118、マトラ合流
『ケルン三等軍曹の剣坂流序が剣坂流破に変化しました』
「……ケルン一等、三等軍曹の剣坂流の出来が上がったのは良いことだが、なんか素直に喜べないな」
ナナサカとリダの目の前にはケルン三等軍曹のRSがパワーアップしたメッセージ画面が現れるが、それがケルン三等軍曹の努力ではなく、謎の物体の効果である可能性が高いので、2人からしたら素直に喜べないない。
幸いナナサカの独り言はケルン三等軍曹に聞かれることはなかった。
そんな時、訓練場のドアが開き、研究者マトラが入ってきた。
「居た居た! 3人ともビッグニュースだよ!」
「良かった、生きてたか、すごい興奮した様子だけど、滅茶苦茶いいニュースでもあったのか?」
マトラがナナサカ達3人に近付き、肩で息をする、ナナサカはマトラにもケルン三等軍曹の事で聞きたいことがあったが、リダがアイコンタクトで待てと言われたので待つ、ひとまずリダはマトラのビックニュースに関して聞く。
「ええ! 貴方達が鹵獲した輸送船の中から未知の言語のデータが見つかったの!」
「未知の言語データ? 解析出来たのか?」
「ええ、全部という訳にも行かなかったけど、一部が解析出来た! その結果、あの輸送船のジェネレーター技術が手に入ったのよ!」
マトラは興奮したように話す、しかしナナサカ的にはピンと来なかった。
「ジェネレーターて、エンジン的な物だろ? 確かに過ごそうだけど、そんなに興奮するニュースなのか?」
「エンジンとジェネレーターは別物よ!」
「すまんな、マトラ、こいつは頭は悪くはないんだけど、よく考えずに話すから、事の大きさが分かってないんだよ」
「むーー、事実陳列しないで欲しいな」
リダの言葉にナナサカは少しだけ不機嫌になる。
「そもそも敵側の言語が解析出来たこと自体大ニュースじゃないんですか!?」
「あーー、そうだケルン三等軍曹の言う通り、敵側の言語がわかるなら敵の通信とか傍受出来たり出来ないの?」
「無理よ、解析出来たのは文字だけ何だから、そもそも侵略者の声を聞いたことないし、文字が分かったとしても、相手が一方的に侵略してきている以上、どんなにメッセージを送っても鼻で笑われて、ゴミ箱にポイよ、敵からしたら私達は邪魔者でしょうし」
ナナサカの言葉を論外とポイするようにマトラが説明する。
そしてマトラがケルン三等軍曹の階級に関してツッコミを入れない辺りにリダは眉をひそめた。
「そうか、それでジェネレーターの技術が手に入ったら俺達に何の位利点があるんだ? 利点がありそうなのは乗り物使うリダくらいか?」
「いや、貴方にも利点があるわよ、拡張機兵ストロンチウムの強化にも使えるし」
「あーー、あれか……ぶっ壊したけど新たに生産出来るのか? 明らかにワンオフ品みたいで高そうだったし、また俺が使ったら、消耗品のようにように破壊する事になると思うぞ?」
ゲーム的に弁償しろと言われる事はないと分かっていても、一軒家位の大きさのロボットを消耗品のように使うのはナナサカ的にはちょっとだけ抵抗感あった。
また可能であれば生身で戦いたいなという気持ちもあった。
「問題ないわ、貴方が拡張機兵で巨大怪獣をぶった斬った功績と敵の輸送船を鹵獲してきた功績で、少数ながら生産出来るようになったからね、それに敵の驚異的な技術を参考にすれば、いずれ貴方の超人機動力に拡張機兵が耐えられるようになるはずだわ!」
「出来れば生身で戦いたいんだけどなー」
「わがまま言うな、巨大怪獣相手だと妖刀じゃ刃渡りの長さ不足だろう?」
「う、それはそうだけどさ」
当然だが、剣坂流に物理的に刀を伸ばす技はない、故に今の妖刀では切れ味がナナサカの技量で跳ね上げても、長さによる攻撃範囲の限度があるのでビル並みにデカい巨大怪獣相手だとどうしても力不足を感じるのだった。
「それに拡張機兵がこのままどんどんパワーアップ出来るなら、ケルン三等軍曹に乗ってもらうのもありかもな」
「そうね、ケルン三等軍曹にも乗ってもらう事もあるかもしれないわね」
リダの言葉に頷くマトラ、その言葉にリダはボソリと呟く。
「やっぱり、ケルンだけが変じゃなく過去改変されているのか」
その言葉はナナサカにしか、聞こえなかった。




