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16話 「くるま」くんと楽しいドライブ

ひなたくんは、街から言霊園に遊びに来てくれる「くるま」くんが大好きです。


くるまくんは遊びに来るたびに、見たこともないカッコいい乗り物のおもちゃをたくさん持ってきてくれるからです。

もともと園にいたブーブーくんも、色んな乗り物を運転できて、とても嬉しそうです。


二人が今一番ハマっているのは、くるまくんが右手と左手におもちゃを隠して、一つずつ出して名前を当てるゲームです。

くるまくんが、背中の後ろから「ジャジャン!」とおもちゃを出して聞きます。


「まず、これは?」

「タックー!(タクシー)」

「正解!次はこれ!」

「…?」

「ちょっと難しかったかな?消防車だよ!」


くるまくんがゴソゴソとおもちゃを選びます。


「次の問題だよ!これは?」

「バッスー!(バス)」

「正解! じゃあ、これは?」

「ピーポー!(救急車)」

「正解!」

ひなたくんが当てるたびに、二人はパチパチと手を叩いて大喜びです。


「ひなたくん、動物の次は乗り物に興味津々ね」

コトハおねえさんがその様子を優しく見守ると、ゲンジおにいさんも頷きました。

「子供にとって乗り物は、速くて、カッコよくて、音が鳴るから楽しいよね。」


くるまくんは、ひなたくんと一緒に乗れる大きな車のおもちゃに飛び乗りました。

「じゃあ、園庭へレッツゴー!」

「ごー!!」

ひなたくんの声に合わせるように、ブーブーくんも小さな車で並走します。

「ブーブー! ブーブー!」

大きな車と小さな車、三人は風を切って園庭をどこまでも走り回ります。


するとそこへ、外の世界からいつもより大きなママの声が聞こえてきました。

『パパ! また車のおもちゃ買ってきたの!?』

『いや……ひなたが喜ぶと思ったら、つい……』

パパとママのやり取りはどこ吹く風。

ひなたくんたちの楽しいドライブは、夕暮れまで止まることを知らないのでした。

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