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魔法少女は無理がある?!〜魔法の呪文をヘビメタにのせて♪〜  作者: 朱井笑美


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 それからトントン拍子に話は進んで、私は勅命から2日後に侯爵領に行く事になった。もちろん殿下もご一緒だ。彼はほぼ私のお目付け役みたいなものだ。


 他の生徒会役員達も自分の家の領地を守る為に、それぞれの領地に戻られるそうだ。

 ルーズベルト先輩だけは王都に残るらしい。今度、冬休み明けにでもルーズベルト先輩に直接聞いてみてもいいかな〜?

「何で殿下の代わりに婚約したんですか?」って。

 ダメか…私なんて全く無関係な立場だしな。

 侯爵領の件が片付いたら自分でも考えてみようっと。

 あ〜やる事いっぱい!


「プリシラ、明日の早朝、第一王子殿下が馬車で侯爵令息と迎えに来てくれるそうだ。令息は馬だそうだが」

「お兄様、私も自分の馬で行っちゃダメかな?」

「父上の許可は?」

「あ、え?多分、反対しないと思うけど。侯爵領も伯爵領(うち)とあんまり距離は変わんないし」


「だが移動中も魔法の練習するんじゃないのか?馬で移動しながら覚えられるのか?」

「あっ!そうだった〜でも殿下も馬車で行かれるの?」

「今回は討伐じゃないだろう?」

 そうなんだよ。殿下も移動中に練習してもいいって言ってたかも。


 なんか最近の私って抜けてる事が多過ぎるな〜。

 呪文の詰め込みすぎかな〜?春から一気にやり過ぎたかも。

「じゃあ明日は寝坊するなよ!」

「…はぃ」つい返事の声も小さくなる。

 私、色々と大丈夫かなぁ?



「プリシラ、聖女の杖は持ったの?」

「うん」

「これ、色々症状別のお薬だから」

「うんありがと」

「これはお弁当ね」

「それ要るのかな?」

「そうか〜じゃあオヤツは?」

「オヤツはいる」


「あとはプリシラ!頑張るのよ!」

「え?うんもちろん。川が浄化されたら下流の地域も助かるって言ってたし」

「ちょっと!違うわよ」


「お姉様?」

「殿下でもイイけど、侯爵令息も凄い人気者でしょう? “氷の貴公子”!」

 それスケート選手のふたつ名みたい。ん?そっかそっちは “氷上の貴公子” か。でも確かに彼は見た目にも氷の貴公子だわ。


「殿下の年は当たり年よね〜。私の学年はダメダメだわ。ハズレばっかり」

「昨年の生徒会のメンバーは?」

「そんなの第一王子殿下に霞んで見えなかったわよ。しかも私が入学した年はお兄様が生徒会にいたのよ?あの人それだけでモテてたわ。笑っちゃうでしょ?」


「…ノーコメントで。でもお姉様って案外、面食いだったんだ?」

「そうよ。結婚するなら顔は重視よ!」

 だったらイノとかお勧めじゃん?なんて思っていたら「プリシラ!殿下が間もなくお見えになるわよ。お出迎えなさい!」と母に言われて姉と一緒に表に出る。


「やあプリシラおはよう!それっ伯爵家の制服か?可愛いな?おっと!女性用だけじゃない伯爵家の騎士服自体のデザインがオシャレなんだ!スゴイなぁ」

 馬を引いて挨拶してきた侯爵令息に褒められた。


 侯爵令息も侯爵家の騎士服かなぁ?

 デザイン云々より彼は何を着てもイケている。前世、○マムラも彼が着るなら○ニクロだ。

 ん?どっちもファストファッションか?でも前世のオシャレニューヨーカーは○ニクロを粋に着こなしてたんだぜ?

 前世の住まいがあったロングアイランドの、付近のモールには日本並みに、どこも店舗が入ってたし。


 でも父は○マムラのフェイクレザーの革ジャンを絶賛してたけど。

 母の地元の○マムラを貸切りにしていた前世が甦ったところで即現実に戻る。

 第一王子殿下が馬車から現れたからだ。


「プリシラおはよう。そうか騎士服なんだな」

 討伐じゃないとはいえドレスとかでは行きませんから!


「第一王子殿下おはようございます。主人も息子も、すでに王宮に出仕しましたので、当主に代わりまして私からご挨拶を失礼致します」

「いや、夫人も早朝からわざわざ挨拶に済まないな。伯爵にも令息にも、こちらこそ世話になっている。令嬢は必ず大事なく預かる故、安心して欲しい」


「伯爵夫人、この度は我が領の些事で、ご令嬢の力をお借りする事をお許し頂きお礼申し上げます」

「いいえ、娘がお役に立ちますなら幸いですわ。自分の事は一人で出来るよう躾けておりますので、道中ご迷惑はお掛けしないはずですわ。どうぞ宜しくお願い致します」


「第一王子殿下、侯爵令息、おはようございます。妹をどうぞ宜しくお願い致します。それと宜しければこちらをお持ち下さいませ」

 姉はお二人にハンカチを渡している。私も家族も持っている物だ。


「これは?」

「私が親しい者に、ただお配りしている物ですわ。お二人ならきっと沢山お持ちでしょうけど」

「いやありがとう」

 二人共とりあえず素直に貰っているが、それが正解だぞ〜。


 プリシラも馬車に荷物を積み終わったのを確認して、自分も馬車に乗り込む。

 王家の馬車はクッションがフッカフカだ!

 私がフカフカを堪能している間にとうとう馬車は出発した。

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