72、巨大機械対巨大怪獣
巨大ロボ、フェオウルペオースは巨大怪獣まで前進する。
その巨大ロボ、フェオウルペオースに搭乗しているのはリダだった。
それを示すようにナナサカの視界端にあるリダのHPバー下にある程度短くなった、巨大ロボの耐久値を示すバーが現れた、ナナサカの目には4割ほどダメージを受けた事が見て取れた。
「……任せると言ったが大丈夫かな?」
ナナサカは縮地消音歩で高速移動しながらも、回復箱とついでに装備箱を回収する。
巨大ロボ、フェオウルペオースは怪獣が来る前のミサイルの雨の一部を体で受け止めていた、ナナサカみたいにミサイルの威力を殺すことは出来ず、ミサイルの雨を体で全て受け止めた、そのダメージは決して無視出来る物ではなく、フェオウルペオースのボディはすでに所々火花が散っていて、一目で危険域ではないかと、嫌でもわかる状態だった。
しかし巨大ロボは止まる事なく、背中に背負った剣みたいな物を背中から引き抜き、それで巨大怪獣に叩きつけた。
巨大怪獣は派手なエフェクトを発しながらもそれを肉体で受け止めて、カウンタータックルを食らわせて、巨大ロボフェオウルペオースを地に倒した!
ズシーンと巨大ロボが倒れた事で地震が起きる、幸い地震で研究所にダメージが入ることは無かった、だがこのまま支援無しだとやられそうに見えた。
「くそ、近くに回復箱がない!」
ナナサカのHPバーは4割ほどまでに回復したが、まだ巨大ロボと巨大怪獣の大激突に横槍を入れるには不安要素が多い。
「くそ、リダが戦っていた付近で回復箱ある事願ってそこ行くしかない!」
ナナサカは再び縮地消音歩で走り出す。
その間に巨大ロボフェオウルペオースは立ち上がろうとするが、巨大怪獣が追撃とばかりに全身から雷撃を放電して、巨大ロボフェオウルペオースを攻撃する。
その放電を受けた影響か、巨大ロボの耐久値と共にリダのHPバーも削られる。
リダと巨大ロボのHPバーが簡単に半分以下になる。
「おい、大丈夫かリダ!?」
「なんとか、それよりも早めに前線復帰して欲しい……想定以上にミサイルの雨ダメージがキツいわ」
「分かってるけど、回復箱遠いんだよ」
ナナサカの頭の中でエアバイクジエンドカスタムを呼ぶべきか悩んだが、要請している間に縮地消音歩で走ったほうが速いと判断して、足で全力移動するナナサカ。
「というか剣を持っているなら、剣坂流使ってなんとか倒せないか?」
「無茶言うな、ロボで剣坂流なんて使えるか、やったらほぼ確実に遠心力の反動や重量負荷で腕折れるわ! 俺らの肉体とロボットの構造は全くの別物だからな!」
ナナサカの無茶振りにリダは通信機越しに無理と断言する。
そんな言い合いをしていると巨大ロボフェオウルペオースは起き上がり、巨大怪獣とぶつかり合う、巨大ロボの剣と巨大怪獣の体当たりがぶつかり合う。
「巨大ロボにビーム砲とか積んでないのか?」
「上位版ならミサイルとか積んでるとか聞くけど、生憎このタイプは剣しかない! 質量で潰すしかないだよ!」
ナナサカの質問にリダは叫びつつ、巨大怪獣に押し勝ち、巨大な剣を叩きつける。
その間にナナサカは新たな回復箱を2つ見つけてHPを全快まで回復する。
「よし、お待たせリダ、今向かう!」
「早くしてくれ! ダウンは取ったが、長くは持たない!」
「長くは持たないと言われても、俺の妖刀じゃ、その巨大ロボの剣みたいな火力は出せないと思うぞ、お前がメインで頑張らないといけないんじゃないのか?」
ナナサカは素直に疑問を口にする、ナナサカの持つ妖刀と巨大ロボが持つ巨大剣、どちらが火力が高いかと言われたら、ナナサカは後者と答える、幾ら剣坂流の力は強いと言っても、圧倒的質量差を覆す力はないし、それを理解出来ない程、ナナサカは馬鹿ではない。
「良いから来てくれ! 少しでも怪獣の気を引いてくれないと巨大ロボは長く持たないんだよ!」
「まあ、ミサイルの雨浴びた後に戦えというのも酷な話か」
ナナサカはそう言うと転ぶ可能性が高くなることを覚悟しつつ、速度を上げるのだった。




