表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/42

原因:確認不足

たまにはこんなのもいいんじゃあないかな。

「ていっ!」

「ギイイィィィィ……」


《只今の戦闘でプレイヤーのレベルが上がりました》

《只今の戦闘で従魔のレベルが上がりました》


 ふう。レベルアップのアナウンスが流れるってことは、とりあえずアリさんの第1陣は全部倒したね。いやー、倒しても倒してもおかわりが来るから大変だったね。結局50体くらい相手にしたんじゃないかな。まあ、その分思いっきり体を動かしてちょっとスッキリ。


 アリさんは思ってたよりも種類が多いみたいで、外にいた「ワーカー」とはじめに襲いかかってきた「ソルジャー」以外にも、岩で重武装した「ウォリアー」に、接近ギリギリまで岩のふりをしてた「アサシン」、なんと魔法を使う「メイジ」までいたね。例外なく「ていっ!」ってしたよ。


 特にウォリアーが大変だったね。重武装のせいで動きは遅いんだけど、その分甲殻の隙間が超狭くて狙いづらかったからね。魔法も試してみたけど、体の表面が岩のせいか、どうも効きが弱いんだよね。それでも試してみた結果、どうやら風魔法が一番効くみたいだね。ただ、正直どんぐりの背比べだったから、これからもアリさんには「ていっ!」ってするのが一番かな。


 それよりも、レベルアップのお知らせのほうが大事だよね。わたしだけじゃなくて従魔のレベルもアップしたみたいだから、クロちゃんももしかしたらアップしてるかも。ユニちゃんは間違いなくしてるよね。


「ユニちゃん、また敵が来たら教えてね」

「きゅう」


 ポッケのユニちゃんにお願いして、これでステータス画面に集中してもOKだね!ちなみに、クロちゃんはさっきからアリさんの死体掃除で忙しそうだから、しばらくは放って置こうかな。すぐに終わりそうだし。森でもそうだったけど、わたしよりもよっぽど危機回避には長けてるから大丈夫だよね。


 さーて、どんな感じかな〜♪



プレイヤーネーム:アヤ 種族:ヒューマーLv11(1UP) ジョブ:下級従魔士Lv2(1UP) 状態:呪い(封)


HP:24/26 MP:17/26

STR:8 VIT:8 INT:9 MND:9 DEX:8 AGI:8 LUK:15(2UP)


スキルポイント:10(2UP)


スキル: 従魔法Lv7(1UP) 使役Lv6(1UP) 杖Lv4(1UP) 料理Lv3(2UP) 錬金Lv1 調合Lv1 剣Lv7(1UP) 体術Lv8(2UP) 火魔法Lv4 水魔法Lv2(1UP) 土魔法Lv2(1UP) 風魔法Lv3 光魔法Lv2(1UP) 闇魔法Lv2(1UP) 幸運Lv5(1UP) 気配察知Lv4(1UP) 呪月の魔眼Lv1


称号:ウルフキラー・ジャイアントキラー・月夜の覇者



 おお、1レベルしかアップしてないのにスキルがかなりたくさんレベルアップしてる。うーん、なんで?街に帰ったらヘルプを見てみようかな。プレイヤーの成長についてなんか書いてあるかも。


 レベルアップの内容としては、上がる基準の全くわかんない【従魔法】【使役】【幸運】を除けば、わたしが頑張ったところがレベルアップしてるね。料理も、ここに来る前にクロちゃんたちのためにサンドイッチ作ったから、それのおかげだよね。特におかしいところはないかな。


 あ、そういえば、クロちゃんとユニちゃんのスキルについては、天夏ちゃんたちに見せるために詳細を確認したけど、わたしのスキルは確認してなかったね。天夏ちゃんたちとのお話のときは聞かれなかったし、転職したときは無事に目的達成したことで満足しちゃってたからね。思い出したときにやっとかないと、わたし多分確認しないからね。確認しよう!えーっと、まだ確認してないスキルは……



従魔法:魔物と共に戦うための魔法を使用できる。【アーツ:テイム、モンスターヒール】

使役:魔物を使役しやすくなる。

杖:杖を使用した技を覚える。【アーツ:コンセントレイション】

料理:食材を加工し調理できる。『飢えて満たすな。常に満たせ。』

錬金:特定の素材を錬金できる。【アーツ:ユニオン】

調合:特定の素材を調合できる。【アーツ:ドライ】

剣:剣を使用した技を覚える。【アーツ:スラッシュ、Vスラッシュ】

体術:武器を持たずに使用する技を覚える。【アーツ:アップ、チャージ】

火魔法:火属性の魔法を使用できる。【アーツ:ファイヤーボール】

水魔法:水属性の魔法を使用できる。【アーツ:ウォーターボール】

土魔法::土属性の魔法を使用できる。【アーツ:クレイボール】

風魔法:風属性の魔法を使用できる。【アーツ:ウィンドボール】

光魔法:光属性の魔法を使用できる。【アーツ:ライトボール】

闇魔法:闇属性の魔法を使用できる。【アーツ:ダークボール】

幸運:幸運が訪れやすくなる。



 …ほぼ全部だったね。キャラ作成のときに見てたスキルもあるけど、あのときはアーツが載ってなかったから、一応全部確認したよ。うむ!これでわたしのスキルも確認したし、天夏ちゃんに呆れられずに済むね。アーツも何が使えるのか見れるみたいだけど、これはどんなアーツなのかも分かるのかな?うーむ、とりあえずアーツのところを押してみようかな。天夏ちゃんのところで学んだもんね。このゲームは、だいたい押せば説明がでてくるもんね。わたし、かしこい!ポチッとな。


テイム:モンスターを確率で自身の獣魔とする呪文。


 おお!試しに「テイム」のところを押してみたら、説明が出てきたね。他のも確認してみようっと!ポチポチ…



モンスターヒール:従魔のHPを少し回復できる。

コンセントレイション:杖を装備時に使用可。戦闘中、魔法を失敗しにくくなる。

ユニオン:2つ以上の素材を合成する。

ドライ:素材を乾燥させる。

スラッシュ:剣を装備時に使用可。剣を振り抜き攻撃する。

Vスラッシュ:剣を装備時に使用可。剣でV字を描くように攻撃する。

アップ:武器を不装備時に使用可。戦闘中、ATK、DEF、DEXに補正がかかる。

チャージ:武器を不装備時に使用可。次の一撃の威力を上昇させる。

ファイヤーボール:炎の玉を作り、目標に射出する。

ウォーターボール:水の玉を作り、目標に射出する。

クレイボール:土の玉を作り、目標に射出する。

ウィンドボール:風の玉を作り、目標に射出する。

ライトボール:光の玉を作り、目標に射出する。

ダークボール:闇の玉を作り、目標に射出する。



 うむうむ。魔法のアーツはだいたい使ったことあるから、どんな感じかわかってるけど、剣とか体術のアーツはまだ使ったことなかったから、確認できてよかったね。次の戦いで、使う余裕があれば使ってみようかな。


 よし!自分の確認は終わり!次はクロちゃんとユニちゃんだね。えーっと、む!クロちゃんはまだレベルアップしてないね。まあ、クロちゃんわたしよりもレベル高いしね。そういうこともあるかもね。と、いうことは、レベルが上ったのはユニちゃんだね。さーてと、どれくらい上がったかな〜♪



ネーム:ユニ 種族:リトルラビット☆Lv5(3UP) 親:アヤ 


HP:12/12 MP:20/20(1UP)

STR:2 VIT:2 INT:6(1UP) MND:3 DEX:6(1UP) AGI:6(1UP) LUK:14(2UP)


スキル:採取 気配察知 光魔法 少食 音波探知 幸運 逃げ足 奇縁



 ふふふ。順調に強くなってるね。ユニちゃんも、基本的にクロちゃんとおんなじ感じの成長のしかたをしてるね。ただ、幸運がEXじゃないから、どうしてもそこがクロちゃんと比べるとちょっと低く感じちゃうね。わたしもほとんど同じだけど。


 これで、確認終了だね。わたしもユニちゃんも順調に強くなってて、また次のレベルアップが楽しみだね。クロちゃんも多分もうすぐレベルアップだと思うから、そっちも楽しみだね。


「にゃ!」

「おかえりー」


 噂をすれば影だね。クロちゃんがあたりの掃除を終わらせて戻ってきたよ。あれ?クロちゃんのことは口に出してはいないから、噂はしてないのか。じゃあ、さっきのことわざは取り消しで!


「きゅう!」

「ユニちゃんありがとね」


 ユニちゃんが警戒してくれたから、確認ができたんだもんね。すごく助かったよ。


 ふたりともまたポッケにインして、準備完了!鉱山の先に行ってみようかな。天夏ちゃんに頼まれた数は確保してるし、このまま帰ろうかなとも思ったけど、まだまだ日が暮れて大して時間はたってないからね。夜は長いからね。どうせ街には入れないし、それなら先に進んでいっぱい掘ろう!クロちゃんたちもこの辺で掘るんじゃなくて先に進みたがってるし。


 その後、また進んでは掘って、進んでは掘って、をしばらく繰り返したよ。穴はいくつかに分岐してたけど、クロちゃんとユニちゃんが相談して行き先は決めてたね。もちろんふたりがあたりを警戒してたけど、アリさんは来なかったね。うーむ?さっきのアリさんたちは何だったんだろう?


「きゅう!!」

「…そ……な…!」


 ん?穴の奥からなんか音が聞こえるね。ユニちゃんが焦った感じの声を出してる。ただ、逃げろって感じじゃないね。うーん、奥へ急げって感じ?クロちゃんは、奥を気にはしてるけどまだ何も言わないね。またアリさんかな?まあ、とりあえず、


「ユニちゃんがそう言うなら、行ってみようかな」

「きゅう!」


 やっぱり結構焦ってる感じだね。よし、それなら急ごうかな。全力疾走じゃー!







 クソッ!失敗だった。まさかアリ共がこんな浅いところまで来てるとはな。普段は山のこっち側には滅多に来ねえくせに、ワーカーどころかソルジャーまでいるじゃねえかクソが!!あたりが騒がしいからこのへんで引き上げるかと思ってたら、いつの間にか囲まれてやがる。やっぱり鉱山内だと音がどっから鳴ってんのかわかりゃしねえ。


「畜生!寄るんじゃねえアリ共!」

「ギギギ!!」


 手に持ったツルハシを振り回して周りのアリを牽制する。壁を背にしてるから後ろは気にしなくてもいいが、それ以外はアリだらけだ。普段は親方や兄弟子たちと一緒だから誰か一人は見張りをしていたが、今はオレ一人だけ。畜生…オレはこんなところで死ぬのか…。いや、諦めねえぞ。


 アリ共は、オレが振り回すツルハシを警戒してか飛びかかってはこないが、取り囲む範囲はジリジリと狭まってきている。ツルハシを振り回し続ける手がだんだんとしびれてきたのが分かるが、今手を止めたらアリ共が群がるだけだ。こいつらは何でも食うから、食べられれば骨も残らないと親父から聞いた話を思い出して、背筋に氷柱でもぶっ刺されたような気分になった。


「畜生っ…畜生っ……!」

「ギイイアア!!」

「ヒッ…」


 ついに、一匹のアリがオレに向かって飛びかかってきた。恐怖で足は動かねえ。パニックになりながらも、ツルハシを半ば投げつけるように、全力で横一文字に振り切った。オレの一撃は、襲いかかってきたアリの頭部に突き刺さった。腕に伝わる衝撃が、渾身の一撃が決まったことを物語っている。アリは跳んでたから、踏ん張ることができずに衝撃で吹き飛ぶ。オレのツルハシを()()()()()()()()()


「あっ」


 何が起こったのか理解するのに時間はかからなかった。飛びかかったアリが吹き飛んだことで、アリの包囲網はわずかに後退したが、オレの手から唯一の武器がなくなったことに奴らはすぐに気がついた。吹き飛んだアリも、すでに何事もなかったかのように起き上がっている。アリ共、オレに対して警戒の色がまったくない。アレは、獲物を見る目だ。


「「「ギギギギギ!!!」」」

「い…いやだ。来るな…」


 自分のものとは思えない情けない声が漏れるが、それを気にする余裕はない。アリたちはどんどんと近づいてくる。怖い。死にたくない。なんでオレが。一瞬で様々な考えが頭に浮かんだが、どれもこの状況を好転させはしない。「死」、その一文字が眼前を埋め尽くしていた。


「「「「「「ギギギギギイイイイィィィ!!!!」」」」」」

「助けて…」


 そして………




「ていっ!」


 突如、アリの群れの後方で爆発が起きた。いや、違う。


「「「ギギイイヤアア!!!」」」

「一体、なに、が…」


 なにか、大きく重さのあるものが、アリの群れ後方に投げ入れられたのだ。それは、アリ数体を巻き込んで、群れの中ほどまで突き進んで地面に突き刺さっていた。そう、突き刺さっていた。刃物だ。


 それは、全長220センチ、刃渡りだけでも160センチ、刃の厚みは5センチ、そして刃の幅が50センチ近い、非常に大きな両手剣だった。華美な装飾等はなく、馬鹿でかい刃に太く無骨な柄が付いている。石突は広がって平らになっており、後でどうするか考えていたらいつの間にやら親父の手で店に飾られていたのを覚えている。


 あの頑固親父が、わざわざ壁に掛けるようにこの剣を置いてくれたのがとても嬉しくて、でも改めて剣を見ると出来に納得いかないところも結構あって、少し複雑な気分だった。その剣が、何者かの手によって、オレの命をつなぎとめた。一体、誰がオレを…


「ベルちゃんヤッホー!わたし!」







 ふい〜、ギリギリセーフだったね。誰かわかんないけどアリさんが集ろうとしてたからね。ついさっき買ったばかりの剣を投げちゃったよ。うむうむ、ベルちゃんが打ったこの剣は、超でかくて超重いからね。アリさんたちもひとたまりもなかったね。わたしもやっぱり腕力が足りてないみたいで、剣に振り回されるような感じになっちゃうんだよね。その分こういうときの威力はバッチリ!


 あ、ベルちゃんだ。噂をすれば影!噂してないけどね!


「ベルちゃんヤッホー!わたし!」


補足

ユニ:洞窟内だとクローディアよりも探知できる範囲が広い。ちょっと優越感。


ツルハシ:アヤのものとベルのものは一緒のモデル。戦闘用ではない(戦闘に使えないとは言ってない)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ