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剣豪カクザントウ!〜フルダイブ型VRゲームの地球防衛〜  作者: リーフランス


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105/127

105、装甲確保作戦、解体編

「はあ、はあ……硬いな」


 ナナサカは妖刀を輸送船に突き立てて、じわじわと輸送船の装甲を解体していた。


「もう少し柔らかければ、スパッと斬れるんだが……」


 ナナサカの想定より硬い装甲だったので、大断ちや木断ちでは一撃で解体出来ず、ナナサカはじわじわと斬っていた。


「くそ、サクッとバラバラに解体すると意気込んで、これは恥ずかしいな……」


 そもそも妖刀1本で輸送船を解体する事が異常な事なのだが、ナナサカは気付かない。


「SFだと高熱エネルギーで焼き切って解体する方法があるけど、流石にそんな道具はないからな……」


 ナナサカは何度も妖刀を輸送船に突き刺したり、少しばかり斬ったりする。


「これで1メートル×1メートル分の装甲解体だ!」


 気合を入れて妖刀を振るうと、バコンと輸送船の装甲の一部が四角形に斬られて消滅する。


「あれ? 装甲消えた? それにこれ中入れる?」


 ナナサカは思わず自分が開けた穴から輸送船に入る。


 輸送船の中は閑散としており、人の気配が無かった。


「無人兵器なのか? というかこういうのて他のプレイヤーも入った事あるのかな?」


 ナナサカはひとまず操縦室を探して走り出す、途中鍵の掛かった扉があったが、妖刀の一閃で解体する。


「流石に外装の装甲より何倍も柔らかいな、そもそも外敵を抑え込む想定のドアじゃないな」


 ナナサカはそんな感想を抱きつつ、操縦室へたどり着いた。


 操縦室には誰も居らず無人で動いていた。


 飛行機知識などのリアルスキルがあれば何かしら知れるのかも知れなかったが、残念ながらナナサカに飛行機や輸送機の知識は無かった。


「え? 装備箱?」


 しかしそんなナナサカでも見つけられる物があった、装備箱だった。


 ナナサカは操縦室で見つけた装備箱に引き寄せられるように移動して回収しようと手を伸ばすと、装備箱は勝手に開いた。


「へ?」


 装備箱は2つの挙動がある、回収で箱が開かず消えるか、その場で開封で箱が開き装備を手に入れるか。


 本来ならどちらを選択するか聞かれるのに、今回は自動でその場で開封が選択されたのだ。


 ナナサカの目の前には箱の中身が表示されるが……。


『???レベル??

 ???』


「なにこれ、なんもわからん!? え、その場で開封て、確かその兵種の装備が出るんじゃないのか!? えっと、通常兵器枠か?」


 ナナサカは混乱する、その場で開封の利点は確実に開けた人の兵種で装備出来る物が手に入る点、デメリットは今のナナサカで例えると妖刀かミサイル兵器、ミサイルレインのどちらかをその場で置いていかなければならない、置いて行ったら、その兵器はロスト扱いである、次の出撃前にリアルマネーか多額のゲーム内マネーを払わないと取り戻す事は出来ない。


「仕方ない、さらばミサイルレイン」


 ナナサカはすぐに決断して、ミサイルレインを手放して謎の兵器を手にする。


 ナナサカの本音としては特殊兵器のエアバイクスカイジエンドを捨てたかったが、謎の兵器は通常兵器枠だったので、特殊兵器枠であるエアバイクスカイジエンドを捨てて、その枠に装備するということが出来なかった。


 足下にはミサイルレインが転がるなか、ナナサカは早速、謎の兵器を手にする。


「……なにこれ?」


 ナナサカの手元に現れたのは色が1色になった銀色に光るルービックキューブだった。


「……ゴミじゃないよな?」


 なんとなく回したりしてみたくなったナナサカだが、ここで爆発して瀕死になったらそのまま死亡ルートを一直線なのが、予測出来たので、一旦しまう。


「取り敢えずエンジン機関とか輸送船の心臓部探すか」


 ナナサカが操縦室から出ようとした時に、視界端に気になるものが目に映った。

 それはガラスケースのような物に覆われたボタンだった。


 他のボタンは剥き出しなのに、1つだけ保護するみたいにガラスケースが覆われていて、それがナナサカの目に入った。


 明らかに非常時以外押してはいけないボタンなのは、ナナサカの頭でも分かっていた。


「えい」


 しかしナナサカは興味本位で妖刀の頭……持ち手の一番下の部分でボタンを押すのだった。

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