな」
「私は愛の女神よ。食べ物、眠り、枕ならゆっくり味わえる。でも、もう内側にあるものの名を知らないふりはしない」
シリアンが静かに言った。
「厚かましいわね」
ヘラが付け加えた。
「神らしく厚かましい」
メイは頷いた。
「私は好き」
彼は息を吐いた。
だが、彼女の頭から手をどけなかった。
「分かった。ただ、『家族』という言葉は……」
アイリが柔らかく遮った。
「分かっているわ。あなたが決めた時、自分で言うのでしょう」
それは、思いがけず正しかった。
彼女は求めなかった。
押さなかった。
ただ、自分の言葉を名づけた。
そして、彼の境界は彼のものとして残した。
彼は頷いた。
「なら、休め、アイリ」
彼女は微笑んだ。
「仰せのままに、愛しい人」
最初に笑ったのはメイだった。
続いてシリアン。
ヘラもにやりと笑うのを隠そうとしなかった。
リニは手で顔を覆ったが、笑っていた。
隊商は朝に進み続けた。
王都への道は、少し自由になった。
少なくとも、アイクの盗賊団からは。
だが第一の荷車の中は、言われなかったこと、言われたこと、そして全員にとって明らかすぎることのせいで、さらに狭くなっていた。
アイリは彼の向かいに座り、満足そうで、静かで、ほとんど輝いていた。
そして彼女が「愛しい人」と言うたびに、メイが笑いをこらえるため唇を噛み、シリアンがその場面を楽しみ、ヘラが興味がないふりをし、リニが温かく複雑な表情で彼を見るのが分かった。
前方には王都がある。
王。
手紙。
リニの帰還についての問い。
そして今や、愛の女神までいる。言葉を選び、もうそれを手放すつもりのない女神が。




