66、研究所防衛作戦
ナナサカとリダが降り立ったのは周囲が林で囲まれた研究所だった。
2人は研究所の周囲を囲うような壁の上に立っており、降りるまでは周囲を確認出来る状態だった。
研究所を囲う壁には大型銃器が付いており、AI操作で動かしているのか、自立して動いている。
そして周囲の上空にはSFチックな船が飛んでおり、これから巨大生物や飛行円盤を出しますよーと言わんばかりにゲートのようなものを開き、そして実際に色んな巨大生物を投下し始める。
そしてナナサカの視界上に防衛対象の耐久値と思われるHPバーと100%と書かれた数字が浮かんでいた。
「研究所の上空から巨大生物を落としたりしないんだな」
「流石に初手それされたら、防衛しようがないからな……まあ、あんまり時間かけていると、やってくるらしいけど」
「やってくるのかよ!?」
ナナサカの独り言に答えるリダ、ナナサカは驚きつつも1度高く跳躍して、空歩で空中ジャンプして周囲を確認する。
「ふむ、方角的に北と西から輸送船みたいな船で大量に巨大生物や飛行円盤を出してくるんだな、東と南は……なんか近くに作戦領域外と見えるんだが」
「ああ、東と南は攻め込んで来ないから無視して問題ない、そして西は林の木々の感覚が狭い分、侵攻は遅いが、その分飛行する敵の数が多い、北は林の密度がスカスカな分、地上敵が多い……ナナサカ、北方面を任せていいか」
「考えあっての作戦だろ、了解だ! なんかあったら、連絡してくれ!」
ナナサカは全面的にリダの指示に従い、北側へ向かう。
そんな中、通信機越しの声でナナサカの耳に知らない人の声が聞こえる。
「うわーん! もう駄目だ! 戦える人2人で2人とも近接兵とか軍は私を見捨てたんだ!!」
錯乱状態に近い女性の声にナナサカは思わず辺りを見渡す。
「うお!? 誰の声だ!?」
「この研究所にいるNPCだ……このミッション限定NPCだな、名前は分からない、だが俺が分かる範囲は……このミッション終了後死んじゃう運命にあるということだけだ」
「はあ!?」
通信機越しに聞こえるリダの言葉に衝撃を受けるナナサカ、しかしすぐに遠くにいる透過された巨大生物に意識を向けて、拡散手榴弾を取り出す、拡散手榴弾はずしりと手に収まらない位に大きく投げにくい大きさをしていた。
「どういうことだよ!」
ナナサカは質問しつつも遠くにいる巨大生物に向けて全力投球をして攻撃する。
ナナサカの強靭な肩から放たれた拡散手榴弾は山なりに遠くに飛んでいき、巨大生物に着弾して爆発、そこから放たれた刃は周囲の巨大生物に大ダメージを与え、爆発時に間近にいた巨大生物を仕留める。
「このミッション、所謂負けイベント的な物なんだ、最後の最後にミサイルが大量に飛んできて研究所は爆破される、噂では完全に守り通せればワールドミッションに繋がると聞いてるけど……そのミサイルは360度から飛んできて、なおかつ1発でも当たれば研究所が1発でも崩壊するから理論上無理と言われている」
「崩壊したら防衛ミッション失敗なんじゃ?」
「最後の大量ミサイルによる崩壊はミッション失敗に入らないんだよ、後最後のミサイルはあそこの飛行している輸送船を破壊して、巨大生物を全滅させないと飛んでこないからな」
ナナサカの耳に砲撃音が届く、空を飛んでいた飛行円盤の全てが天空から飛来したレーザーに貫かれて、墜落していく。
「リダ!? 今のなんだ!」
「俺が放った、サテライトレーザーだ! 空の飛行円盤は俺が全部落とすから、お前は地上に集中しろ!」
「なにそれ、いいな、ずるい!」
「ずるいとか言うなし、誘導爆撃兵の最終兵器ポジションだからお前には使えないぞ!」
ナナサカはリダのサテライトレーザーに興奮しながら再び拡散手榴弾をぶん投げる。
拡散手榴弾は再び巨大生物をズタズタにするが、巨大生物の侵攻を完璧に足止め出来ず、巨大生物の大群がナナサカに殺到する、バッタ、シャコ、カニ、巨大トカゲ、そして新規に見る巨大生物として巨大亀がいた。
「全く、ここまで何でもかんでも巨大化させればいいてもんじゃないだろう!」
しかしナナサカは全く怯まずに妖刀を取り出す。
「さあ、全部斬ってやるよ!」




