80、改造1人用車両飛行
「まあ、ともかくせっかくお互いに新兵器を手に入れたなら使おうぜ」
リダはそう言うと、ナナサカにチームを組む申請をしたり、装備する兵器を変更したりし始める。
「まあ、簡単なミッションで1度だけスカイジエンドカスタム試すか」
「あ、エアバイクスカイジエンドカスタム使うなら、一応ロストしないように保険掛けときな、爆速で飛んでいって、事故って俺の手の届かない所で瀕死になったら助けられず死亡判定になりかねないし」
「……分かった」
ナナサカはリダの言葉に素直に従うことにした。
それくらい改造前のエアバイクの制御に苦戦したということだ。
「貴方達は大事な戦力なんだからスピード狂の廃エアバイクの運転事故程度で、死なないでよね?」
「あはは、戦わずに乗り物事故で死んだら、リダに笑われるから、最善は尽くすさ」
不安げに見るマトラにそんな言葉を伝えるナナサカ。
「好きにしなさい、だけど、リダ様を死なせたらただじゃ済まさないからね!」
「はは、リダが死ぬ場合、俺も死んでるだろうから、その時点でただで済んでないけどな」
「おい、ナナサカ……アホな事言ってないで、準備しろ」
「はーい」
ナナサカはリダに急かされて装備を変更する、何時もの妖刀に、もう一つの兵器枠に兵器開発所で作ったミサイルレインという兵器、そして特殊兵器枠に問題乗り物こと、エアバイクスカイジエンドカスタムを装備して、念の為の保険をかける。
「オッケー……そういえば昨日の研究所の防衛ミッションて出来るのか?」
ナナサカは気になった事をリダに小声で聞く。
「いや、出来ない、基本的にワールドミッションがクリアされると色々とミッションが更新されて、通常のミッション一覧に出来なくなるんだよ、リプレイミッションという、装備箱が出てこない無報酬、けどそのミッションで死んでもロストもしない、所謂夢オチと言えばいいのか、結果が生まれないお遊びミッションとしてなら出来るんだけどね」
「まあ、それもそうか……マトラがここにいるしな……」
ナナサカはリダの言葉に納得する、そして更に重なるように疑問が湧いた。
「じゃあもしかしたら更新されて消えた、別のミッションでワールドミッションが発生する可能性があって、助けられるNPCがいたとかあるのかな?」
「そこら辺考えた所で仕方ないぞ? それじゃあ簡単なミッションに行くぞ」
リダがそう言うと、2人は光に包まれて、戦場へワープするのだった。
降り立ったエリアは市街地、降り立った2人が周囲を見渡すと、そこには巨大蚊が大量に飛んでいた。
「さてと、まずはスカイジエンドを試してみるか」
ナナサカはそう言うと、エアバイクを要請する為の発煙筒を取り出して、床に転がす……すると煙が煙玉のように周囲に煙を発する。
「なんか挙動が違う!?」
ナナサカがびっくりしていると、煙はすぐに晴れて、そこにはエアバイクスカイジエンドカスタムがあった。
「特別製だからか、ヘリでの輸送ラグがないのか、これなら地下でも使えそうだな」
「地下戦闘でこんなもの使ったら、高速で壁のシミか、壁の中に居るになるから使えねーよ」
リダの言葉にツッコミを入れつつ、ナナサカはエアバイクにまたがる、相変わらず速度計、ブレーキ未搭載。
確実に車検なんか通した日には車検の人からほかの人の命の為に免許返納してくださいと土下座で言われるか、胸ぐら掴まれて、免許返納しろと言われるかの2択になっても納得する、安全性をゴミ箱にいれたスカイジエンドカスタムだった。
「というかこれ高度計? なんでそれは搭載したの?」
速度計はないが、自分がどの高さにいるか示す高度計は付いていた、間違いなくエアバイクに付ける代物ではない。
「ほらそろそろ巨大蚊がこちらに気付いたぞ、瀕死になってこい!」
「事故前提かよ!」
リダの言葉にナナサカは意を決してハンドルを捻る、エアバイクスカイジエンドカスタムのエンジンが唸りを上げる。
次の瞬間、ナナサカが感じたのは強烈な重力と風圧だった。




