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魔法少女は無理がある?!〜魔法の呪文をヘビメタにのせて♪〜  作者: 朱井笑美


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 次の日の朝、プリシラは聖女の杖を見ながら考える。

 前世の母が見ていたアニメのヒロインは、変身する時にこのステッキを使ってなかったか?しかし王女殿下は魔法のコントロールに使っていたのだという。ということはハリー○ッターの杖のように、呪文を唱えてステッキの先から魔法を出すのではないか?


 この世界の魔法なら杖から魔法陣だ。

 呪文で魔法陣を構築し、魔法陣が魔法を発動するからだ。

 試しに何か魔法を使ってみるか…プリシラはステッキを握って何の魔法にしようか考える。

 にしてもこのデザインはどうにかならないだろうか?


 プリシラの外見は丸顔に大きな目、鼻も口も小作りで可愛い。

 14歳だが童顔だし、背も低いので12歳くらいに見えるらしい。

 それって小学生じゃん!って思うけど、外見的にはこの魔法少女のステッキは許される。


 そうだ!朝の鍛錬後、ペルセウスの世話がある。

 ペルセウスに見せてみよう!ペルセウスはすっかり頼もしいプリシラの相棒だ。それに勘が鋭い。ペルセウスであればステッキにどんな反応をするだろうか?


「ペルセウス〜見て見てぇ魔法の杖をもらったの。どう思う?」

 ペルセウスはチラッと杖を見て目を見開くと、プリシラに頭を擦り付け始めた。おねだりの仕草だ。


「ええぇっ、この杖が欲しいの?ダメだよ〜魔法に使うんだから。あぁでも、もし何も起こらなかったらあげようかな。いや!これ我が家の家宝だからダメじゃん!」


 でもお前もこれが好きなの?何で?とペルセウスと戯れていると、自分の馬の世話に来た兄が「プリシラ、おはよう。ペルセウスの世話をしていたのか?」と近づいて来た。


「お嬢様、坊ちゃまも、おはようございます」

 夜勤明けの厩番も眠そうにやって来た。

 

 兄は、私から杖を奪おうとするペルセウスを見て「お前見る目あるな?」と目を細めている。マジでっ?!

 だけど、そんな家宝になるような聖女の遺物をお馬さんにあげませんてば。


「お兄様、これから杖を試そうと思って」

 とプリシラは杖を右手で無意識にクルクルッと回した。するとその時、杖が「シュルッ」と伸びて、プリシラの手の中でバトンになった。

 プリシラは驚きで目を見張り、同時に右手に握る変化した物に目を凝らす。


「えええっ!?どういう事?」

 バトンに変化したステッキに目を疑うが、握った場所から何だか力が漲ってくる気がする。

 もしかして、もしかして…これ魔力?

 プリシラは、回復魔法をそのまま眠そうな厩番にかけると、厩番の体に魔法陣が「ドカン」と弾けて光る。


「おっお嬢様!たっぷり10時間寝て起きた後の爽快感だっ、それに昨晩ペルセウスに噛まれた時の、右手の歯型が消えてる!他の傷ももしかしたら!」

 と厩番は大喜びして一礼して、一目散に宿舎に戻って行った。

 私は驚いて兄と顔を見合わせた。


 今のは簡単な回復魔法で、傷は消えない魔法のはずなのに…凄い威力じゃない?!

 ‥‥それにしてもペルセウスが噛んだんだ…ゴメンネ。

 それからバトンは直ぐに杖に戻った。


 その後、兄も杖を握ってみたり、同じように回してみたりしたが杖は全く反応しなかった。

 その時の兄の絵面はノーコメントでヨロシクだ。

 

 兄はガッカリしていたが、朝食時に家族に今朝の状況を報告したら食後に修練場で、皆と共に試してみる事になった。

 しかし聖女の杖は、やはりプリシラにしか反応しなかった。

 それに回さないと形状も伸びないし魔法も使えない。

 まさかのバトントワリングだ…。


 ステッキの姿は携帯用なのか?!

 お父様!早く王宮での続情報求む。

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