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「ジュリアン第二王子殿下、残念ながらそちらの令嬢は紫ではなく、緑に合わせてもベリーマッチングなのですよ?」
「ブルーノ殿!」
敢えて侍従殿とは呼ばない。緑は余計だが、今はタイミングの良い助けには違いない。
「あ〜やっぱり君にはライバルが多いな。それにきっとうちの国に来たら、あれだけのダンスを踊れるしモテモテだな!」
まさかダンスの腕前を見込まれてのお誘いなのか?
だったら早急にモネを仕込んでやるが?
もしくは鞭はどうだ?この世界の男は案外、鞭好きが多いぞ?
モネも鞭使いだ。そこはどうなんだ?
「ダメよ。そこのお嬢ちゃんは、あなたの国でコサックダンスは踊らせないわ!」
やっぱりコサックダンスっていう名前なの?ってダビデ夫妻登場!
「そのお嬢ちゃんはきっと水色にもベストマッチングだわ。だから紫も緑も出番は無しよ。ちょっと!お嬢ちゃん、送ったドレスを何で着てないの?」
「全く、色んな所で浮気をしてますねぇ、あなたという人は…」
侍従!なんでそこで溜息?
「なるほど!さすがダンスの名手だ。私の王族の身分だけでは不足か?」
だけど話が微妙に噛み合ってない。このままでもいいかな?
「わ〜エンジェルちゃん。ジュリアン、私も仲間に入れて?」
ドピンクがキタ!そして私はチョコパイのマーク違う。
「確かにエンジェルに似てるな〜。この小作りなところとか…」
どうせ私はこの世界ではチッコイよ〜だ!
ふんっエンジェル、ドンと来い!だ。
だけど、この一年で少しは身長が伸びたんだぞ!
「エンジェル、大丈夫ですよ。あなたはまだ成長期ではないですか」
15歳の乙女もまだ成長期か?そろそろ16歳にもなるが?
「エンジェルって何?」
「さあ?でも可愛いものの名前なのでは?響も可愛いではありませんか」
侍従!知らなのに、人のことエンジェル言うな!
私の前世の父はアメリカではマイケルだったが、父の実家ではミヒャエルって呼ばれてたんだぜ!大天使様だ!
「エンジェルはうちの国の遺跡の壁画なんだよ」
「そう。ちっさい子達なんだけど悪魔と戦う強い子なの」
やっぱり前世の天使と似てる?
「なるほど沢山いるのですねエンジェルが…生意気な子以外もいますか?」
「生意気でも良いじゃない。可愛いわ。一つ欲しいわね?」
犬猫みたいに言うなーっお前がミケだろ!
それに遺跡の壁画って言ってたぞ!
「エンジェルは実在するのか分からないんだ。なんせ遥か昔の遺跡の壁画だ。今では神話の域だな」
「そうね。遺跡以外、当時の文献などほとんど無いしね」
「姉上は我が国の遺跡研究の第一人者なんだ」
やっぱり、その独特のセンスは常識人じゃない気がしてた。でも常識で計れない知識人なんだ。
「プリシラー!!」
その時、我が国の第二王子殿下が、私に駆け寄って来て背中に隠れた。
「君のドレスの後ろに隠してもらう約束だっただろ!なのに次から次に休憩も出来ない!」
「それが王子の定め」
「おっ突き放しましたね?私よりも残酷だ」
「ブルーノ殿もダンスに加われば、王子の負担も減るかもよ?」
などと言っているうちにモネ達、令嬢軍団がやって来た。
「プリシラちゃん、第二王子殿下が逃げて来なかったかしら?」
「あなた方がお探しなのは、どちらの第二王子殿下ですか?」
気分は “金の斧、銀の斧” だ。
「髪が紫の王子ですか?それとも瞳が紫の王子ですか?もしくは両方?」
『両方よ!』
どうやらさっきのダンスは時効らしい。
私はさっさと二人の第二王子達を令嬢達にくれてやる。
正直者には全部、差し上げるのがお約束だ。
「今なら特典に、侯爵令息でもある第一王子殿下、筆頭侍従が付いてきます」
当然サービスもしとかないと。
「もらっとくわ」侍従も売り切れた。
「まいど!」私は周囲がスッキリして満足する。
「なかなかの手際だわ。エンジェルちゃん」
ミケランジェロさん?私はエンジェル違うぜ?
「今のは金のエンジェル、銀のエンジェルね?」
それはチョコボール!




