39、爆撃耐久試験?
「なるほど、対巨大物には銃器、巨大生物には妖刀で使い分ければいい感じかな?」
「ナナサカ剣士! 早く逃げてください!」
アサルトライフルをしまい再び妖刀を取り出していると、ケルン一等兵の叫びが聞こえる、ナナサカからしたらなんでという感じで辺りを見渡す、周囲にそこそこの数の巨大生物はいるが、無限湧きしないのであれば、後は多少時間は必要とは言え殲滅は楽勝……。
そんなナナサカの思考を遮るように、ナナサカの直ぐ側にカコン! と発煙筒が落ちてくる、明らかに敵サイドではなく、味方サイドの発煙筒、発煙筒からは赤い煙が出ていた。
「おいリダ、何投げた?」
「爆撃要請をする為の発煙筒、安心してくれ、フレンドリーファイヤーにはダメージフィードバックは反映されないから、痛くはないはずだ、取り敢えずお前が爆撃から身を守れるか試してみたいかは試した」
ナナサカはリダに通信で問いかけると、発煙筒の正体を教えてくれた、その瞬間、ナナサカの視界に映る地面の大半が赤く見える、まるでそこに爆撃が投下されるぞと示すように、いや実際にゲーム側が爆撃範囲だと示している。
「何やっているんですか、リーダー少将! 敵もろともナナサカ剣士を殺す気ですか!?」
「安心しろこの程度の爆撃でナナサカが死ぬならそもそもこの世界に呼んでないからな」
ケルン一等兵がそう叫ぶ中、リダはそんな言葉を口にする。
「死なぬとわかってるなら爆撃するなよ、まあ、無駄にはならないか、まあ普段よく決闘を仕掛ける身、たまには耐久テストを仕掛けられても文句言えないわな」
爆撃範囲にはナナサカだけではなく、巨大生物も結構な数入っていた。
ナナサカは周囲を見渡し、縮地消音歩では爆撃範囲から逃げ切れないと把握、そしてナナサカはとある巨大生物に向かって突撃する。
その巨大生物は背中に強靭そうな甲羅を持った、カニだった、巨大カニはウォーターカッターみたいな水のレーザーを吐く。
巨大カニはナナサカが近づいてくるのを察知すると口から水のレーザーを放つ、ナナサカはそれをサイドステップでギリギリで避けて巨大カニの懐に滑り込む!
「剣坂流、地縫い!」
ナナサカは巨大カニの片足を切断して移動を封じる、そして次の瞬間、空から爆撃が振ってきた。
「耐えてくれよ!」
ナナサカは巨大カニを盾に爆撃から身を守ろうとする。
ドカンドカンと、ナナサカの側で爆発が生じて、更にナナサカの頭上に居る巨大カニにも爆弾が辺り、爆発する。
爆撃の直撃ダメージは防げたが、爆風による熱波がナナサカを襲う。
「ぐうぅ!?」
ナナサカの視界端にあったHPバーがみるみる短くなるが、ギリギリ全損することなく、ナナサカはリダの爆撃要請で振ってきた爆弾の雨を凌ぎきった。
ナナサカの盾になった巨大カニは爆撃が直撃したのもあり、紫の飛沫を撒き散らして消えていった、他の巨大生物もリダの爆撃要請で瀕死状態だ。
「珍しいな、ナナサカが瀕死になりかけるなんて」
「リダ、俺のこと過大評価してないか? 普通に爆撃キツいんだけど? カニの装甲も想像以上に脆かったし……死にかけだし、後の巨大生物刈りはそっちに丸投げしていいか?」
「は、はい、リーダー少将と私がなんと巨大生物を倒せてみせます!」
「いいよ、ナナサカはそこら辺に落ちている装備箱と回復箱拾っときなー」
ケルン一等兵の緊張感ある声とリダの緩い声を聞きつつもナナサカは装備箱の回収とついでに回復箱の回収もする。
そんな中、ナナサカを狙い瀕死の巨大生物もいたが、ヘリコプターに乗ったリダとケルン一等兵の攻撃で巨大生物はナナサカを傷付ける事なく、全滅するのだった。
「しかしリダ、ヘリの運転上手いけど、どこで習ったんだ? さっき散々俺を無免許言ってたけど、そっちもヘリは無免許だろ?」
ナナサカはヘリの免許に関して殆ど知識がないが、少なくともこれまでの長い付き合いであるリダが、ヘリの免許を取るような動きは見たことがないし、規模のデカさ的に隠れて免許を取れる物じゃないのはなんとなく察していた。
「はは、VRゲームで本格的な教習は受けたことあるんでね、このくらい簡単な物だよ」
「なんで2人とも無免許なんですかー!?」
ケルン一等兵の叫びを他所に3人はミッションエリアから軍の本拠地はワープするのだった。




