26、剣士証明
「け、剣士? そんなあり得るんですか……剣士なんて、そんな刀で化け物退治なんて……」
「うーん、信じてくれないかーまあ、この妖刀で巨大生物斬るのはかなりコツがいるし、信じてもらえなくても別にいいけど」
ナナサカがそう言うと、遠くで最後の1体である飛行円盤が地面に落ちていく。
目の前にミッションクリアの画面が出るのかなと思ったら、一向にミッションクリアの画面が出てこない、周囲を見渡しても敵である飛行円盤は見えない。
その時だった、ナナサカの耳元でリダの声が聞こえる。
「ナナサカ、備えろ! 多分ワールドミッションが来るぞ! その救った軍人を守れよ!」
「え?」
次の瞬間、目の前にWarningと書かれたシステムウィンドウが現れる、それに伴って上空に2機のSF宇宙船みたいなのが現れた。
大きさ的にジャンボジェット機より2回りほど大きい。
「もしかして、次は宇宙船と戦えと言うのか? リダの車両ならば不可能じゃないと思うが……」
ナナサカがそんな感想を口にしていると、SF宇宙船の両翼みたいな所が赤く光ったと思えば、その隣に巨大カマキリや巨大シャコ、そして巨大トカゲ? ヤモリ? が召喚されて、地面に落下していく。
「なんじゃありゃ!?」
「宇宙人の輸送船だよ、両翼が弱点で、そこ以外は殆ど攻撃効かないから注意して!」
「わかった!」
ナナサカは妖刀を構えて、突撃しようとするが、それだと若い男性軍人を守れないと気づいて止まる。
「えーと、軍人さん、武器は持ってる?」
「いえ、先程の戦いで壊れてしまって……」
「ならこれ使えるかな?」
ナナサカは装備している兵器、ミサイルウルフスピアを若い男性軍人に渡そうとする。
「い、いいんですか? そんな貴重な兵器を?」
困惑する男性軍人、そんな中ナナサカの目の前にシステムウィンドウが現れる。
『渡した兵器はロストします、よろしいですか? YES/NO』
ナナサカは躊躇いなくYESを押してから、若い男性軍人にミサイルウルフスピアを渡す。
「良いんだよ、ミサイルが無くても、俺には刀か剣とかの近接武器があれば戦えるからな、君は俺の後方で火力支援してくれ、君に攻撃がとんでこないようにこっちは派手に暴れるからな!」
「わかりました! 私、ケルン一等兵はこれから貴方の指揮下に入ります!」
若い男性軍人、ケルンはナナサカの指揮下に入る、もっとも、ナナサカは誰かを指揮するのは苦手だが、それでも守るべき仲間が居るのは、ナナサカの気合の入り方が変わる。
「よっしゃ、いくぞ!」
ナナサカは縮地消音歩で高速移動しつつ、周囲の建物を破壊しながらナナサカに近付く巨大シャコに向かって、一刀両断をしようとするが…。
ガキィィィ!
昨日斬り倒した巨大シャコと違って、数段硬くなっていた為、妖刀で切断しきれなかった。
「成る程、ハードモードか、柔らかかったから、太刀筋に甘えが出ていた」
力技で巨大シャコの中に食い込んだ妖刀を引き抜き、巨大シャコによるパンチを受け流すナナサカ、そんな中ナナサカの背後からミサイルが飛んできて、巨大シャコの頭に直撃した!
「隙あり!」
次の瞬間、ナナサカは巨大シャコの片足を切断してから、胴体をぶった斬った!
「全力で斬れば、切断出来るならまだ戦える」
次にナナサカを襲いかかってきたのはヤモリかトカゲかわからない爬虫類、口をパカリと開けると、口から雷が迸る!
「な!?」
ナナサカは素早く妖刀を地面に突き刺し、バックステップで少し距離を取り、妖刀を避雷針にしようとするが、ここはゲームの世界、雷は一部は妖刀が引き付けてくれたが、残りの雷がナナサカを貫く!
「ぐうう!?」
ナナサカの視界端にあるHPバーがゴリッと減り、残り2割まで削られる、その時、複数のミサイルが爬虫類に突き刺さるし、後方に居た巨大生物達にも当たる。
その中にはケルン一等兵に渡したミサイルもあった。
「ナナサカ、ここでやられるほどヤワじゃないだろ!」
「くそ痛いな……わかってら! クソトカゲやろう! 斬ってやる!」
ナナサカはリダの叱咤を聞いて、ナナサカは奮起する、そしてすぐに妖刀を地面から引き抜き、爬虫類……トカゲの頭を一刀両断、引き続き、戦いに身を投じるのだった。




