第13夜
その日からの実戦訓練で少しずつではあるがチームワークが出来てきた。
だが、やはり僕が足を引っ張っているのがわかる。元々霊感0だった僕に(無理矢理)霊力を渡した祖父がすごい。
そして、阿比王が来ないことだ。
「阿比王は今日も来てないか」
阿比王がいてくれたらどれだけ助かることか、最近妖怪に襲われる確率がだんとつ多い僕らのチーム。これについては亜矢椿先輩も少し、嫌、かなり怪しんでいた。
「おかしいな」
「何がですか?」
「妖怪達に遭遇することが多い。私の時でもこんなに大量の妖怪達に襲われることはなかったのだが……」
亜矢椿先輩の言葉に瀧月君は疑問に思ったみたいだ。それに亜矢椿先輩は律儀にも答えを返してくれた
「……これ以上は危険だな」
「えっ!?何でですかッ!?」
「これ以上敵に出くわせば皆、倒れる。霊力とていつ尽きるかわからんだろうが」
これ以上の戦闘は僕ら自身が無理だと判断した亜矢椿先輩は、僕ら全員に神陰学園に帰ることを提案した
そして、僕らは帰ろうとした時だった
「あっ!」
そこには鬼がいた。
ただ、鬼は鬼でも小鬼が複数
「ギギ」
「ギィャハハハハ」
まるで選別でもするかの様にコチラを見ている
「これって……」
「何で鬼が……」
「チッ、もう霊力もギリギリって時にッ!!」
「まだギリギリじゃねぇー馬鹿タレがいるだろ」
亜矢椿先輩の言葉に返す声があった。僕らは声がした方を振り向く、その先には樹の枝の上に仁王立ちをしながらコチラを見ている阿比王がいた。
「阿比王ッ!!」
「折角お前の為に毎回連れてきてやったんだ有りがたく思え」
ビシッ!!
僕は石化するしかなかった。今までの妖怪との遭遇は全て阿比王によってさせられていたことだったのか……
「ヒッ!」
美咲さんの声で現実に戻ると小鬼達が一斉に遅いかかってきた
「クッ!」
「連れて来ないでよぉぉおぉぉおぉ!!」
そう叫んだ僕は何も悪くない
悪いのは阿比王なのだから……




