20、突撃地下蚊
地底の穴みたいな所を突き進むナナサカ、現実ならば明かりが必須な状況だが、ゲームの世界故にナナサカの視界は良好だった。
ナナサカの視界の先には所狭しと大型トラックサイズの蚊が大量にいた。
虫嫌いな人や蚊が嫌いな人ならば泡吹いて倒れてもおかしくない位にエグい状況だが、ヤクザみたいな鉄砲玉改めて、妖刀弾になったナナサカは止まらない。
勢いを殺さずに巨大蚊に妖刀を突き刺す!
「これ狭い地下通路だし、蚊の死骸で詰まったりしないよな?」
ナナサカはそんな独り言を口にしながら、突き刺した蚊の胴体を真っ二つにする。
しかしナナサカの心配を突き破るように蚊の死骸は紫のエフェクトを発して消えて、そのエフェクトの中から新たな蚊がナナサカの血を吸おうと、人の腕並みに太い吸血機構をナナサカに向けて突出してくる。
「俺の血は高級品だぞ!」
ナナサカは妖刀で蚊の吸血機構を斬ろうとするがガキンと金属音がなり、切断出来ず、逸らす事しか出来なかった。
「ち、妖刀のレベルが足りなかったか…」
ナナサカは呟きつつも手足を動かし、巨大蚊の目に妖刀を突き刺し、そこから首を斬る。
「ちい、斬り倒しても、消えるまでに多少の間があるから、ガンガン進めないな」
再び倒した蚊が紫色のエフェクトを発して消滅、後方から新たな巨大蚊が現れて、次は赤い液体を弾丸のように撃ち出してきた!
「うお! 汚い!」
ナナサカは赤い液体を跳躍して回避、そしてそのまま半回転して、天井を蹴り、巨大蚊を一刀両断する。
「あー死骸邪魔だ! あ、装備箱落ちた」
ナナサカは装備箱に一瞬目を奪われるが、すぐさま後続の巨大蚊に襲われたので迎撃する。
そして数分後、ナナサカの前には装備箱と回復箱の山が出来ていた。
「ふう、敵は装備箱と回復の箱を回収して、通過してくるのかよ、厄介な…」
「あ、ナナサカ……見た感じ第一陣突破したみたいだな、お前なら1対1に近い状況になる、通路戦は楽勝か」
ナナサカが一息ついていると、後方からリダが現れる。
「なあ、リダ…ここで装備箱開けて装備交換したら?」
「確かに地下ミッション中だと地下ミッションに適した兵器が出てくるが…どの装備もロストしたくないんだよな…高いし、済まないが任せていいか?」
「……炭酸ジュース1本」
「わかったよ、2つ入りの雪アイスの片方と炭酸ジュースな」
リダの頼みにナナサカは炭酸ジュース1本を提案して、リダは怪獣戦の特攻時のを含めて、アイスとジュースを奢ることにした。
「あ、因みにだけど、装備箱や回復箱は蹴ると自動的に回収出来るから覚えておいて」
「わかった、でもここの装備箱の回収は任せたよ」
「いってらー」
ナナサカは跳躍して、装備箱や回復箱の山を超えて先へ進む、後方から気の抜けたリダの声援を背に先へ進むと、広い所に出た。
構造的に螺旋状にぐるぐると回るように降りていく道になっているのだが、大量の巨大蚊が居たり、なんか赤い球体が至る所に地面や壁に張り付いていた。
洞窟の茶色と謎の赤色の球体、そして巨大蚊の黒と見栄えが最悪の景色があった。
「うへ、きも」
ナナサカは鳥肌が立つような感覚と嫌悪感で身震いを1回だけすると、気持ちを切り替えて走り出す。
ナナサカは赤い球体にはなんとなく何が入っているかは察しがついていた。
ナナサカは妖刀を一旦しまい、初期装備のアサルトライフルを手にして赤い球体に弾丸を撃ち込む、弾があらぬ方向へいきまくるが、そこはアサルトライフルの連射能力でゴリ押しで弾を当てると、赤い球体から新たな巨大蚊が出てくる。
「やっぱり卵か、正直見た目グロいし、ちょっと斬るのを躊躇いたくなるが…敵いるなら斬らないとな…やっぱり銃は必要か、出来れば斬りたくない物出てきたように」
ナナサカはそう言いながらも巨大蚊を斬り、近くにあった赤い巨大蚊の卵を中身丸ごと斬り裂く。
周囲に居る巨大蚊も吸血機構で突き刺そうとしたり、血を撃ち出し、ナナサカに攻撃するが、ナナサカは空歩や洞窟の壁を駆使して、洞窟内を弾速の速度で駆け巡り、当たらない。
そしてナナサカは巨大蚊を斬る合間合間に装備箱を蹴り、装備箱を回収して、見事巨大蚊を全部斬り倒すのだった。




