59、競走遊戯?
『ミニイベント:兵種別レース
乗り物に乗って最速を目指せ!』
「なにこれ? レースイベント? PVEゲームだよな?」
目の前のレースイベントに頭にハテナマークを浮かべるナナサカ。
「まあ、PVEばかりだとマンネリ化するから、こういうヒネリを運営は入れざるおえないというやつだな」
「へー報酬はなんだ?」
「えーと、確認した感じ、選択式で優勝した時に乗っていた乗り物を強化したり、金ピカ塗装出来るようになるらしい」
リダが報酬内容を確認する、金ピカ塗装、巨大生物どころか味方の注目も浴びそうだなとナナサカは思うのだったが、1つ疑問が思い浮かぶ。
「でもレースイベントなら遅い戦車とか勝ち目なさそうだよな、エアバイク一強になるんじゃないのか?」
「いや、そうとも限らないよ、レース中には様々な巨大生物がいるから、そいつらを倒せばタイムを減らせる、場合によってはタイムマイナスとか目指せるかもね」
「成る程、巨大生物を倒す事で鈍足な戦車でも勝てる余地を残しているんだな」
リダがルールを読み上げて納得する、そういうルールがあるならバランス調整次第ではどの乗り物でも勝てる余地がある。
「あれ? でも兵種別ということは乗り物に乗れない兵種はどうするんだ?」
「まあ、飛んで戦う兵種は飛んでいったり、重装兵はスラスターで跳んで行くんじゃないかな? そこら辺の兵種はまた違った報酬用意されているらしい」
「ふーん、リダは参加するつもりなのか?」
ナナサカは考える、参加する意味を、常人ならば優勝時に乗っていた乗り物を強化されるのは中々魅力的に見えるが、ナナサカが今持っている乗り物はスピード特化過ぎて、制御困難でネタ兵器扱いのエアバイクジエンドカスタムと無難なエアバイク対空カスタムだ。
前者は仮に優勝して強化されたとしても、あの馬鹿みたいな急加速性能は使い勝手が悪い。
対空カスタムは悪くはないが、ミサイルを積んでいるからか、余りスピードが出ないのでレースに不向きだ。
「俺は出るつもりだ、ナナサカも出るよ」
「そう入ってもエアバイク対空カスタムだとな……結構遅いからな」
「え、ジエンドカスタム使えば良いじゃん」
リダがニヤリとジエンドカスタムを進める、ナナサカはそんなリダに呆れる。
「あのな、あれ使えば優勝は出来るかも知れないが、優勝報酬でジエンドカスタム強化しても使い勝手上がらないだろ……更に早くなったらもう俺でも制御出来なくなりそう」
「良いじゃねえか、ネタに突き抜けても、どうせナナサカのメイン攻撃は乗り物じゃなくて刀だ、なら乗り物速度特化にして、縮地消音歩より早い移動手段を得ればいい」
「それぽい理由言ってるけど、ただ俺がエアバイクジエンドカスタムに振り回されてるのをみたいだけだろ?」
「ああ!」
なんも躊躇いなく肯定するリダ、ナナサカは数秒考えてから、まあ効率的にやるものじゃないかと思い、リダの要望に応えることにした。
「わかったよ、ネタバイクで優勝掻っ攫ってやるよ、そういうお前は何で参加するつもりなんだよ?」
「うーん、ナナサカがチャレンジ機体で頑張るから、敢えてヘリコプターで頑張ろうかな」
「ヘリコプター? ヘリコプターてそんなにチャレンジ機体なのか? 別にゾンビゲームじゃないから、そこまでヤバい印象はないんだが?」
ナナサカの脳内にはヘリコプター=ゾンビゲーム、そしてヘリコプター×ゾンビゲーム=エンディング以外は確定墜落の印象しか無かった。
「ヘリコプターは純粋に運転が難しいんだよ、ゲーム用に簡略化されてるとはいえ、横移動する際、構造上機体を傾けないといけないし、やりすぎたらバランス崩して墜落するからな」
「あー確かに言われてみれば明らかにレース前提の乗り物じゃないな……ゲームでも飛行機でタイムアタック、レースはよくあるけど、ヘリコプターでは見たことないな、俺が知らないだけかもしれないが……まあ、いいやじゃあ俺はエアバイクジエンドカスタムで、お前はヘリコプターで優勝目指そうか」
ナナサカはそういうとエントリーする為にポチポチとメインメニューを呼び出して、参加する為に操作するのだった。




