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やっぱり今回もポールさんの体を治した時と同じ、上級回復魔法だな。
病院ではピアノだったけど、ギターモドキでも散々練習したから大丈夫!お陰で厩番達が全員10歳近く若返っていた気がするし、ペルセウスのブチも少し薄くなっていた。
ん?美白効果もあるのか?今はどうでもいいか。
直ぐに余計な事を考えちゃうな。
気を取り直して、さあ行ってみよう “悪魔が来たりて” だ!
おサメのジョージの登場音楽から始まって「ヘルプミー、ヘルプミー」
「!」ピアノ伴奏、着いてきてる!?
侯爵令息、一度、聴いただけなんじゃないの?
もしかしてあっちの病院にもストーキングしてた?まさかね。
でも彼はこの曲をどう思って弾いているの?今、エクソシストが悪魔と戦ってるとこなんですけど…しかも悪魔に負けちゃうし。
わっ!最後のバーン!バーン!とピアノを叩くとこまで寄せてきてるって、いかん!呪文に集中だ。
「さあダビデよ〜回復せよっ!」
あちゃ〜本名はミケランジェロだ…演奏終わったけど、どうだったかな?
演奏後、現場はいつも通りシーンとしている。
今回、目に見える病人も怪我人もいないから‥‥‥
「わっ!何このギャラリー?!」
「やあプリシラ、今回の演奏も素晴らしかったよ。そのギターモドキとやらは素晴らしい楽器だな?」
「殿下!そうじゃない!何でこんなに?いつの間に人が一杯」
「あ〜せっかく君が演奏するから、観客(病人、怪我人)が少ないのは、もったいないと思ってね。侯爵に伝えて近隣の病院や町からも集めといたよ。相変わらず演奏中は集中して周りが見えないんだな。討伐中に使うのは危ないな」
「殿下!殿下!ちゃんと効果はあったのかな?!」
「自分で見るんだな」
侯爵家の中庭に集まった人達を見ると、皆、ワイワイと嬉しそうに話をしている。
中には涙を流して抱き合っている人もいるから、良かったちゃんと魔法が効いたんだ!
「プリシラーッ!!」
ポールさんが屋敷から飛び出て来た。
「ポールさん?」
「二日酔いが治るどころか、めっちゃ身体軽い!だけどなぜか鼻水が出る…」
それは窓全開だったから回復の後に風邪ひいたんだよ。
この場の人は何かしらの影響があったみたいだけど、残念ながら本命の回復は分からない。
目に見える病やケガじゃないからね。
あ〜でもこれで任務完了でいいだろうか?
私達は今日はゆっくりして明日の朝、王都に戻る事になった。
その日の午後は、病やケガが治った人から沢山のお礼の品や魚とかお菓子などが、侯爵家に届けられて、ちょっとしたパーティになった。
「何で酒は無いんだ?」
「プリシラへのプレゼントだからだろ?」
「そっか!だからヌイグルミとか…あ、これ可愛いなデッカいリボンだ」
「でしょう?可愛いから着けてあげるって言ってるのに、プリシラったら嫌がって」
「これは?これ良いじゃないか、毛糸のパンツのお尻がクマか?」
「こっちの方が可愛いのよ。ほらっ毛糸の帽子にウサギさんの耳が付いてるの」
「ね!プリシラ、これかぶってよ!かぶってみて絶対可愛いって」
プリシラはもうずっと無表情で無言だ。
ふんっどうせ私は見た目が小学生ですよ〜だ!
だけど小学生だって、もうウサ耳の帽子はかぶんないぜ?ってこれ色違いもある!
「黒!」
「おっ?どうしたプリシラ?生き返ったか?」
「黒はきっと殿下のだ!ホラッ」
と殿下に「スポーッン」とウサ耳帽をかぶせてみる。
『!』
「なんて!なんて尊いお姿!」
セザンヌとキリコを始めとした女性陣が萌えている。
ちなみにダビデはまだ自室に籠城中だ。
「深くかぶれば耳まで隠れて温かいな」
殿下は意外と気に入ったようで、そのままかぶっている…。
「ほらプリシラちゃんも」
キリコが私に白のウサ耳帽子をかぶせようとしてきたので、抵抗する前に言っておく。
「白は兄にお土産で持って帰ります」
「キャー!!」
想像したのかキリコは鼻血を吹いて倒れた。そこまでか…。
「青は令息のですよ」
「えっ?マジで温かいの殿下?」
オマエもかぶる気か?この世界の男はユニセックス好きか?
「他の色は?」
ポールか〜木こりは緑か?
「ポール様は赤ですわ」
モナリザ姉妹!この双子は火属性で赤毛だ。
斧に炎をまとわせて戦うらしいから恐ろしい。別にいいわ。赤はくれてやる。
「ピンク…」
セザンヌを見ると「私は雷なので黄色にします」って黄色を奪っていった。
「本来、緑は風属性のレイノルド殿下のお色ですが、殿下は黒を頂戴しましたので緑は私が」
「侍従殿も風なの?」
「はい。私はあまり魔力が強くありませんので、よく水属性と間違われますが」
残るはピンクと紫…。
「プリシラは要らないのか?」
「要りません!」
「だったら弟と妹に持って帰る」
お〜殿下!お土産がそれでいいの?
「そうですねぇ。王女殿下はピンクがお好きですし、第二王子殿下の瞳は紫ですから良いのでは」
第二王子殿下の瞳は紫なの?同じ風属性じゃないんだ。
でも紫って…。




