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剣豪カクザントウ!〜フルダイブ型VRゲームの地球防衛〜  作者: リーフランス


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32/42

32、剣坂流伝授?

「まあ、ケルン一等兵には剣を持ってもらうのは先の話だ、ケルン一等兵にはまず接歩、そして可能ならその上位派生の縮地消音歩の体得を目指してもらう」


 ナナサカ達は、実戦の剣坂流を見せたが、素人に剣や刀を持たせて、巨大生物と戦わせるつもりはない、そんな事してもすぐに命を落とすだろうということは2人にはわかりきった話だった。


「接歩……先程ナナサカ剣士が見せていた移動技ですよね? 本来なら数歩かかる間合いを一歩で一気に相手の懐へ移動する技……」


「ああ、これがある無しで機動力が全然違うからな、そして戦場において機動力は回避力に直結する事が多い、故にケルン一等兵にはまずは足を限界まで鍛えてもらう、どんな武力を生き残らなければ無価値と心得ろ! 逃げるのは恥というが、そんな認識を持つ奴から死んでいくからな!」

「はい! ナナサカ剣士!」


 ビシッと敬礼するケルン一等兵、そんな中リダが考え込むように口にする。


「どう特訓するんだ、ナナサカ……ここは何時もの道場じゃない、足を鍛えるゴム道具は此処には無いぞ」

「あ、あー……そうか、伝家のゴムが使えないのか、あのゴムの反発性、柔軟性、剛性、弾力が足を鍛えるのにこれ以上なかったんだが……」


 ナナサカは考え込むように目を閉じる。

 ナナサカの知る、秘伝の特訓法は伝家のゴムありきだ、市販のゴムでは足を痛めてしまうし、そもそもゲームの世界で市販のゴムすら手にはいることは無い。


「……ヘルプリダ!」

「おい剣坂流師範」


 早いギブアップにリダは呆れる。


「いや、だってこの場で用意出来るのは、銃器と刀だけなんだろ? それだけだと、どうしても修行のレパートリーなんて限られるだよ、それもどれも、俺やリダの修練ならともかくまだ入門にも至って居ないケルン一等兵には厳しすぎる物だ」


「確かにな…俺もぱっと思いつくのはひたすら全力でステップさせるくらいだな、結構接歩はステップを大幅に強化版だからな、お前んちの広い風呂場があれば片栗粉とか色々と入れて、ドロドロにした水中で、ステップしたり全力ダッシュで足腰を鍛えるとか出来るんだけどな、やっぱり地道なステップとあとフォームを徹底して教えるしかないか」


 リダも考えるが、しっかりとした案は出てこなかった。

 その結果、ナナサカはケルン一等兵のステップの動きや形をひたすら接歩に適したフォームに修正がするのだった。


『RS習得出来ませんでした』

「うう、難しすぎます……」


 何十、何百もステップしたケルン一等兵は疲れで倒れ込む。


「やっぱり道具も無しで接歩を習得するのは厳しいか」

「ナナサカの指導は論理、感覚どっちもいけるし、NPCなら可能性はあると思ったんだがな、ミッション数とか前提スキルが足りないのかな」


 ナナサカとリダはそれぞれ感想を口にする。

 そんな中ナナサカはリダの言葉に質問を問いかける。


「スキルとか関係あるのか?」

「NPCと俺らプレイヤーじゃ成長の仕方が違う可能性があるからな、沢山実戦……ミッションに出ないと接歩覚えられないかも」


「でも接歩も無しにミッションに出るのはきつくないか? 巨大生物相手じゃ普通の人間のステップ回避じゃ攻撃回避しきれないぞ」


 ナナサカは戦ったからこそ、巨大生物の攻撃範囲をある程度把握していた、故に今のケルン一等兵の回避スキルでは近づかれたら、一巻の終わりなのはなんとなく分かっていた。


「まあ、RS覚えるまではスキルの方でケルン一等兵の生存力を上げるぞ」


 リダがそう言うと、3人は光に包まれて、訓練場の前にいた。


「あれ? 戻ってきたのか」

「……」

「ケルン一等兵、落ち込んでる暇はないぞ、次は兵器知識:誘導爆撃兵を覚える事に挑戦してもらうぞ」


 戻ってきたことで辺りを見渡すナナサカ、そしてリダは落ち込むケルン一等兵に兵器知識:誘導爆撃兵を習得することを指示する。


「なんで兵器知識:誘導爆撃兵なんだ?」

「遊撃爆撃兵は戦場歩兵と違って強めの乗り物が召喚出来るんだ、乗り物に乗れば、一定値のダメージは乗り物が引き受けてくれるから、かなり死ににくくなるはずだ」

「成る程、それはデカいな、戦車とかで後方支援出来れば、かなり死亡率下がるだろう」


 ナナサカは納得する、プレイヤーは死んでも問題はないが、ケルン一等兵は死んだらそこまでだ、それならば頑丈な戦車に乗ってくれたほうがありがたいという認識だった。


「わかりました! 兵器知識:誘導爆撃兵を覚えます! それでは早速行ってきます!」


 ケルン一等兵はそう言うと、何処かに去って行った。

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