第二十章
彼女は生き延びた。
それが、治療師たちが最初に告げたことだった。
「無事です」ではない。
「よくなっています」でもない。
「すぐ回復します」でもない。
ただ、生き延びた。
その時点では、それで十分だった。
彼女はギルドの共同広間にも、街の治療院にも運ばれなかった。ギルド館の二階にある閉じた部屋へ入れられた。ルシアがすぐにそう取り仕切った。騒ぎも、大げさな言葉もなく、ただ周囲の人間が恐怖や好奇心で鈍くなり始めた時に彼女が見せる、あの仕事上の硬さで。
「余計な者は入れないで」
彼女は階段の見張りに言った。
「治療師、私、治療師の許可を受けた『死の静寂』だけ。ほかは下へ。廊下で質問する者は、街の壁に向かって質問させなさい」
誰も反論しなかった。
街の壁のそばにリッチが現れた後では、ルシアに反論したがる者は、なぜか少なくなっていた。
数時間、彼女はほとんど意識を取り戻さなかった。時々目を開けたが、焦点は合わなかった。時々びくりと震え、かけられたマントを掴み、もっと強く身を隠そうとした。もう周囲には祭壇も、魔法陣も、黒いナイフを持った死んだ魔導士もいないのに。治療師たちは鎮静の薬を与え、縄による擦り傷を洗い、手首と足首を処置し、魔法的な損傷と内側の損傷がないか長く調べ、静かに話し合っていた。
リニはその一部を聞いていた。
彼には、彼女の顔を見れば分かった。
メイも聞いていた。
女獣人は壁際に立ち、胸の前で腕を組み、もしリッチがすでに塵になっていなければ、もう一度探しに行くような顔で見ていた。
ベラは盾をそばに置いて、長椅子に座っていた。リッチとの戦いの後、彼女はいつもよりさらに重く、静かに見えた。まるで、今も打撃を受け止め続けているようだった。ただし今は盾ではなく、自分の存在そのもので。
彼自身は階下のギルドの一室で、卓についていた。ほとんど力ずくで、ルシアにそこへ押し込まれたのだ。
目の前には水の入った杯があった。
彼は飲まなかった。
正確に言えば、今なら飲みたかった。
ただし、水ではないものを。
説明は、すぐには求められなかった。
最初、誰も尋ねなかった。
知りたくなかったからではない。断片だけで、あまりにも多くが分かってしまっていたからだ。血。魔法陣が揺らいだこと。リニの顔。去る時、彼が祭壇を見なかったこと。エルフが生きていて、リッチがナイフを振り下ろす前に儀式が破られたこと。
だが沈黙は、永遠には続かなかった。
最初に口を開いたのはリニだった。
「儀式には処女が必要だったのですね」
彼は頷いた。
「ああ」
メイが短く牙を見せた。
そこに笑みはなかった。
「だから、あんたはあれをした」
「ああ」
ベラが長椅子の縁を握りしめた。
「彼女は同意したのですか?」
それが中心だった。
彼は彼女を見た。
「ああ」
そしてすぐに、一語では足りないと理解した。
「聞いた。小さく、速く。命か、名誉か。説明できるだけ説明した。儀式は処女性にかかっている。条件を壊せば、彼女は生き、街にも可能性が残る。彼女は、命、と言った」
リニは目を閉じた。
メイは窓の方を向いた。
ベラは床を見ていた。
「それは……」
彼は言いかけ、止まった。
何と言えばいい。
正しい。
間違っている。
必要だった。
汚い。
残酷だった。
救いだった。
すべて同時に。
「それは、親密さではなかった」
彼はようやく言った。
「欲望でもなかった。暴力とも違う。彼女が選んだからだ。だが、その選択は怪物じみていた。俺には、それを言葉できれいにする方法が分からない」
メイが振り返った。
「ない」
彼は彼女を見た。
「何が?」
「きれいになんかできない。世界は時々、顔を泥に押しつけて、どの泥で息をするか選べと言う。あんたは、その後で彼女が生きている方を選んだ」
リニが静かに言った。
「そして街も生きています」
「おそらくな」
「おそらくではありません。生きています」
彼女は目を開けた。
そこには痛みがあった。
けれど非難はなかった。
「私は魔法陣を見ました。彼は街を覆うつもりでした。何でかは分かりません。死か、病か、支配か、それ以外の何かか。でも規模はアステル全体でした。あなたは土台を壊したんです」
「彼女を代償にして……」
「はい」
リニが遮った。
「彼女を。そしてあなた自身も」
彼は黙った。
それは予想していなかった。
ベラが顔を上げた。
「私たちが分かっていないと思いますか?」
「後で説明できればと思っていた」
メイが鼻を鳴らした。
「あんたはいつも後で説明できると思ってる。たまには本当にできるけど」
「ありがとう」
「どういたしまして、主人」
リニが立ち上がり、彼のそばへ来て、肩に手を置いた。
弟子としてではない。
王女としてでもない。
ただ、怖ろしい選択しかなかった場所で、彼にあり得ないほどの清さを求めないくらい近くにいる女として。
「あなたは彼女を救いました」
彼女は言った。
「でも彼女はこれから、どう救われたかと一緒に生きなければなりません」
「ああ」
「そして、あなたも」
彼は彼女の手に自分の手を重ねた。
「ああ」
ベラが静かに言った。
「そして私たちも、それを受け入れたことと一緒に」
彼は彼女を見た。
ベラは目を逸らさなかった。
「私たちは受け入れました。もう。そうでなければ、ここに座っていません」
メイが近づき、椅子の背に手を置いた。
「もしあんたが自分のためにあれをしたなら、喉を食い破っていた」
それは日常のことのように言われた。
そして、完全に本気だった。
「分かっている」
「でも、あんたはリッチに対してやった。ナイフに対して。儀式に対して。彼女のために。街のために」
彼女は首を傾けた。
「きれいじゃない。けど、私たちのものだ」
私たちのもの。
その言葉は重く落ちた。
そして妙に支えになった。
アステリエルが意識を取り戻したのは夕方だった。
その後、また眠りに落ちた。
彼らが会うことを許されたのは、翌日になってからだった。
治療師は痩せた老女で、手から薬草と酒精の匂いがした。彼女はまず、もう知りたくないことまで知っているような目で彼を見た。
「話は短く」
彼女は言った。
「圧をかけない。言い争わない。礼を言わせようとしない」
「そのつもりはない」
「皆そう言うのよ。その後で病人の上に立って、自分を英雄だと言ってほしそうな顔をする」
「俺は英雄じゃない」
治療師は鼻を鳴らした。
「それも、よく聞く言葉だね」
ルシアは扉のそばに立っていた。
黙っていた。
けれど、その目はいつもより柔らかかった。
部屋には全員で一度に入らなかった。最初に彼とリニ。その後、治療師の頷きで、メイとベラは部屋の内側、扉のそばに残った。アステリエルから見えるが、囲まれているとは感じない距離だ。
エルフは細い寝台に横たわり、薄い色の掛け布に包まれていた。髪は梳かれ、邪魔にならないよう緩く編まれている。顔はまだ青白く、ほとんど透けるようだった。長い耳は音のたびにわずかに震えた。手首には包帯が見える。首には魔法の縄が残した細い赤い線があった。目は開いていた。
大きい。
青緑色。
そして、経験した恐怖のせいで、あまりにも大人びていた。
彼女は彼を見た。
彼は数歩手前で止まった。
許可なしに近づかない。
彼女は覚えていた。
もちろん覚えていた。
忘れられるはずがない。
「私の名はアステリエルです」
彼女は言った。
声は静かだが、澄んでいた。
リニが軽く頭を下げた。
「リンナです」
もう馴染んだ旅の名だった。
アステリエルは彼女を少し長く見た。何かを感じ取ったようだったが、尋ねなかった。
「メイ」
女獣人が扉のそばで言った。
「ベラです」
盾持ちが続けた。
彼は最後に名乗った。
アステリエルは彼の名を繰り返した。
感謝でもなく。
憎しみでもなく。
今はただ、口にできるかどうか確かめるように。
「あなた方は私を救いました」
彼はすぐには答えなかった。
「俺たちは儀式を壊した。君自身が生きることを選んだ」
彼女は目を閉じた。
「はい」
その「はい」には、あまりに多くの痛みがあった。リニの指が、ほとんど分からないほど強く握られた。
しばらく誰も話さなかった。
その後、アステリエルが自分から口を開いた。
「私はエルフ王の第三王女です」
部屋がさらに静かになった。
メイの尾が止まった。
ベラが背筋を伸ばした。
リニが、ほとんど分からないほど息を吸った。
また王家の血。
また、世界が供犠石へ運んできた少女。
「私は宮殿から攫われたのではありません」
アステリエルは続けた。
「国境の聖なる森からです。小さな随行と一緒でした。安全だと思っていました。リッチが……あるいは、彼をあの場所へ導いた者が……道筋を知っていました」
「誰かが裏切ったのか?」
彼が尋ねた。
「かもしれません」
声が震えた。
「分かりません」
彼女は天井を見ていた。
「けれど、もうどうでもいいことです」
「どうでもよくはない」
「彼らにとっては、そうかもしれません。私にとっては違います」
リニが半歩だけ近づいた。
「なぜですか?」
アステリエルが彼女へ顔を向けた。
そして初めて、その目の中に恐怖より強いものが現れた。
空虚だった。
「私はもう、彼らが森へ送り出した娘ではないからです」
誰も遮らなかった。
「私は攫われました。縛られました。アンデッドの前で、裸のまま供犠石に寝かされました。私は犠牲になったのです。歌の中で救われる王女ではありません。犠牲です。それを知る者は、皆そう見るでしょう」
彼女は喉を鳴らした。
「それに……」
視線が彼へ移った。
非難ではなかった。
だがまっすぐだった。
「私はもう処女ではありません。婚姻のためではなく。選ばれた結びつきのためでもなく。私の民の儀式のためでもなく。祭壇の上で、マントの下で、あなたのものが私の中に入り、儀式を破ったからです」
その言葉は、静かだったからこそ恐ろしかった。
リニは目を閉じた。
メイが歯の間から低く罵った。
ベラは青ざめた。
彼はアステリエルの視線を受け止めた。
「はい」
彼女は頷いた。
「私は生を選びました。それを否定しません。でも私の地では……」
声がとうとう崩れ始めた。
「私の地では、誰も私を娶りません。妻としても。家の清らかな娘としても。同盟を結ぶ相手としても。母にとっては、娘のままでいられるかもしれません。父にとっては、痛みになるでしょう。宮廷にとっては、染み。歌い手にとっては、悲劇。男たちにとっては、憐れむが選ばない、傷物のような存在になります」
リニが鋭く言った。
「そんなの、不公平です」
アステリエルは弱く微笑んだ。
「はい」
その微笑みは涙よりつらかった。
「けれど、公平が王の家を治めることは、あまりありません」
リニは黙った。
あまりにもよく知っていたからだ。
アステリエルは窓の方へ顔を向けた。
「生き残っても、どう生きればいいのか分かりません」
それだった。
最も大事なことは。
傷ではない。
血ではない。
犠牲ですらない。
救われた命は、救われた後で、自分をどこへ置けばいいのか分からなかった。
彼は一歩近づいた。
止まった。
「いいか?」
彼女は、近づく許可を求めているのだと理解した。
少し間を置いて、頷いた。
彼は寝台へ近づいたが、隣には座らなかった。立ったままだった。
「すべてが簡単になるとは、俺には言う権利がない」
彼は言った。
「簡単にはならない。俺は君たちの土地も、法も、宮廷も知らない。儀式が奪ったものを返すことはできない。俺が、救うためとはいえ奪ったものも」
アステリエルは彼を注意深く見ていた。
「けれど君は生きている」
彼は続けた。
「そして、君が今の君のままでいられる場所が君の家にないのなら、君には別の家が必要だ」
リニが彼を見上げた。
メイも。
ベラはほとんど聞こえるほどに息を止めた。
彼自身、どこへ向かっているのか、言葉が形になり始めるまで分からなかった。
「俺たちの組の一部になれ」
彼は言った。
沈黙。
その後、彼は言い直した。
「違う。組じゃない」
その言葉は小さすぎた。
あまりにもギルド的だった。
あまりにも仕事の言葉だった。
彼はリニ、メイ、ベラを見た。一人ずつ。それからもう一度、アステリエルを見た。
「家族だ」
部屋は完全に静かになった。
彼は、その言葉を初めて口にした。
家族。
組ではない。
部隊でもない。
役割の寄せ集めでもない。
偶然の同行者でもない。
家族。
その言葉は、思っていたより重かった。称号、契約、認識票、王命、ギルドの帳簿より重かった。それはすぐに、多くのものを取り戻し、あるべき場所へ置いた。山を越えて連れてきたリニ。首輪を受け入れ、その後で彼の寝台に来たメイ。初めて必要とされたベラ。そして今、恐ろしい代価で救われ、元の運命から投げ出されたアステリエル。
リニは、その言葉をずっと待っていたのに、自分ではその名を知らなかったような表情で彼を見ていた。
メイは牙を見せるのをやめた。
ベラは胸に手を当てた。
アステリエルはすぐには理解しなかった。
「家族?」
彼女は聞き返した。
「ああ」
「私が誰か、分かっていますか?」
「エルフ王の第三王女だ」
「何が起きたかも」
「ああ」
「それでも?」
彼は少しも間を置かず答えた。
「だからこそだ」
彼女は目を閉じた。
こめかみを涙が伝った。
「私は、あなたたちの家族になる方法を知りません」
「誰も知らなかった」
メイが小さく鼻を鳴らした。
「私はそもそも噛んでた」
「今も噛みます」
リニが柔らかく言った。
「今は選んでる」
ベラが思いがけず言った。
「私も最初は、それが何を意味するのか分かる前に受け入れられました」
アステリエルは目を開けた。
今度は涙があった。
だが空虚ではなかった。
「私には何もありません」
「あなたがいます」
リニが言った。
メイは肩をすくめた。
「それに長い耳。聞こえがいいのは役に立つ」
ベラは少し戸惑いながら言った。
「エルフの知識も、きっと。望むなら」
アステリエルは一人一人を見た。
それから彼を見た。
「私が同意しても、痛みからただ逃げられるわけではないと分かっていますか?」
「ああ」
「私は覚えているでしょう」
「ああ」
「時々あなたを見て、祭壇を思い出すでしょう」
それが一番重かった。
彼はゆっくり頷いた。
「ああ」
「忘れろとは言わない?」
「言わない」
彼女は手で顔を覆った。
肩が震えた。
美しくはなかった。
歌のようでもなかった。
ただ、死ぬのをやめた人間が、ようやく泣き始めただけだった。
リニが最初に彼女へ近づいた。
寝台の端に座り、自由になっている手をそっと取った。メイがその後に続いた。不器用に。牙や喧嘩ではなく、どう慰めればいいのか分からないように。ベラは枕元に立った。大きく、強く、静かに。
アステリエルは長く泣いた。
それから囁いた。
「テリ」
彼はすぐには分からなかった。
彼女は顔から手を離した。
「家では……時々、テリと呼ばれていました。もしあなたたちと一緒にいるなら、そう呼んでください」
リニは涙の中で微笑んだ。
「分かりました、テリ」
メイが頷いた。
「短い。便利だ」
ベラが静かに言った。
「ようこそ」
テリは彼を見た。
「同意します」
彼は頭を下げた。
王に対してではない。
彼女の選択を真剣に受け止める者として。
「なら、君は俺たちと一緒だ」
ギルドからの報酬は、十分すぎるものだった。
リッチ討伐。
儀式の阻止。
街の救済。
犠牲者を生きて取り戻したこと。
市政官も自分の取り分を加えた。ギルドも加えた。神殿も、どうやら壁の下に未完成の死霊術の魔法陣が残ることを非常に望んでいなかったらしく、金を出した。北壁のそばに倉庫を持つ商人たちも、追加の硬貨袋をまとめて出した。ルシアが詳細を抑えようとしても、儀式の規模についての噂は速く広がったからだ。
ルシアは、いつもの乾いた冗談なしに報酬を渡した。
ただ、こう言った。
「あなたたちは、求められ得る以上のことをしました」
「できたことをしただけだ」
「時々、それは同じことです」
彼女は彼を少し長く見た。
その目には、以前にも彼が気づいた、あの奇妙な優しい羨望がまた浮かんでいた。今はさらに強くなっていた。
金への羨望ではない。
名声への羨望でもない。
危険への羨望でもない。
彼らへの羨望だった。
リニが左に立ち、メイが右に立ち、ベラが少し後ろに立ち、テリがまだ青白い顔で、他人のマントに包まれ、自分がこの輪の外ではなく内側にいることをまだ信じきれていないようにそばにいる。その在り方への羨望だった。ルシアは、ほとんどの者よりよく彼らを見ていた。彼らが互いをどう見るか。命令なしでどう位置を取るか。彼の言葉をどう受け取るか。彼が一人一人に対してどう責任を持つか。
そして、おそらく彼女は理解していた。自分も、受付台の向こう側でも、帳簿のそばでも、送り出し迎えるだけの立場でもなく、その輪の中にいたいのだと。
受け入れられた者として。
身内として。
彼女はよく顔を保った。
とてもよく。
職業的に。
だが完璧ではなかった。
「あなたたちには、もう少し広い場所が必要になりますね」
ルシアは財布を渡しながら言った。
「ああ」
「全員で泊まれる部屋は、もう宿では見つからないでしょう」
「俺も考えていた」
「それで?」
彼は財布の重さを確かめた。
それから、自分の女たちを見た。
最初に理解したのはリニだった。
「家、ですか?」
メイの耳が動いた。
「丸ごと?」
ベラが瞬いた。
「買うのですか?」
テリが静かに繰り返した。
「家……」
その言葉は、彼女の口ではほとんど痛みのように響いた。
「ああ」
彼は言った。
「どうやら、その時らしい」
ルシアがかすかに微笑んだ。
「ひとつ、心当たりがあります」
「当然、あるんだな」
「役に立つことを知っているのが、私の仕事です」
「何が問題なんだ?」
「街外れです。広場から遠い。少し荒れています。職人の家だったところで、作業場用の増築があります。主人が亡くなってから一家は出ていき、相続人たちは直す気がなく、早く売りたがっています。あなたたちに必要なものより大きいでしょう。でも広さの割に安い」
「なぜまだ売れていない?」
「屋根の修理が必要で、庭は草だらけ、裏壁が少し沈んでいます。それに、あの大きさの家を欲しがる人は、たいていもう少し良い地区を望みます」
彼は仲間たちを見た。
メイはすでに露骨に笑っていた。
「庭はあるのか?」
ルシアが頷いた。
「あります」
「訓練用に?」
「瓦礫をどければ」
ベラが静かに尋ねた。
「壁は丈夫ですか?」
「主要な壁は」
リニが聞いた。
「部屋はどれくらいありますか?」
「十分に」
テリは何も尋ねなかった。
ただ、マントの端を握っていた。
その日のうちに、彼らは家を見に行った。
それは本当に荒れていた。
アステルの外れ、古い内道と小川に近い場所にあった。ギルドまでは望むより長く歩くことになるが、その代わり周囲はずっと静かだった。石と木でできた二階建ての家で、傾きかけた増築、小さな中庭、草だらけの庭、古い井戸、小屋、補強が必要な壁があった。屋根はところどころ雨漏りしていた。窓は修理が必要だった。中は埃、乾いた木、鼠、そしてずっと前に去った暮らしの匂いがした。
だが、部屋があった。
たくさん。
一階には大きな共用の部屋。炉のある台所。訓練室か作業室にできそうな小さな広間。二階には寝室と小部屋がいくつもある。屋根裏。装備を保管できる場所。中庭では、ベラが盾を扱い、メイが刃を振り、リニが防御回路を置けば魔法の訓練ができる。テリは、ただ生き延びること以外の何かを再び望めるようになった時、何をするにせよ、そこに場所がある。
「買う」
メイが言った。
「まだ値段も知らないだろ」
「買わないなら、腹立ちまぎれに家の角を噛む」
ベラは石壁に手を滑らせた。
「補強できます。ここの石組みはいいです」
リニは共用の部屋の中央に立ち、窓から入る埃っぽい光を見ていた。
「静かですね」
テリは最後に入ってきた。
ゆっくりと。
彼女は敷居のところで止まった。あまり深く踏み込むことを恐れているようだった。
彼は近づいた。
「どうした?」
彼女は静かに言った。
「私が中へ入ったら、本当に、あそこには戻らないという意味になります」
「必ずしも永遠にとは限らない」
「いいえ。永遠です。いつか父に会えたとしても、エルフの地へ戻ったとしても、私はもう以前の場所へ以前の私として戻ることはありません」
彼は反論しなかった。
テリは一歩進んだ。
そして二歩目。
家の中へ入った。
契約はすぐに終わった。
あまりにもすぐに。
売り手が、買い手の気が変わることを恐れていたからだ。ルシアは書類、負債の確認、街の記録、鍵の受け渡しを手伝った。彼女は落ち着いて、職業的にそれをこなしたが、すべてが終わり、鍵が彼の掌に置かれた時、その視線がまたわずかに揺れた。
「おめでとうございます」
彼女は言った。
「これで『死の静寂』には住所があります」
「ほとんど脅しみたいに聞こえるな」
「ご近所にとっては、そうかもしれません」
メイが牙を見せて笑った。
「私たちは良い隣人になる」
ルシアは彼女を見た。
「今ので不安になりました」
新居入りは奇妙だった。
普通の意味での祝いではなかった。
客もいない。
音楽もない。
きれいな料理もない。
自分たちの家での最初の夜は、埃、包み、買った毛布、宿から持ってきた食べ物、数個のランプ、道具、桶、布切れ、そしてこれが本当であるはずがないという感覚の中で過ぎた。
メイはまず家中を回った。窓、扉、庭、小屋、屋根裏、屋根、裏壁、地下室まで確認した。その後で宣言した。
「地下は鼠の匂いがする。でも死者の匂いはしない。まずは良い」
ベラは庭の壁を確かめ、大きな出費なしに補強できると言った。
リニは入口に小さな防御回路を慎重に置いた。戦闘用ではなく、ただ警戒するためのものだ。
テリは共用の部屋の炉のそばに座り、マントに包まれ、光を怖がらない方法をもう一度学んでいるように火を見つめていた。
彼は部屋の中央に立って、鍵を手にしていた。
鍵は単純だった。
鉄製。
少し錆びている。
重い。
そしてなぜか、いくつかの王家の報酬よりも大事に思えた。
「さて」
彼は全員を見回して言った。
「どうやら……」
言葉が詰まった。
リニが彼へ顔を向けた。
メイが鞘をいじる手を止めた。
ベラが顔を上げた。
テリが火からゆっくり視線を移した。
彼は息を吐いた。
「俺たちは、家にいる」
その言葉の後の静けさは、戦いの後の静けさとはまったく違った。
死んだものではない。
生きている。
慣れない静けさだった。
俺たちは、家にいる。
すぐには誰も何も言わなかった。
その後、メイが最初に近づき、肩で彼の脇腹を軽く突いた。
「家が埃っぽい」
「直す」
「屋根が漏れる」
「直す」
「庭が伸び放題だ」
「それも」
「肉が十分にない」
「それは重大だな」
リニが静かに笑った。
ベラが微笑んだ。
テリでさえ、ほんの少し。
その後、彼は一人ずつ近づいた。
リニには、髪に掌を通した。
「いい娘だ。扉の結界はまっすぐだ」
彼女は目を閉じた。
「ありがとうございます、師匠」
メイには、銀色の耳の間を撫で、指の間に耳を通した。彼女は満足そうに目を細め、隠そうともしなかった。
「いい娘だ。街の衛兵よりよく家を調べた」
「当然。私はもっと優秀だ」
「反論しない」
ベラには。
「いい娘だ。明日は壁から始める。お前と同じように、あの壁も保つようになる」
ベラは赤くなった。
「ありがとうございます、マスター」
テリは、戸惑った痛ましさを込めて彼らを見ていた。
嫉妬ですらなかった。
むしろ問いだった。自分もいいのか。権利があるのか。早すぎないか。あまりにも多くを受け取りすぎではないか。
彼は最後に彼女へ近づいた。
炉のそばで止まった。
「いいか?」
彼女は理解した。
目が潤んだ。
短い間の後、彼女は頷いた。
彼は慎重に掌を彼女の頭に置いた。最初はほとんど触れないほどに。彼女が離れられるように。
テリは離れなかった。
むしろ、ほんのわずかに自分から寄った。
「いい娘だ」
彼は静かに言った。
「君は生き延びた。そして、家にたどり着いた。」
テリは両手で顔を覆った。
それでも、離れなかった。
リニが彼女のそばに座った。
メイは自分の火を見つけた獣のように、炉のそばの床へ座り込んだ。
ベラは盾を壁に立てかけ、一日で初めて肩の力を抜いた。
彼も座った。
アステルの外れにある、埃っぽく、荒れていて、大きすぎる部屋の中で。
直さなければならない屋根がある。
補強しなければならない壁がある。
片づけなければならない庭がある。
そして、痛みと、力と、奇妙さと、希望をそれぞれ持ち込んだ女たちがいる。
炉の火がぱちぱちと鳴っていた。
窓の外ではアステルが暗くなっていく。
どこか遠く、ギルドでルシアはきっと帳簿を閉じ、顔を保ち、自分がただ仕事ぶりを評価されるだけではなく、ただ報告を待たれるだけでもなく、輪の中へ迎え入れられるとはどういうことかを考えていないふりをしているだろう。
いつか彼女も、自分が何を望んでいるのかを認めるかもしれない。
だが、今日ではない。
今日、「死の静寂」には家があった。
今は、それで十分だった。




