↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女は無理がある?!〜魔法の呪文をヘビメタにのせて♪〜  作者: 朱井笑美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
79/107

79

 翌日、プリシラは鍛錬の時間よりも早起きして砦の方に向かう。

 途中で川にも寄って川沿い付近を眺めるが、魔物が潜んでいる気配もない。朝日も徐々に顔を出して水面もキラキラと輝き始める。


 早春の少し肌寒い中、砦の演習場に到着すると騎士達がワラワラと出始めて、先に来た者から準備運動を始め出した。

「おはようございま〜す」プリシラは皆に挨拶する。


「プリシラちゃん、こっちに来たのか?伯爵家の鍛錬に加わるかと思ったよ」

「私もいずれ騎士団に入れてもらう予定ですから」

「魔法師じゃないのか?お父上と同じ魔法騎士になるのかい?」

「多分、魔法師かな〜。でも体を動かすのは好きなので」

「そうか。でもプリシラちゃんは光属性だから、地方に配属はきっとないな」


「そうですねぇ。でも呼ばれたらいつでも遠征しますよ」

「ハハハッ良い子だなぁ」皆に頭を撫でられる。

 やっぱりお子様扱いだ。だけど実はそれが案外居心地が良い。


「皆、おはよう」

「殿下、第二王子殿下、おはようございます」

 殿下もこっちに来たんだ。


「プリシラ嬢、おはよう」

「おはようございます。第二王子殿下もこちらにいらしたんですか?」

「ああ。私もいずれ騎士団に属して討伐に加わるから」

 なるほど。


 こっちに加わる建前も同じなら、伯爵家に加わることの面倒臭い気持ちも同じか〜。

 同じ穴のムジナの二人で騎士団に加わって体を動かしていると、侍従殿が「令嬢、そろそろ小侯爵様が王都に戻られる時間になりますが、お見送りは宜しいのですか?」と聞いてきた。


「大丈夫です。王都でまた会えますし」

 イノの見送りは要らんだろ。

 きっとモネ達が丁重に見送ってくれるはずだ。


「令嬢は昨晩の晩餐にもお見えになりませんでしたし、小侯爵様のご機嫌が一層、悪くなりますよ?」

 知るか!と思っていたら「プリシラ!」とイノが砦の演習場に現れた。


「小侯爵様?おはようございます」

「酷いな〜君は!私は今日、帰るのに見送りもしてくれないなんて!」

「また直ぐ王都で会えるじゃないですか」

「私のハニーは何でこんなにツンデレなの?」

 いやツンはあってもデレは無いから!


「小侯爵様、令嬢は反抗期でございますよ?」

「そうだったな。ではなプリシラ!ナッツもまたな」

「はい。お気をつけて」

 第二王子殿下も、なぜかイノの見送りに加わっている。


「やっと、面倒なのが一人消えたって顔をなさっておいでですね?令嬢」

「侍従殿!今はまだ鍛錬の途中です!」

 図星を言われて、プリシラの木刀を握る手につい力が入る。


「ハイハイ。頑張って下さい」

 そう言って侍従は下がるが、プリシラの心臓は微妙にバクバクだ。そんなに顔に出してたか?

 隣で殿下が笑っている。おのれ!


「第二王子殿下、勝負だ!」

 プリシラが殿下に向けて木刀を構えると、演習場の騎士達が二人を囲んで盛り上がる!

「ええっ!いいのか?」


 殿下はプリシラの急な挑発に動揺なさっているが、本気でかかってきて欲しい。

 昨日からのストレスをぶつけたい気分なのだ。


「アーノルド様、令嬢は学校内では、外見で一番油断してはならない人物ですよ。兄君が仰っておりましたよ」

「分かった!」

 第一王子そんなこと言ってたの?分かってるじゃん!


「ヤアッ!」プリシラは先手で木刀を素早く振り下ろす。

 さすが王子だ。剣を受け流す姿勢から、ちゃんと小さい頃から剣の指導を受けているんだなと分かる。

 でもプリシラだって3歳頃から握ってきたのだ。


 もういっちょ「そりゃっ」

 また受け流されたが、殿下は私の次の出方を観察してるんだな?

 反撃のタイミングを狙ってる。


 あ〜本当に、アーモンドによく似ている。

 殿下は間もなく15歳、ちょうどお互いのハイスクールが別れて、サヨナラした時のアーモンドと同じ歳だ。

 その一年後、私は亡くなった。


 あなたはきっとニュースで知ったよね?

 大物ヘビメタロック歌手の事故死だもの。しかも飛行機事故だ。

 地球上を駆け巡るビッグニュースになったはずだ。


 少しは悲しんだ?

 あなたとの約束を果たせなかった。

 私もジュリアードに行きたかったよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。