90、巨大兵器の護衛
ズシンと研究所を守った巨大ロボ、フェオウルペオースが2人の目の前に投下される。
「これって2人で乗れないのか?」
「むり、1人用だし、仮に乗れたとしてもやれること無いし、そんな事より足回り守って欲しい、足回りに取っ手あるから、それを上手く使ってくれ」
リダはそう言うと、巨大ロボに乗り込む。
「ワープするように乗っていったな、じゃあ足元失礼と……」
ナナサカはエアバイクから降りて、巨大ロボ、フェオウルペオースの足に付いている取っ手に掴む、メンテナンス用の取っ手なのだろうかとナナサカは考える。
すると巨大ロボ、フェオウルペオースは巨大怪獣を生み出す巨大鳥居に向かって歩き出す。
「うおお!?」
歩く事にナナサカに強烈な振動が伝わる、操縦席にいるリダはバランサーや振動吸収の機能で揺れは感じないが、足にしがみついているナナサカにはガッツリ振動が伝わる。
「リダ! もう少し振動出さず歩けないの!?」
「え!? あーーすまん! 無理、この巨大ロボにそんな機能ない、と敵が巨大ロボに反応してきているから対処お願い!」
ナナサカは通信機越しにリダに要望を伝えるが、却下されて、仕事を放り込まれる。
「しゃーーねーーな!」
ナナサカが前を見るとそこには先程倒し損ねた様々な種類の巨大生物達が巨大ロボに向かって近づいてくる、ナナサカの目には危険だから先んじて破壊しようとしているように見えた。
「さて、お前らからしたら大したことないミサイルを撃ってくる存在に見えているのだろうが……所詮ミサイル火器は戦い慣れてない兵士が簡単に一定の戦果を上げる為の武器だ、反面どれだけ兵士が強くなっても火力は兵器依存になる、だがここからは……ミサイルと同じような火力だと思うなよ」
「ナナサカ、カッコつけたいのは分かるけど来てるぞ!」
「はいはい、妖刀と俺の腕による切断の切れ味見せてやる」
リダの言葉にナナサカは巨大ロボがまた動くと同時に、巨大ロボの足を蹴り、巨大カニに向かって突撃する。
手には何時もの妖刀、ナナサカは更に空歩で体を回転させる。
「剣坂流、凪回し! 連斬!」
ナナサカは巨大シャコの真横を通り過ぎつつ、すれ違いざまに急所を斬る、そして巨大カニに突撃して頭に一閃叩き斬り、すぐさま巨大カニの体を蹴って、別の巨大生物を斬りに行く、そしてナナサカはそれを続ける、すれ違いざまに敵を斬り、突撃した敵も斬っては、足場にする、それは巨大ロボの操縦席、高い位置から視認できるリダから見たらピンボールの玉に見えた。
「相変わらず弾丸のように動いてるな」
ナナサカの耳にリダの声が聞こえるが、ナナサカはそれを無視する、何故なら結構余裕がなかったからだ。
「硬いな……」
敵の身体が硬いのだ、ナナサカは現実で薄い鉄板を叩き斬った経験があるのだが、今ナナサカの手にかかっている負担は鉄を斬るのと同じくらいの負担がかかっていた、ダメージ判定として、HPバーが削れることは無いが、手にはビリビリと痺れる衝撃が走る。
「キツいけど! やりがいがある!」
しかしナナサカのやる気はメラメラと燃え上がる、高速で敵を蹴ったり、空歩で空を蹴ったりして、鉄のように硬い敵を斬る、これくらい出来なきゃ、親友の万全の鉄壁を壊せない!
そんな考えの下ナナサカは敵を斬り続け、最後に巨大ロボ、フェオウルペオースに向けて、ウォーターカッターのようなビームを放つ、巨大カニをぶった斬ってから、巨大カニを足場にして、ナナサカは巨大ロボ、フェオウルペオースの足に取り付いた。
「すまんリダ、一撃許した」
「全然問題ない、流石にあの水のレーザーを何本も食らい続けたらヤバいけど、今くらいのだったらほぼノーダメージだ」
リダの言う通り、ナナサカの視界橋にはリダのHPバーの下に巨大ロボの耐久値を示すバーがあるが、殆ど削れていない。
「いや、お前の万全時の防御を打ち破る方はもっと完璧に巨大ロボを守れた方が良いからな、もっと頑張らないと」
「俺はたまにお前が怖いよ」
ナナサカの言葉にリダは震え声を出しつつも巨大な鳥居に向けて進軍するのだった。




