38、門破壊作戦
運転者が居なくなった運搬車両はそのまま巨大シャコのシャコパンチと激突する、運搬車両はぺちゃんこになり、爆発!
「はあ!」
ナナサカは爆発に突撃して爆煙の中で巨大シャコを切ろうとするが……。
「あっつ!?」
爆煙の中に残っていた熱によるダメージを受けるナナサカ、それでも現実で鍛え上げられたバトルセンスは痛みで怯むことなく、巨大シャコを斬り裂く。
「大丈夫か、レア焼きナナサカ、ウェルダンになるなよ?」
リダの言葉通り、ナナサカのHPは焼かれた結果、3割程削られていた。
「は、ウェンダンになるつもりはないが、うおっと!」
ナナサカは横から飛んできた水のレーザーを避ける。
水のレーザーの発射元を確認するとナナサカの瞳には真っ白なカニがいた。
「油断したらタタキになるなこれは」
「タタキになんてなるなよ、ナナサカ、お前のタタキなんて硬くて食えたもんじゃないだろうし」
「はは、お前もゾンビゲームのパイロットみたいに墜落して巨大生物のご飯になるなよ」
「なんでブラックジョーク言い合えるくらいに余裕あるんですか、ナナサカ剣士、リーダー少将!?」
2人の会話にケルン一等兵の叫びが割り込む、どうやら2人の通信はケルン一等兵にも聞こえていたみたいだ。
勿論ナナサカとリダに余裕があるのは、死亡しても実際に死ぬ訳ではないというのが大きい点ではあるが、他にも大きな要点があった。
「余裕だよ、ケルン一等兵、ナナサカはここでタタキに成る程安い男じゃないからな」
「安心しろケルン一等兵、リダが運転する限りそのヘリは落ちないからな、お前がリダに向かってミサイルを撃ち込むという愚行をしない限りな」
それぞれ余裕の理由を口にする、それはお互いの実力の高さを確信したセリフだった。
「ナナサカを瀕死にさせたいなら、普段使わない兵器を渡して初見殺しさせるか、刀を取り上げて、半径2キロ位纏めて爆撃しないと瀕死は厳しいかな」
「なんですかそれ、人間じゃなくて、化け物じゃないですか!?」
「おい、リダ、あんまり俺の評価を誇張表現で伝えるなし」
ナナサカは文句をリダに言いつつ、妖刀でカニのハサミを切り落とし、そのままトドメに脳天を叩き斬る。
「通信聴きながら巨大カニの殻断ちしているから誇張してないぞ」
「は、それならケルン一等兵、隣の男は俺の刀技全部防ぐ男だぞー!」
「それは知ってるだろ、実戦で見せたんだし」
ナナサカの言葉に呆れながらもリダは対空手段が乏しいナナサカのかわりに空中に飛んでいる飛行円盤をミサイルで撃墜していく、飛行円盤も反撃としてビーム弾を発射するが、リダは的確にヘリコプターを操縦して被弾を最小限に抑える。
「……私からしたらどちらも普通じゃないです」
「慣れろ、まあ俺らの指導を受けていたら、自然と慣れるだろう」
「……わかりました、頑張ってなれます!」
ナナサカの言葉にケルン一等兵は空元気のような返事をする。
「ナナサカ、あんまり脅すなよ、罰としてバカでかい門の解体丸投げしていい?」
「丸投げするなし、じゃあ周囲の巨大生物は任せていいのか」
「全部は無理だけど大半はやっておくから、突っ込めナナサカ弾頭」
「りょうかいー」
ナナサカは気の抜けた返事をして、一気に地を蹴り滑るように門に急接近する、一部の巨大生物や飛行円盤がナナサカを攻撃しようとするが、ヘリコプターから放たれたガトリング砲やミサイルで妨害される。
「巨大な建設物相手の技じゃないけど通るかな? 剣坂流……木断ち!」
ナナサカはそんな事を呟いて横に一閃、門に一撃加える!
しかし流石に妖刀の一撃で門の耐久度を全損させることは出来ず、門を斬ると途中で妖刀が止まる。
「流石に木を斬る技で金属の柱は無理があるか」
ナナサカはそう言うと妖刀をしまい、戦いのなかで手に入れたアサルトライフルを取り出す。
これまでのミッションで手に入れたが、よく確認せずに装備したので、性能は分からないが少なくとも初期装備のアサルトライフルより強いだろうとナナサカはそう思いながら、銃口を門に接地させる。
「この距離なら外しようがないだろ」
ナナサカはそう言いながらアサルトライフルの中に入っている弾丸を全て門に叩き込む。
バーーーー! と音を立てて、大量のアサルトライフルの弾丸が門に突き刺さり、アサルトライフルを撃ち尽くして自動リロードが入る頃には門が崩壊し始めた。




